
「Mama Café」主宰。10年間で延べ1.8万人のママが参加するコミュニティを運営。ママの孤立を防ぎ、日々のイライラを「ワクワクの子育て」に変える情報発信や、安心・安全に価値観を共有できる場づくりに尽力している。

都内大手進学塾の講師として2007年から多くの生徒を合格へ導いた人気講師。担任した公立中高一貫校対策クラスでは6割を超える生徒が合格し、一躍有名に。公式LINEは参加者が1,600名を突破し、オリジナル講座は総勢200名以上が受講。2022年4月「公立中高一貫校合格バイブル」を出版。
2026年5月18日、公立中高一貫校受検に特化したオンラインサロンを主宰するケイティさんと、教育業界で38年のキャリアを持つ石田勝紀先生によるコラボイベントが開催されました!
テーマは、「我が子の『良さ』をどう伸ばす?〜タイプ別教育法と親の距離感〜」。
公立中高一貫校の受検対策から、家庭での夫婦の協力体制、不登校への向き合い方、長所の伸ばし方まで、子育てに悩むすべての親御さんへ贈る、濃厚なトークの要点をたっぷりとレポートします!
私立受験とはまったく違う「適性検査」の本質と、公立中高一貫校に向く子
トークセッションの前半では、ケイティさんが専門とする「公立中高一貫校受検」をテーマに、どのような子が向いているのか、私立受験との違いについて語りました。

ーー石田先生:私立の中学受験と公立の中高一貫校を受検するタイプの子で、それぞれどんな特徴があるか聞かれたらどう答えますか?
ケイティさん:公立中高一貫校の受検で重要になるのが「適性検査」です。適性検査では、暗記ではなく、たくさんの文章を読んで自分の考えを記述で説明する力が求められます。問題が会話文形式になっていることが多く、その中から要点を拾い上げ、「相手が何を求めているか」を正確に汲み取る高度な読解力が必要です。また、図形問題は必ず出題されるので、図形センスも大きな分かれ目になります。
ーー石田先生:なるほど。公立中高一貫校に合格して、その後も伸びていくタイプというのはどんな子でしょうか?
ケイティさん:少し言い方が難しいですが、「素直な子」ですね。公立は「このやり方、この書き方でやりなさい」とカチッとはめられる傾向が強いんです。そのため、自分なりのやり方に固執せず、先生の指示に従った方が楽だとバランスを取れる子が適応しやすいです。また、小学校段階で「他者に貢献したい」「社会の役に立ちたい」という意識を持っている子は非常に向いていると感じます。公立中高一貫校は「地域に役立つ人材を育てる」という目的があるため、学校が求める生徒像と自然にマッチするからです。
ーー石田先生:親御さんへのアドバイスは何かありますか?
ケイティさん:公立中高一貫校の受検は記述メインのため、親の伴走(添削など)が不可欠です。子どもと同じ課題に挑み、その大変さを知ることが大切なので、親御さんもぜひ一度、400字作文などを原稿用紙に実際に書いてみてください。消しては調整する作業の大変さを経験すると、子どもへの労いの気持ちが生まれ、関わり方が変わります。
受験に非協力的な「父親」をどう巻き込むか?
後半は、ケイティさんから石田先生への質問パート。まずは、多くの母親が頭を悩ませる「父親の関わり方」についてのトークが展開されました。

ーーケイティさん:父親の関わり方について、すごく熱心なパパもいる一方で、あまり協力的でなかったり、「お金の無駄だ」「かわいそうだ」とネガティブワードを連発したりする方もいます。子どもが勉強していても、帰ってきた瞬間テレビをつけるような父親に対して、ママはイライラを我慢していることが多いのですが、どう誘導したら良いでしょうか?
石田先生:私のママカフェでも、夫婦間の相談はかなり多いです。まず大前提として、受験という家族の大きいイベントのスタート段階で、夫婦で話し合って合意の上で進めていないとバラバラになってしまいます。「私ばかり面倒を見ていて、あなたはテレビばかり」「何も手伝わないくせに口出ししてくる」という構図になりがちです。
ただ、すでに夫婦間で意見のすれ違いが起きている場合、相手を変えることはできません。父親の視点に立つと、実は「のけ者」にされている感覚があって、いじけているケースがよくあります。男性は心理的に「永遠の5歳児」と言われていて、プライドは高いけれどメンタルが弱く、すぐいじけてしまうんです。
ーーケイティさん:いじけているんですね(笑)。では、どう対応すればいいですか?
石田先生:おすすめの方法は、あえて夫に「相談」の形で頼ることです。「あんた手伝ってよ!」と責めるのではなく、「ちょっと今悩んじゃって、どうしたらいいかな?」とアドバイスを求める。男性は頼られると嬉しくなるので、それをきっかけに良い関係づくりができ、話に入ってきやすくなります。無理にでも困った設定を作って相談してみるのが円満のコツです。
不登校を紐解く「バッテリー理論」と最高の充電法
環境の変化や成績の悩みから不登校になってしまうケースについて、石田先生は年間3,000件以上の相談を受ける中で導き出した「バッテリー理論」を語りました。
石田先生:繊細な子や真面目な子は、頭の中で常にたくさんのアプリをフル稼働させているため、一気にエネルギー(バッテリー)を消耗します。家でも宿題や習い事に追われて充電ができないと、バッテリーが20%を切り、生命維持のために動けなくなります。ふたたび動き出すには、常時80%以上までバッテリーを回復させる「充電」が必要です。
親ができる最高の充電法は、何気ない「雑談」をすることです。「人の話を聞くこと」は脳を消耗させますが、愚痴や不満でもいいので、自分の言葉で喋るという行為そのものが、子どもにとって一番の充電になります。学校へ行かせようと焦るのをやめ、まずは生きているだけでラッキーという安心感の土台を作ってあげてください。
子どもの「特性(デコボコ)」を爆発的な才能に変えるアプローチ
ーーケイティさん:能力の凹凸(でこぼこ)が激しく、総合点で伸び悩む子に対して、親はどうアプローチすればいいのでしょうか?
石田先生:周りの大人はマイナス面(凹)をゼロにしようと躍起になりがちですが、「マイナス10があるということは、必ずプラス10の才能(凸)が存在する」というのが才能の保存法則です。これからの時代、出っ張っている部分(強み)があることは大きな武器になります。もしその出っ張っている部分が勉強ではなく、アートなどの領域なら、思い切ってそっちへ「全振り」して引き上げてあげてください。得意なことで自信がつき、自己肯定感が上がると、子どもはタイムラグを経て「自分のへっこんでいる勉強の部分もなんとかしなきゃ」と、自発的にマイナスを修正・底上げし始めます。マイナス面を指摘すればするほどひどくなっていくのは大人も同じですよね。親はプラスの部分を上げることに注力してほしいですね。
親の「マインドセット」と、受験期における本当の「余白」
ーーケイティさん:受験期になると、子どもに「余白」を取らせることに対して親が罪悪感を抱いてしまうことがあります。日常の中で手軽に取れる余白の作り方について教えてください。
石田先生:余白とは、単に「何もしない空白時間」だけではありません。「自分が好きなことに没頭できる時間」はすべてその子にとっての余白(エネルギーチャージ)になります。ピアノを弾くことや、ゲームをすること、お母さんとおやつを食べながら世間話をすることなど、その子が心地よいと感じる時間を随所に入れてあげてください。これらもすべて、次の勉強に向かうための大切な受検作業の一環なんだと捉え直すことが大切です。親の考え方や捉え方が変われば、子どもへの声かけも自然と変わっていきます。
Q&Aコーナー!視聴者からのリアルなお悩みに回答
最後に、ウェビナーに参加した視聴者からの質問に、お二人が回答しました。
ーー公立中高一貫校を目指す上で、塾は必須ですか?(小4保護者より)
ケイティさん:適性検査は癖が強く情報戦でもあるため、ノウハウを知る意味でも塾は強い味方になります。ただし、小4の段階で焦って公立特化塾に行く必要はありません。どうしても通わせてあげたいというのであれば、この時期は私立向けの塾で国語・算数の「基礎学力」をつけておく方が圧倒的に有利になります。
ーー読解力を伸ばすために、今から家庭でできることはありますか?
石田先生:小学生の多くは、文字は読めても「文の意味の読み方」を知りません。まずは親御さんが問題文を読み聞かせ、耳から意味に慣れさせること。その上で、「これってどういうことだと思う?」と対話形式で質問し、子どもの頭を動かすトレーニングが有効です。
ケイティさん:受験国語に関しては、テクニック(公式)で解ける部分が非常に大きいです。受検しない場合であれば、親御さんがあえてわからないフリをして、子どもに「もうちょっと説明を読んで教えて?」と説明させる対話が効果的です。
ーー小6の5月ですが、全くお尻に火がつきません。夜の宿題も途中で寝てしまいます……
ケイティさん:6年の5月で火がつく子はほぼいません!大体11月や12月、下手をすれば1月にやっとつくのが普通なので安心してください。子どもは学校や塾で想像以上に気を張って疲れています。
石田先生:夜は誰でも眠くなりますし、特に漢字の練習などは眠くなって当然です。親主導ではなく、お子さんと相談しながら「早寝早起き」にシフトし、昼間の元気な時間や隙間時間にプランを組み立て直すことをおすすめします。
まとめ
親の認識や捉え方が変われば、子どもへの声かけも自然と変わっていく。今回のイベントでは、テクニカルな受検対策にとどまらず、子育てにおける本質的なヒントがたくさん散りばめられていました。「我が子の良さをもっと引き出してあげたい」「親子で笑顔で受検を乗り越えたい」と感じている方は、ぜひお二人のオンラインサロンのトビラを叩いてみてください。



