Webメディア「街角のクリエイティブ」の編集長であり、広告クリエイターでもある西島氏が、新たに2018年1月より、ライティングに特化したオンラインサロン「明日のライターゼミ【3ヶ月限定サロン】」を開講。
講師はWebライターのカツセマサヒコ氏や田中泰延氏、ニュースサイト「しらべぇ」編集長のタカハシマコト氏、コピーライターの阿部広太郎氏、橋口幸生氏、ベストセラー作家で編集者の古賀史健氏など10名。
2003年電通入社、コピーライター・CMプランナーとして勤務。2007年退社し、(株)BASEを設立、(株)奈良新聞社取締役就任。2015年、Webメディア「街角のクリエイティブ」を立ち上げ編集長に就任。著書『思考のスイッチ〜人生を切り替える11の公式〜』は日韓で発売。ニューヨークフェスティバル、スパイクスアジア、アドフェスト、TCC賞など国内外で受賞歴を持つ。
「書く」という仕事に関して今後Web、紙、広告の垣根はなくなる
―以前にもオンラインサロン内で「企画塾」を開催されていましたが、今回「ライティング」に特化したものを始められた理由を教えてください。
企画塾では、『思考のスイッチ〜人生を切り替える11の公式』という書籍を出したタイミングでもあり、書籍の内容に近い「企画法」「思考法」をお伝えしていました。
それを1年半ほど続けて、正直伝えるべきことは伝えきった感があり、新しいテーマのオンラインサロンを開こうと思って考えたのが「一番自分が得意なことをやる」ということでした。
また、期間を区切ること、講師を迎えることでサロンの熱気を保とうと考えました。3ヶ月限定で、ゲスト講師を9人招いて10人体制で「書くこと」について幅広く学べるようになっています。
―「明日のライターゼミ」で教える内容に関して、広告コピー、Webライティングなどジャンルを区切ってないのはなぜでしょうか
「書く」という仕事に関しては、広告コピーライター、Webライター、紙のライターなど様々なものがありますが、今後それらの垣根はなくなっていくと考えています。
それぞれがお互いの領域に踏み込まざるを得なくなる。だから、ジャンルで区切らず、大きなくくりにすることで、本当に使える知識と技術を学べるようにしています。
―ご自身が書く仕事の最前線にいるからこそ、垣根がなくなると感じている…?
広告コピーライターに限って言うと10年前と今では仕事内容が全然違います。10年前は新聞広告やCMで使うコピーだけを考える仕事が大半でしたが、今は複雑なコミュニケーション施策においてアウトプットごとに最適な言葉を選んだり、SNSで拡まる言葉を生んだり、従来広告領域と捉えられていなかった部分でも言葉の責任者にならなくてはいけなくなっています。
今後はますます広告の上でだけ言葉を書いていては通用しなくなってくる。Webライティングも紙のライティングも程度の差はあれ、既存の領域だけにおさまっていてはいけなくなります。
各回課題あり。積極的に参加することで実力が身につく
10回ある講座のうち、8回の講座に課題が設定されています。
「時間もお金も使って参加するからには、しっかりと学びを持って帰ってもらいたい」という気持ちからだそうですが、課題の内容も多岐に渡っています。
カツセマサヒコ氏を講師に迎えた第1回“「Webっぽい記事」を作って広める方法”では、Webの記事を企画するグループワークを。
田中泰延氏を講師に迎えた第2回“「物書きは調べることが9割9分5厘6毛」”では、指定されたテーマに沿った4000字以上のコラムを書く事前課題が出されました。
講義を受ける、自分自身で課題に取り組む、講師陣から講評を受ける。コミュニティに入ってただ情報を得るというよりは、積極的に参加することで学びの量が変わるオンラインサロンであると感じました。
スキルアップのために「何故?」を繰り返す
―ご自身の講義でもお話される思いますが、ライターとしてスキルアップのために毎日意識していることはありますか
分析することですね。ソーシャルメディアやWeb上で話題になったもの、バズったものに対して「なぜそうなったか?」を分析するようにしています。
―分析とはどうやるのですか?
他の課題に適用可能な公式を作ります。このコンテンツは「恋愛あるある」だなとか、この記事は「社会問題をやってみた」だなとか、フレームを抽出することで自分が何かを考える時使える状態にします。
▼西島さんのPCのお気に入りフォルダには分析した記事や企画がズラリと。
―自分が好きなものばかり集めてしまう気がしますが、それでも大丈夫でしょうか
好きなものでいいんです。好きじゃないものを分析しても意味がないし、やっていて楽しくないものは続けられません。自分がいいと思ったアウトプットを論理的に分析してこそ、自分のアウトプットのクオリティアップにつながるんです。
若い人は、最初からオリジナリティを発揮するのは難しいので、既にあるものを真似てみるというのも立派な手法です。パクリはダメですが、フレームを抽出して、そこに別のモチーフを当てる。それは立派な企画ですし、それを繰り返すことがいずれオリジナルの創造にもつながります。
2期の開催も決定! 次回の募集は3月初旬に開始予定
―2期の予定もあるのでしょうか。
はい。「1期に行きたかったけど満員で申し込めなかった」という人がかなりいらっしゃったので、2期も開催します。3ヶ月から6ヶ月に期間を広げ、回数も10回から12回にします。
「書く」ということに対して、さらに多種多様な視点からアプローチし学びを作れればと思っています。
―講師陣はガラッと変わりますか
1期の講師も、2期からの講師もいます。1期の講師も話すテーマ、内容、課題は変わるので、1期生の再受講生も新たな学びがあります。
―サロンメンバーさんは、受講後に西島さんと一緒に働くチャンスも…?
実は今、サロンの卒業生だけがライターとして参加できるメディアを作っています。サロンで優秀な成績を収められた方を中心にちゃんと原稿料をお支払いして、プロのライターとして活躍してもらう場を作ろうと思っています。
―次回は更にパワーアップする「明日のライターゼミ」どういった人におすすめでしょうか
「書く」ということが好きで、仕事にしたい。スキルアップをしたい。そう考えている方であればどなたにでもおすすめできます。自分の仕事とは違った「書く仕事」からも必ず学びが必ずあるので、様々な視点で「書く」を学んでみたい。行き詰っているから新たなテクニックを身に付けたい。そう考えてる方に来て欲しいです。