会社員として働きながら、スキルを活かしてもう一つのキャリアを歩む「パラレルキャリア」。好きなことに取り組んで自己実現するという新しい働き方に、今、注目が集まっています。
やりたいことを形にするために、最初の一歩を踏み出せる場となるのがオンラインサロン『Think In Move』です。サロンオーナーの村上あゆ美さん(写真右)と浜本晴菜さん(写真左)に、パラレルキャリアの魅力について伺いました。
得意なことを極めるパラレルキャリアで自己実現を
――お二人の本業とパラレルキャリアを教えてください。
村上さん:本業はアプリの運営会社で、SNSを活用したプロモーション運用や営業をしています。パラレルキャリアではホームパーティープランナーとして活動中です。主に、企業向けにホームパーティー規模のイベントをプロデュースしたり、PR支援などをしていますね。
元々熱狂的な趣味がなかったのがコンプレックスでしたが、一度ホームパーティーをやってみたらすごく楽しくって。いつの間にか趣味になって、それが人の役に立つようになり、自分でホームパーティープランナーという肩書を作りました。
浜本さん:本業は印刷会社の企画職で、食品パッケージのデザインディレクションや商品企画をしています。パラレルキャリアではコンセプトストーリープランナーとして、個人や企業が伝えたい思いを言語化するサービスを提供しています。
本業でもコンセプトメイキングをしているのですが、商品ではなく人を対象にしてみたいと思い、パラレルキャリアとして夢を実現しています。
――パラレルキャリアは何を目的に始める人が多いですか?
浜本さん:パラレルキャリアの目的には7パターンあると考えています。まず、起業移行型パラレルキャリア。将来起業するために、本業と並行して事業を育てていきます。次に、自己実現型は起業を考えずに自分のやりたいことを実現する形ですね。キャリア保険型は出産などで本業が続けられなくなった時に備えて、場所やスタイルを問わない事業を育てていくイメージです。ワークライフブレンド型と社内還元型、キャリア展開型では、パラレルキャリアと本業で得た経験を活かして相乗効果を生みだしていきます。そしてライフワーク活性型は、人生を充実させるために社外コミュニティに参加する形です。
村上さん:オンラインサロンのメンバーは、自己実現型とキャリア保険型でパラレルキャリアに取り組んでいる人が多いですね。稼ぎたいというよりも、個人の力で何かやってみたいという思いが強い人や、将来を見据えて今から事業の種をまいておきたいという人が多いです。
――パラレルキャリアと副業の違いは何ですか?
村上さん:副業はお金を稼ぐことが目的ですが、パラレルキャリアは必ずしもそうではないということが一番の違いですね。後は、副業はすでに存在する仕事に自分の時間を貸すことになりますが、パラレルキャリアは新しい仕事を作ることもできます。
浜本さん:パラレルキャリアは始めようとして始めるのではありません。得意なことをしている内に人の役に立っていて、それがパラレルキャリアと呼べるようになった、という自然発生的なものなんです。
自分自身をマネジメントする力が必要
――パラレルキャリアのメリットを教えてください。
浜本さん:会社だと部署や組織の役割上、自分のやりたいことが制限されてしまいがちです。一方パラレルキャリアは、自分だけの小さな会社を経営するイメージで、やりたいことを何でもできるのがメリットですね。
村上さん:もちろん、会社に属している方でも、社内で新規事業を立ち上げることはできますが、そこでは”利益が出るかどうか”が問われてしまいます。パラレルキャリアは、利益度外視で好きなことを始められるのも大きいメリットだと思います。
――パラレルキャリアに取り組む際の注意点はありますか?
村上さん:やはり体調管理ですかね。私はパラレルキャリアに熱中しすぎて体調を崩し、本業を休んでしまったことがあるのですが、もう二度と繰り返してはいけないと実感しました。月に一度は必ず休みの日を作り、本業も人一倍頑張るようにしています。
浜本さん:逆に、本業の忙しさを理由にパラレルキャリアの活動で迷惑をかけるのもダメですね。お客様がいる限りは、パラレルキャリアであっても立派なビジネスです。私は子どもが2人いるのですが、家族と過ごす時間を意識的に作りつつ、短期集中型で取り組むようにしています。ですから、自分自身をマネジメントする力が問われると思います。
村上さん:サロンのメンバーでも、パートナーに趣味の延長だと思われて理解してもらえないという人が多いんですよ。だから、どうなりたいかという未来を身の回りの人と共有することが重要になりますね。それができれば助けが得られるかもしれませんし、より早く成果を出すことにもつながります。
「好き」をみんなに発信すれば、パラレルキャリアの種になる
――熱中して取り組めることを見つけるためにはどうすればいいですか?
浜本さん:興味のあることは何でもやってみて、小さな一歩を積み重ねることですね。私自身、最初は結婚式の前撮りのヘアアレンジなどをやっていたのですが、友人とチームを組んでイベントを開く内に、イベントのコンセプト作りの方が楽しくなってしまって。そこから、コンセプトストーリープランナーとして活動するようになったんです。
村上さん:好きなことは誰しもが持っていると思うのですが、人に言わないから発展しないというのもあると考えています。例えば「日本酒と言えばあの子だよね」と思い出してもらえるように、周りの人に好きなことを発信していくといいと思いますよ。
――サロンのメンバーはどのようなパラレルキャリアに取り組んでいますか?
村上さん:本業は教育関連企業で新規事業開発をしている、一児のママがいます。その方の夢は「不確実な社会を生きていく子どもたちが、生きる力を身につけられる教育を実現すること」で、パラレルキャリアでは教育関係のNPO法人のスタッフとして活躍しています。他にも、訪日外国人を家に招き、子どもや友人を交えて一緒に食事をしたりする活動もされています。
浜本さん:最近はフリーランスの方も増えてきましたね。臨床発達心理士として行政関係の仕事をしている方は、パラレルキャリアで個人の相談室を作ることを目指していました。最初はブログ経由で一対一の相談を受け付けていたのですが、7月からは実際にスペースを借りて、子連れでお茶を飲みながらお話できる相談室を開くことになり、夢を実現しています。
――最初から明確な目標を持っているメンバーが多いのですか?
村上さん:何となくこういうことが好き、という段階の人が多いですね。そこから何をしていくか、というのをサロン内で深掘りしていきます。そして、サロンのメンバー同士でスキルを活かしあうことで、パラレルキャリアのはじめの一歩を踏み出してもらっています。
地道な努力がキャリアを輝かせる
――サロンの活動内容を教えてください。
村上さん:毎週の目標設定と振り返りを実施しています。地味なコンテンツですが、一番コメントが盛り上がっているんですよ。週の初めにやることを宣言し、週末に今の状況と、できなかったらその理由を報告する。それが習慣化することで成長していけるんです。
また、クローズドなコミュニティならではの活動として、パラレルキャリアの裏話をシェアしています。トラブルなどをメンバーに相談してアドバイスをもらうことで、様々なケーススタディを収集しています。
浜本さん:他にも、サロン上でテストマーケティングも行っています。サービスのモニターを募集したり、メニュー表に意見をもらったりして、サロンメンバー同士でコミュニケーションをとりながら、世に出す前にブラッシュアップしていくことができます。
――最後に、オンラインサロンのPRをお願いします。
浜本さん:パラレルキャリアは一見華やかなイメージですが、その裏には地道に積み重ねてきた努力があります。いくら計画を立てても、行動に移さなければ何も変わりません。サロンでは、みんなと協力しながら泥臭く地道にキャリアを発展させていくことができます。
村上さん:メンバーの3分の1がママなんですよ。独身メンバーは、ママになっても諦めずに色々チャレンジできるんだと勇気をもらえています。
浜本さん:「WOMAN TIES」という女性向けイベントも開催しています。パラレルキャリアについて語るトークショーや、好きなことを掘り下げるワークショップなどを行っています。サロンを検討している方は、まずはイベントに参加してみてほしいですね。次回のイベントは現在企画中で、今年9月の開催を目指しています。最新記事に取材レポートをまとめておりますので、詳しくはサイトを見ていただけると嬉しいです。(http://womanties.strikingly.com)
「Think In Move」というサロン名の通り、とにかく行動することが大切だと語る村上さんと浜本さん。日々の生活にメリハリを持たせ、パラレルキャリアで自己実現するその姿は、これからの時代のロールモデルになると感じました。
本業以外に何か始めてみたい。自分の力で何かを成し遂げたい。そう感じている方は、オンラインサロン「Think In Move」に参加してみてはいかがでしょうか。