シド・明希がオンラインサロン立ち上げへ。ファンと目指す”特別”な場所作り

著者名サトートモロー
シド・明希がオンラインサロン立ち上げへ。仲間たちと目指す”特別”な場所作り

大人気ヴィジュアル系ロックバンド「シド」は、2003年に結成。その後、2008年にメジャーデビューして以来、ジャンルを超えて多くの人々に愛される音楽を作り上げてきました。

そんな、シドのベーシストである明希さんは、アーティスト名・AKiとしてソロ活動もしつつ、ライブ配信や動画投稿を積極的に行うなど、コロナ禍でも常に前を向き続けた音楽活動を行なっています。 

そして、2020年10月には1年間限定でオンラインサロンのオープンが決定!オンラインというクローズドな空間で、ファンとどんな交流を重ねていきたいのか。明希さんの内に秘められた想いと情熱を伺いました。

明希さんが感じた、オンラインサロンの心地よい距離感

ーー明希さんは新型コロナウイルス感染症が拡大してすぐ、無観客ライブや打ち上げのライブ配信など、オンラインを積極的に活用し始めましたよね。今回のオンラインサロン開設も、その活動の一環なのでしょうか?

確かにコロナ禍で、いろんなことが劇的に変わりましたよね。ライブが延期になってすぐ、「こういうことをやってみたい」ということはすぐに試しました。

でも、オンラインサロンを立ち上げようと思った理由はコロナの影響だけじゃありません。 

実は数年前から、「いずれ音楽は配信がメインになって、スマホで完結するんだろうな」という認識がありました。また、SNSが普及した影響で、ファンとの距離感も日々変化を続けています。

そんなとき、オンラインサロンというコミュニティの形を知りました。実際に、オンラインサロンを運営している方の話を聞いているうちに、メンバーとの距離感がいいなと思い始めたんです。これなら僕もやってみたいなと。

 

ーー明希さんは「オンラインサロンの距離感」のどこに、魅力を感じたのでしょうか

僕はTwitterInstagramなどのSNSでも情報を発信しています。そこには当然、僕たちの音楽活動を応援してくれている人、少し興味がある人、ただ見てる人とかいろんな人がいるんですよね。何か情報発信することで、賛同者、傍観者、Badを入れる人がいる。これまでは、こういう状態でいいと思っていました。

でも次第に、この状況が「散漫としているな」と感じることも増えていったんです。たくさんのファンの方々が、メッセージを通じて応援してくれたり、悩みを打ち明けてくれたりする。その声に全て答えたいのに、フォーマットがバラバラだから拾いきれないんですね。

彼ら・彼女らは僕たちが提示する音楽に対して、純粋に共鳴・共感して、応援してくれる人々です。そんなファンと作品への思いを共有して、関係性を深く濃くする場所があったら、居心地がいいんじゃないかなと思いました。

そこで、クローズドなコミュニティであるオンラインサロンでならば、オープンな場所ではできない、新しい何かを作れると感じたんです。

裏側を見せることで、ライブに負けない臨場感を生み出す

ーーファンの方々との、特別な場所作りとしてオンラインサロンを選んだんですね。実際に、どのようなコンテンツを配信していく予定なのでしょうか。

やりたいことはいっぱいあります。今も思いついたらすぐにスマホでメモしてるんですけど

まずはライブ配信。今後やっていく音楽活動を話しつつ「今度こういうライブやりたいけど、どう思う?」「どんな場所でライブやってほしい?」みたいな感じで、みんなの声も聞いてみたいですね。

 

ーー以前、別の媒体でライブの打ち上げトーク動画を拝見したんですが、明希さんは自分を着飾らず、素のままの雰囲気で動画をアップしていますよね。

基本的に僕は「音楽さえしっかり伝わっていれば、ほかは何でもいい」というスタンスなんです。観客に喜んでもらえるいいライブをして、音楽やバンドの楽しさが伝わればいい。そのなかで打ち上げ動画をアップしたのは、会う機会も無くなってしまったし、ファンもそこにいる雰囲気を味わってほしいと思ったからです。

本来は、ライブイベントがそうした臨場感を担っていたんですよね。僕たちだけじゃなく、ファンも一緒に高揚できる大切な場所だった。それがリアルの場でできない分、ライブ配信を通じて、画面の向こう側にいるファンと気持ちを分かち合えればいいなと思います。

その一環として、オンラインサロンでは、ライブ配信前の風景なども動画で投稿していきたいですね。

 

ーー明希さんのオフの姿を見ることで、ファンの方はより臨場感を味わうことができそうですね。

あとは、ライブのリハーサルやCDのレコーディング風景などのメイキング動画を発信して、バンドの温度感を伝えていきたいです。

例えば、6月に僕がソロ名義でリリースした「Collapsing」のMVは、緊急事態宣言で人が集まれないという状況のなかで制作しました。

ミュージシャンにとって、MVは楽曲の歌詞やメロディー、世界観を伝えるための、とても大切なものです。そして何より、ファンの方のためにも、人が集まれないからMVを作らないではなく、今できる形でパフォーマンスすればいいじゃんと思ったんです。

だから、楽曲はリリースされたものとは異なるアコースティックバージョンにアレンジしました。また、映像では僕を含め2人いるんですが、実際の撮影ではカメラマンと僕たちが1人ずつという状況で撮影しています。

こんな感じで活動の裏側を発信することで、「こうやって音楽ができあがっていったんだな」と感じてもらえるはずです。

今だからこそできる音楽の伝え方は、きっとある 

ーーまさに、今この状況だからこそ生まれた音楽の伝え方ですね。

そうですね。だから、もしファンの中でバンドをやっている子がいれば、「ライブができなくてもこうやって音楽が届けられるんだよ」っていう、1つの道標になればなとも思っています。道標っていうのはちょっと大げさかな(笑)。

僕の高校時代は、みんなでセッションをして、ライブをして、のし上がっていくんだなと考えていました。それが、今では事情が全く違ってしまって、そもそも集まることが許されない場合も増えてきた。だから、若い世代で「どうしよう」と悩んでいる人も多いと思うんです。

でも、絶対に活路は見いだせます。「今はコロナの影響があるから」と黙ったままでは、いつか分からないコロナ明けに期待するしかなくなります。

大変な時期ではあるけれど、やれることはちゃんとある。どんな手段でも、自分たちの音楽の中身を伝えられれば、必ず想いは届くと思います。逆に僕らの時代は、ネットやSNSがあまり普及していなかったので、世界へ向けて自由に音楽を発信できる場所はありませんでしたから。

 

ーー何も行動しないのではなく、状況に応じて最善の手段を尽くすことが大切なのだということがよくわかりました。ほかに何か考えていることはありますか? 

ほかには、僕が「この人と話したい」というゲストを呼んで、対談とかもやってみたいです。バンド仲間も多いんで、お酒を飲みながら話をしようかなと。

たとえば、THE MAD CAPSULE MARKETS1985年に結成されたロックバンド)の宮上元克(みやがみ・もとかつ)さんとか。僕もライブを見に行っていた大先輩なんですが、今では一緒に飲むことも多いんです。

あとは僕のソロ活動を手伝ってくれている、YOUSAY君や加藤貴之(かとう・たかゆき)君とも話したいですね。2人とは10代からずっと一緒なんですが、音楽の話をマジメにする機会ってほとんどなかったんですよ。

彼らと対談したら、どんな話になるんだろうって、僕自身もワクワク感があります。

ほかにも、音楽とは全然違うジャンルの方とも対談できたらいいですね。今一番興味があるのは、デザイナーやシェフ、パタンナーの方!同じクリエイターとして、共通点があるのか、それとも全く違うのかを聞いてみたいなあ。

 

ーー音楽観や普段の様子聞いてみたいことがたくさん出てきますね。明希さんは普段からトレーニングをされていると思いますが、そういった日常風景もサロンでは配信していくのでしょうか? 

人に見られる仕事である以上、今のパフォーマンスやビジュアルを維持できるように、最低限のトレーニングはしています。自慢できるほどではないですが(笑)。 

ただ、そんな風に音楽から派生して、僕が日常的にやっていることを発信するのも一つのコンテンツとして考えています。

僕、することがないと本当に何もかもサボっちゃうんです。自宅にいたら泥のように眠るし、ドアチャイムが鳴っても居留守を使うっていう感じで(笑)。

逆にめちゃくちゃ忙しいほど、合間の時間で頑張ろうって気分になります。ストイックに忙しく動き回る方が、きっと僕には向いているんでしょうね。ライブ前も意図的に断食とかをして満たされない状態にしたほうが、うまくいくんですよね。

だから、オンラインサロン運営者という「発信側」になれるのは、僕にとって「ストイックになるスイッチ」を押せるいいきっかけかなと。音楽で知り合ったみんなを楽しませるためなら、辛いトレーニングも頑張れると思うので、そういった姿も見てもらいたいですね。

また会えるその時まで、ファンとのコミュニケーションを積み重ねよう

ーーコロナ禍の今、オンラインサロンを通じてファンとの関わり方をどのように変えていきたいですか。

これまでSNSで感じていた「フォーマットがバラバラでメッセージを追いきれない」という問題を、オンラインサロンで解決していければ嬉しいですね。

質問や相談が届いたら、サロン内で公開して答えてもいいし、プライベートな悩みなら相手だけにクローズドで答えてもいい。

今は新型コロナウイルスの影響で当たり前が当たり前じゃなくなっています。リアルで対面することができないからこそ、オンラインの関係性を大切にする。そして霧が晴れたとき、今までのようにライブやイベントで必ず会えるのを信じて、丁寧にコミュニケーションを積み重ねていきたいなと。

そういうファンとの関係性が美しいと思うし、そういう関係をオンラインサロンで築いていきたいですね。

 

ーー最後に、読者の方に一言お願いします。 

僕は職業・音楽家なので、やっぱりオンラインサロンにはシドやソロ音楽に共感してくれて、自分の音楽を愛してくれる人に集まってほしいと思います。とはいえ僕は基本的に「来る者拒まず」なので、音楽が好きな人、バンドをやっている人も大歓迎です。

そういう共通点から交流を重ねて、改めて自分の音楽を聞くきっかけにしてくれたら嬉しいです。

 

 

ライブという、音楽家にとってとても大切な場所が制限されている現在でも、常に前を向き続ける明希さんの姿からは、ひたむきに音楽とファンを愛する、情熱を感じ取ることができました。

明希さんのオンラインサロンは、コロナ禍の今だからこそできる、新しい音楽との関わり方を実現できる場所。シドのファンのみなさんはもちろん、ライブ・音楽が好きな人にとって、居心地の良い場所になることは間違いありません。

シド 明希 - シド 明希 オンラインサロン「Resonants」 - DMM オンラインサロン
シド 明希 - シド 明希 オンラインサロン「Resonants」 - DMM オンラインサロンロックバンド・シドの明希による1年間限定のオンラインサロンです。普段の音楽活動とは一味違う、アーティスト活動内のメイキング風景やオフショット、相談コーナーなど、明希本人とコミュニケーションがとれるサロンを目指します!
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