ロックバンド・シドのベーシスト、明希さんが1年間限定でスタートしたオンラインサロン「Resonants」。2020年10月に1年間の期間限定でスタートしたこのサロンですが、なんと2021年10月以降もサロンを継続することが正式決定!
サロンメンバーとのコミュニケーションを通じて、明希さんは何を思ったのか。この1年のサロンでの取り組みと、サロンを続けることにした理由を伺いました。
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サロンが生活の一部になった
ーー「Resonants」での1年間、明希さんはプライベートショットやリアルタイム配信、相談コーナーなど多彩なコンテンツを発信してきました。この1年間、どんな思いでサロンを続けてきましたか?
新しい試みだったので、まずはやりながら感覚をつかんでいった感じです。オンラインサロンって、オーナー自身が考えてコンテンツを発信するわけじゃないですか。僕自身、真っ白な状態から何を発信しようか試行錯誤していました。
その間はずっと、どうやったら僕のファン=サロンメンバーの方が喜んでくれるかなということばかり考えていましたね。
実際、メンバーが僕のコンテンツを喜んでくださっていることを実感することがあったんですが、そこに喜びを感じて、だんだん僕自身も楽しくなってきて。気づいたら、1年間があっという間に過ぎていきました。
僕、毎日決まった時間にこれをやるみたいに、マメに続けるのとか苦手で。気まぐれな性格なんですよね(笑)。でも、相手がいることとなれば話は別です。
毎週月曜日の決まった時間に日記を書くとか、写真を撮るとか、ジムに行くとか。サロンに関わる活動を自分の生活リズムに入れたら、意外と続けられたんですよね。だから、大変だと思ったことはひとつもありませんでした。
ーーサロンが生活の一部になっていたのですね。それがサロンを継続することにした一番の理由ですか?
サロンを続けるかやめるかは、本気で悩みました。新型コロナウイルスの影響はあるけれど、徐々にライブができる環境は整ってきた。ほかにもさまざまなプロジェクトが動き出してきて、オンラインサロンの優先度が低くなってしまうんじゃないかという心配があったんです。
TwitterやInstagramなど、SNSの発信は僕が勝手にやっていることですから、自分のタイミングで更新すれば問題ありません。でも、オンラインサロンはファンと一緒に作り上げたものなので、それがいい加減になってはダメだよなと。1年間という期間は、僕自身がどこまでできるかのチャレンジでもありました。
結果、メンバーさんの多くがこの場所を楽しいと言ってくれた。大変さもないので、これなら行けるんじゃないかと、サロンの継続を決めました。
オンラインで、コアなファンに自分の言葉を届けられる。
ーー明希さんは、この1年でオンラインサロンのどんなところに可能性を感じましたか?
コロナ禍でリモートが主体の生活にシフトして、いろいろなことが変わりました。去年はまだ、「この騒動は今だけ」と思っていたんですよね。今では、仮にコロナ禍が収まってもオンラインでの交流がメインストリームになると感じています。ミーティングも、友達とお酒を飲むのもリモートになるというか。
ちょうど音楽がデジタル化していった時のように、ファンとの距離感やコミュニケーションのあり方も、これからきっと変わっていくんじゃないかなと思っています。僕自身、コロナ禍で配信ライブをやったことで、オンラインの可能性を感じました。
SNSのフォロワーが増えるのも、もちろん嬉しいことなんです。SNSでは、広く僕たちの活動を伝えられるけれど、フォロワーのみんなは、僕やシドが好きという人から、なんとなくフォローしている人までいろんな人がいますよね。
でも、オンラインサロンだと、メンバーは僕をコアに応援してくださっている方ばかりです。そんなファンのみんなに、音楽はもちろん僕が手掛けるアパレル、ジュエリー、お酒の話を一番早く伝えられるのがよかったですね。「こんなの作ったよ」「こういうことやるよ」って。
ーーすぐ近くで明希さんとコミュニケーションできるので、ファンの皆さんにとっては、最高の体験ですよね。
逆に、僕がメンバーから刺激を受けたり、教えてもらったりすることもあります。
「Resonants」にはベースをしている10~20代の若い子も多いんですが、彼らから「どんなセッティングでやっているんですか?」と質問を受けて、僕がそれに答えることもよくやっているんですね。
ある時、「EBS / MultiComp(マルチコンプ)」という定番のベース用エフェクターに関する質問がありました。そこで驚いたのが、僕たちの世代は、このアイテムを「マルチ」って呼ぶんですが、今の世代の子たちは「マルコン」と呼ぶらしいんですよ。
これ以外にも、彼らが使用していて僕の知らない機材があったりして。こういうちょっとしたメンバーとのコミュニケーションが、ライブのMCに反映されることもあります。
自由の裏側にある責任
ーー明希さんがメンバーからも刺激を受けているんですね。1年間の活動を通じて、コンテンツ配信で気をつけていたこと、注意していたことはありますか?
ささいな発言ひとつに対して、ものすごく責任を感じるようになった気がします。
SNSでは特定の誰かにではなく、多くのフォロワーに対して情報を発信していますよね。でも、オンラインサロンは完全にクローズドなコミュニティですし、僕の発言をひとりで見聞きするメンバーも多い。
そんな中で、僕の発言を悪い意味で受け取ってしまうメンバーがいると、誤解したまま何かしらのトラブルに発展してしまう可能性があるんです。だから、僕のコンテンツや言葉の先には、愛すべきファンがいるんだというのを強く意識して、発言の裏の裏まで考えて発言する癖がつきました。
オンラインサロンはクローズドな場で、ある意味僕の自由にコンテンツを提供できます。一方で、自由の裏側には大きな責任もあって。SNSだけでは、こうした気持ちは生まれなかったと思うので、ちょっと予想外の経験でしたね。
「Resonants」のこれから
ーーオンラインサロンで、改めて今後やりたいコンテンツはありますか?
まず、サロン内で音楽配信を始めていきたいです。ライブの物販で提供した音楽など、まだCDになっていない音源がたくさんあるんですよ。それをひとつの場所にまとめて、好きなだけダウンロードできる部屋を作りたいなと。
あと、サロン立ち上げ当初から掲げていた対談も、しっかり実現したいですね。コロナ禍でも安全な形で、ゲストと対談できる方法を今もずっと模索しています。サロンのコンテンツで唯一できていないものなので、ちゃんとやりたいんですよね。
ーー最初のゲストは、すでに決まっているんですか?
決まっていません。同業者はもちろん、他業種の方とも話したいなとか色々考えてはいるんですが…。ファンが一番喜ぶのは、シドのメンバーじゃないかと思いますけどね(笑)。
ーーたしかに…。それは見てみたいです!最後に、この先もサロンを続けていくうえで、明希さんの今の思いを聞かせてください。
僕、毎週月曜日に生音声のラジオを配信しているんですね。トークテーマはファンの方々からいただくんですが、内容はツアーの感想から好きな食べ物、行きたい場所など他愛もないことばかりです。あと、僕のことだけではなく、ファンの相談に乗ることもあります。
僕がラジオ配信を月曜日にしたのは、週末にすると聴けない人がいるかもしれないと思ったからなんですよね。それに、月曜日って大抵の人にとって憂鬱じゃないですか。そんなときに、僕とのコミュニケーションで「また今週も頑張るかあ」と前向きになってもらえればなと思って。
子供の頃って、毎週月曜日にジャンプが発売されるのが楽しみだったじゃないですか。ちょうどそれと同じ感覚です(笑)。
ーー楽しみでした。合併号だと次の週が発売されないので、ものすごく1週間が長く感じていましたね。
ありましたね(笑)。これと同じように、僕のラジオやオンラインサロンが、みんなをいつもワクワクさせるものでありたいと思います。
1年間のオンラインサロン運営で、明希さんはファンの方々とものすごく近い距離感で接してきました。これからのオンラインサロン「Resonants」は、今まで続けてきた人気コンテンツに加え、新たなプロジェクトが動き出す予定。
オンラインサロンというクローズドな空間で、明希さんを応援したい、明希さんと交流したいという方は、ぜひ「Resonants」に入会してみてください!