【経験者が語る】Webライターの始め方やスキルアップに必要なこと

著者名古田島莉紗
【経験者が語る】Webライターの始め方やスキルアップに必要なこと

Webライターを始めたくても、何から始めたら良いかわからずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。Webライターが周りにいない場合、どんな仕事をするのかイメージが湧きにくいかもしれません。

この記事では、Webライターの始め方やWebライターという職業のメリットやデメリット、スキルアップに必要なことを紹介します。筆者自身の経験に基づいて執筆しているので、Webライターを目指したいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

どんな人のことをWebライターというのか

Webライターとは、Web上に掲載する記事作成を行う仕事です。

たとえば「今日のランチが決まらないからおすすめが知りたい」「この食材のレシピが知りたい」など、インターネットで調べる際に表示される記事が挙げられます。

(参考:YMCメディカルトレーナーズスクール│初心者によるWebライターの始め方!Webライターの経験談をもとに解説)

Webライターの種類

Webライターといっても種類は様々。目的やジャンルによって下記のようなカテゴリに分けられます。ここで挙げるのは一部ですが、どんな種類に分かれているか一つずつ確認していきましょう。

 

・Webメディア(SEO)ライター

インターネットや書籍の情報からまとめて記事を書くライター。検索結果で上位に表示されるような記事の作成を目的としています。

・インタビューライター

その名の通り、取材したい相手に対しインタビューを行い、それを記事としてまとめるライターです。インタビューの対象はメディアを運営している自社の人間から、著名人など他社の人間まで様々。

・セールスライター

メールマガジンやコラムを通じて、商品やサービスを売るための記事を作成するライターです。人間を対象としたインタビュー記事に対し、対象はモノやサービス。魅力をいかに引き出せるかが問われます。

・コピーライター

広告における「キャッチコピー」などを作るライター。セールスライターともまた違い、コンセプトを落とし込みながら魅力的な言葉を作らなければなりません。

・PRライター

PRとはパブリックリレーションズ(Public Relations)の略。つまり企業の広報などを支援するためのライターです。PRといっても範囲は広いので、様々なメディアに対応できるかが重要です。

 

それぞれ執筆するという共通点はあるものの、執筆内容や求められるスキルなどは異なるため、経験を積みながら自分に合ったライティングを極めるのがおすすめです。

Webライターで良かったこと

Webライターがどんな仕事かわかったところで、Webライターを始めて良かった点を筆者視点で紹介します。

未経験からでも比較的始めやすい

Webライターは未経験からでも比較的始めやすい職業です。

仕事を始めるために免許や資格は必要ありません。クラウドソーシングや求人媒体で「未経験でも可」と記載のある案件を選べば、執筆経験がなくてもスタートしやすいというメリットがあります。

やったことが数値や実績として残る

Webライターという仕事は経験を積めば積むほど、実績が形として残りやすいと言えるでしょう。

案件によっては「記名記事」として、記事の掲載時に自分が執筆したと明記してくれるメディアも存在します。

また、執筆した記事が増えると応募時にアピールしやすかったり、「ポートフォリオ」として活動実績をまとめておけば、メディア側から直接オファーが来たりすることもあります。

PCがあればどこでも仕事ができる

PCがあれば、場所を選ばず仕事ができるのもメリットとして挙げられます。Webライターは原則的にネット環境が整っている場所であれば仕事ができるため、自宅以外でも国内を旅しながらや、海外在住の方でも活動が可能です。

自分のペースで働ける

自分のライフスタイルに合わせて働けるのもWebライターの魅力です。近年は在宅ワークが普及しつつありますが、いまだに「仕事をする=職場に出勤する」というスタイルがメインとなっています。

しかし、Webライターは自宅で仕事ができるため、決まった時間ではなく育児の間や、家族が起きる前に早起きして執筆するなど、自分のペースで働けます。また勤務場所は自宅のため、当然通勤時間もありません。「働きたいけど、いまの生活リズムを崩したくない」と思っている人にWebライターはおすすめです。

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Webライターで課題に感じていること

次に、Webライターとして活動するうえで、課題と感じていることを紹介します。Webライターを目指す方は特に不安に思う要素だと思いますので、予め確認しておきましょう。

記事執筆に時間がかかる

1つの記事を書くためには時間がかかります。Webライターとして働く前は「1000字なんてサッと書けるでしょ」なんて思っていても、いざ書いてみたら想像以上の時間が経っていたということも。

さらに自分があまり知らないジャンルだったり、契約したクライアントによって書き方のルールが異なっていたりして、見直しする時間も確保しなければなりません。

はじめは収入が安定しない

Webライターのスタートは収入が安定しません。活動実績がないと、そもそも仕事が取れない、単価の高い仕事が取りにくい傾向があります。「稼ぎたい!」と思って意気込んでも、仕事を頼む側にメリットがなければ契約まで進まない可能性が高いでしょう。

短い期間で稼げる人も多くいますが、大量の本数や時間を要します。Webライターになるにはある程度の根気が必要となるため、一定の収入を確保できるようになるまでは、長い目でみる必要があるでしょう。

知らない分野だと勉強が必要

知らない分野について執筆する場合は、ある程度勉強が必要となります。Webライティングのジャンルはかなり幅広く、金融や不動産、ライフスタイル、美容、映画などさまざまです。「単価が高いからやってみよう」と思って挑戦してみても、結果的に勉強する時間が必要となってしまい、思った以上に時間がかかってしまう可能性があります。

Webライターとして活動を始める際は、単価で決めるのではなく、自分が興味のある分野をメインに仕事を選んでみましょう。

仕事が途中でなくなってしまう

継続でもらっていた仕事が途中で打ち切られるケースがあります。「大量に発注してくれるから」といって1つのクライアントから大量に受注していた場合、打ち切られることによって突然収入が0になる可能性もあります。1つのクライアントに絞るのではなく、複数と契約しておくと気持ちに余裕が出るでしょう。

Webライターに向いている人

メリットやデメリットを紹介しましたが、そんなWebライターに向いているのは次のような人が挙げられます。

 

・文章を書くことが好き

・人に分かりやすく伝えることが好き

・さまざまな物事に対して好奇心旺盛

 

Webサイトの記事は、読者の疑問を解決するために執筆するものがほとんどです。そのため、もともと気になることをリサーチする癖がある人は、読者の気持ちに寄り添って文章が書けるため向いているでしょう。

Webライターに向いていない人

向いている方がいれば、もちろん向いていないという方もいます。Webライターという仕事における、向いていない人の要素としては以下が考えられます。

 

・調べごとが得意ではない

・コツコツやるタイプではない

 

Webライターの仕事のなかで最も大切な作業は、リサーチです。情報をしっかり収集してから文字に起こす必要があるため、調べる作業に対して苦痛を感じる人には向いていないでしょう。

Webライターを始めた理由

筆者がWebライターとして始めた理由は、次の3つです。

 

1.完全在宅の仕事を探していた

2.時間に縛られず働きたかった

3.やりがいのある仕事がしたかった

 

筆者がWebライターとして活動を始めたころ、完全在宅の職業はほとんどありませんでした。もともとブログ運営に興味があったものの、Webメディアに関する知識がなかったため立ち上げられずにいました。そんな矢先、Webライターという職業の存在を知り「仕事をしながらライティングのスキルを磨いてみよう」と思ったのがきっかけで現在に至ります。

Webライターに必要なスキル

「正しい日本語」を書けるのは強みですが、Webライターとして仕事を続けるためには、ほかにも必要なスキルがたくさんあります。とはいえ、すべてできた状態で始める必要はなく、徐々にスキルをつけていくことが重要です。ここでは、そんなWebライターに必要な5つのスキルを説明します。

ライティング力

Webライターはライティングスキルを上げていく必要があります。ただ単に文章を書くのではなく、わかりやすく伝えなければなりません。

また、クライアントが運営しているメディアによって読者の層が異なるため、請け負う仕事によって「固いイメージ」「やわらかい感じ」など文章の色合いを変えるケースがあります。

情報収集・調査力

Webライターは情報収集や調査力が必要な職業です。調べるのが苦手という方は苦痛に感じてしまうかもしれません。webライターはしっかり情報を集め、解釈したうえ自分の文章でつづる必要があります。

PCリテラシー

基本的なPCリテラシーも必要となってくるでしょう。PCリテラシーとは、コンピューターを正しく理解して使える能力のこと。執筆するうえでパソコンの操作に慣れていないと、仕事する前段階で辛くなってしまうでしょう。

とはいえ、はじめからすべて覚えるのは難しいため、仕事のなかで「今日はこれを覚えてみよう」など楽しみながらできる方法を見いだして身に付けるのがおすすめです。

コミュニケーション能力(ヒアリング力)

Webライターとして特に必要なのがコミュニケーション能力です。契約するメディアによって、執筆してほしい内容や読者の対象が異なります。クライアントが求めている記事を書くためにも、ある程度相手のニーズを汲み取る能力が必要です。

また、クライアントとのやりとりの際にZoomで打合せする場合もありますが、ほとんどが文章でのやりとりとなります。相手の表情が見えずに汲み取りにくいため、やりとりに注意しなければなりません。

企画力

企画力があると、Webライターとしてさらに活躍できるでしょう。「このキーワードで記事を書けば検索に引っかかりそう」「この構成であれば検索上位が見込めるかもしれない」と思ったらクライアントに提案してみると喜ばれるかもしれません。とはいえ、企画力はスキルアップとともに養われるため、あまり重要視する必要はないでしょう。

Webライターを始めるためのステップ

Webライターとして活動したい」と思い立っても、何から始めれば良いかわからない人も多いはず。ここでは4つの方法を紹介します。

ブログなど個人メディアを始める

まず、ブログなどの個人メディアを始めて、自分の文章をまとめてみることから始めてみましょう。多くのブロガーは『WordPress』というシステムでブログを運営していますが、Webライターの仕事でもWordPressに携わる機会が多くあります。WordPressの操作ができるとWebライターとしても重宝されるでしょう。

加えて、ブログの記事作成や運営ができれば、いざWebライターとして活動する際にポートフォリオとしても活用できます。

動画や書籍などで学習する

「仕事に応募するのはまだハードルが高いな…」と感じたら、動画や書籍などで勉強することから始めてみましょう。Webライターが自分の経験に基づいて、仕事を獲得する方法や執筆のコツなどを書籍にまとめたり、YouTubeなどの動画サイトに上げたりしています。Webライター視点の情報が得られるため大いに活用してイメージを膨らませてみましょう。

クラウドソーシングに応募する

企業などが、インターネット上で不特定多数に業務を委託する仕組みである「クラウドソーシング」で案件に応募してみるのもおすすめです。現在は、『クラウドワークス』や『ランサーズ』といった大手以外に、Webライティングの仕事を探しやすいクラウドソーシングが増えてきています。

「単発だから応募するのはやめておこう…」と思わず、興味がある案件は積極的に応募してみることが大事。Webライターの仕事は単発の案件から継続につながることがあるため、11件コツコツ執筆していきましょう。

Webメディアのライター業務に応募する

Webメディアのライター業務に応募するのも良いでしょう。クラウドソーシングでは募集をかけていないものの、Webメディア上で「ライター募集」とお知らせしている場合があります。Webメディアに直接応募して、採用が決まれば継続受注も夢ではありません。なるべく視野を広げて、「記事を書いてみたい」と思うサイトをチェックしてみましょう。

Webライターにおすすめの本9

最後に、Webライターを目指す方におすすめしたい本を9冊紹介します。

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング

ニュースメディアの新人担当をしていた著者・唐木元さんは、そこで伝授した文章の書き方を本にまとめました。書く文章を書きながら考えるのではなく、書く前の準備が大切だと教えてくれる本です。Webライターになると誰もが訪れる「書きたいのに書けない…」という悩みを解決したい方におすすめします。

(参考:Amazon│新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)

20歳の自分に受けさせたい文章講義

著者はフリーライターとして活動している古賀史健さん。

普段私たちは「話し言葉」と「書き言葉」を意識していませんが、Webライターになると途端にそれぞれの言葉をわけて考えなければならない状況に陥ります。当書は「書くスキル」を1から教えてくれる本で、文章を書く仕事にかかわらず、書くことに苦手意識をもっている人にもおすすめです。

(参考:Amazon│20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

頑張ってるのに稼げない現役Webライターが毎月20万円以上稼げるようになるための教科書

本のタイトル通り、現役Webライターである吉見夏実さんの書籍です。Webライター特有の悩みや、やるべきことが書かれています。「Webライターとして活動しているけど、なかなか収入が伸びない…」と悩んでいる方におすすめです。

(参考:Amazon│頑張ってるのに稼げない現役Webライターが毎月20万円以上稼げるようになるための強化書

10年つかえるSEOの基本

10年つかえるSEOの基本」は「そもそもSEOが何かわからない」という方におすすめの書籍です。当書は「検索する人の気持ちと行動を考えてみよう」という目次が用意されており、Webライターにとって記事を読む読者の気持ちを知る重要性を教えてくれます。

(参考:Amazon│10年つかえるSEOの基本

いちばんやさしい新しいSEOの教本

こちらの書籍も「SEOについて0から知りたい」という方におすすめです。文章だけではなく、図解をまじえて説明してくれるため、Webマーケティングについてイメージがわかない人でも理解しやすい内容となっています。

(参考:Amazon│いちばんやさしい新しいSEOの教本 第2版 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方[MFI対応] (「いちばんやさしい教本」シリーズ)

沈黙のWebマーケティング

沈黙のWebマーケティングは、初心者にもわかりやすいWebマーケティング入門書です。

ほかの書籍とは異なり、ストーリー仕立てとなっているため、マーケティングについて何もわからない人でも読みやすい書籍となっています。伝説のWebマーケッターである「ボーン・片桐」がさまざまな人々のWebに関する悩みを解決していくストーリーで、楽しく学べます。

(参考:Amazon│沈黙のWebマーケティング −Webマーケッター ボーンの逆襲− ディレクターズ・エディション

沈黙のWebライティング

沈黙のWebライティングは、先ほど紹介した「沈黙のWebシリーズ」第2段の書籍です。「沈黙のWebマーケティング」ではWebマーケティング全体の話でしたが、当書籍はWebライティングをメインに書かれています。

Webライターとして仕事をする際に、頻出するワードや知っておくべき知識をわかりやすく説明してくれているため、Webライターとして仕事を始めたい方におすすめの一冊です。

(参考:Amazon│沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉

SEO対策のためのWebライティング実践講座

SEO対策のためのWebライティング実践講座」は、紙媒体や新聞に通じるライティングではなく、Webで通用するライティングを目指すための指導書です。Webライターは、SEOに強い記事が書けると仕事の依頼が増える傾向にあります。無料公開もされているため、導入として読んでみると良いでしょう。

記者ハンドブック

記者ハンドブックは、ハウツー本ではなく言葉の表記方法や単位の書き方などを網羅できる書籍です。多くのメディアが記者ハンドブックに則って、メディアの文章ルール(レギュレーション)を決めています。もし、仕事依頼を受けたクライアントにレギュレーションがなければ、Webライターとして構成や編集業務を任されたときに購入しても良いでしょう。

まとめ

Webライターの始め方やメリット・デメリット、Webライターに必要なスキルなどを紹介しました。Webライターは「文章が上手だから」必ずしも成功する訳ではありません。文章力以外に、コミュニケーション力や情報収集などあらゆる能力が必要な職業です。とはいえ、地道に11件記事を執筆すれば努力が報われる仕事でもあります。クラウドソーシングなどで案件に応募しながら、Webライターが配信している動画や書籍を参考に勉強してみてください。

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