会社員から副業ライターへ、そして複業フリーランスになるまで
パラレルキャリアの一例として、まずはわたしの話をしましょう。
今から5年前、働いている会社の経営状態が悪化し、転職を考えていました。そのとき見つけたのがランサーズ(日本最大級のクラウドソーシングサービス)です。
当時はまだクラウドソーシングの認知度が低くわたしも全く知りませんでしたが、登録してみるとさまざまな仕事が「Web上で」受けられることがわかりました。
わたしが始めたのは「ライティング」の仕事。つまりライターです。
ライターとしての経験はなかったものの、自分の体験をもとに書くレビュー記事など簡単な案件から始め、2か月目には副業として月6万円の収入を得られるようになりました。
会社を辞めてライター業に専念すると、翌月には月収が20万円を超えました。その後も30万、40万……と、ライターとしてのスキルが上がるほどに、月収もうなぎ上りで増えたのです。
そしてライターとして3年間ほど過ごしたのち、Webライティング講師の仕事も受けるように。今ではライター・Webライティング講師のほか、編集など複数の職業をするパラレルワーカーになりました。
クラウドソーシングで実現できる「新しい働き方」のメリットとは?
クラウドソーシングを使う最大のメリットは「コネなし・スキルなし・経験なし」でもすぐに始められることです。
ライターなら必要なのは「インターネットにつながったパソコン」だけ。初期投資ゼロで始められて、未経験者でも受けられる仕事がたくさんあります。
募集されている仕事一覧の中からやりたいことを選んで応募するので、自分から営業をかけなくていいというのもメリットですね。
また、クライアントとのやり取りもメールやSkypeなどオンライン上で完結できるため、地方に住んでいても、小さい子供がいて「出社」や「対面打ち合わせ」ができない人でも、不利になることはありません。
ほかにも、クラウドソーシングには「仮入金制度」があるため報酬の取りっぱぐれもなく、「評価制度」により実績が可視化されるなどのメリットがあります。
ところで、「ネットで副業」というとほかにも投資やアフィリエイトといったものがありますよね。
でもクラウドソーシングは投資と違って資金が不要。結果が出るまでに時間がかかるアフィリエイトと違って、始めればすぐに収入が得られるといった点も、クラウドソーシングのメリットだと言えるでしょう。
※クラウドソーシングで生活費を稼ぎつつアフィリエイターに転身、という方法もあります。
クラウドソーシングで収入を得るために必要なこと
「クラウドソーシングを使えば簡単に稼げる」というわけではありません。「ネットで副業」と聞くとなぜか「楽に稼げる」「今すぐ稼げる」といったイメージを持つ人がいるのですが、そんなわけないですよね。
仕事として受ける以上は責任も伴いますし、報酬のほとんどは時給などの固定給ではなく「成果物の対価」ですからいい加減な仕事はできません。
収入を増やしたいのであれば、高単価案件を受けられるだけのスキルも必要で、そのためにはつねにスキルアップのための勉強も欠かせません。
逆に言えば、以下のことができていれば、ちゃんと成果が出るのがクラウドソーシングです。
・基本的なビジネスマナーが実践できている
・締め切りを守る
・コミュニケーションをきちんととる※直接会うことが少ないからこそ重要
・成果物(原稿)の質を上げる努力をする
・そのためにつねに勉強もする
こうした「一見あたり前のこと」が徹底できていれば、副業でも月に5万円前後、本業にすれば20~30万円ぐらいにはなります。
会社員と違い、フリーランスは「成果を出すほど収入が上がる」ので、努力すればそれ以上収入を伸ばすことも可能です。
成功するかどうかを決めるのは「壁を乗り越えられるか」
クラウドソーシングは、副業・複業を考えている人にとってはぴったりな選択肢だと思います。
ただ「きちんと収入を上げる」のは、できる人とできない人がいます。フリーランスの場合は上司が指示してくれるわけでもなく自分ですべて考え、決めていかなくてはなりません。
そこで自分なりに考えて壁を乗り越えられる人は、きっと成功します。
一方、不安や疑問にぶつかって立ち止まってしまう人も多く、「もっとこうすればいいのに!」と、わたしはもどかしく感じています……。
わたしがオンラインサロンの運営を始めたのは、そうした「せっかくチャンスをつかみかけているのに壁にぶつかっている人」をフォローしたいと思ったからです。
オンラインサロンではライターとしての仕事術に限らず、フリーランスとしての働き方についても発信しています。また定期的にオンライン交流会やオフ会を実施、疑問や不安を相談できる場も設けています。
相談できる場所がほしいという人だけでなく、「副業だからこそ効率的にノウハウを学びたい」という方も大歓迎!
よかったらぜひ、のぞいてみてほしいです!
8月11日に吉見 夏実、初の書籍が出版されます!
参入障壁の低さから、副業、専業を問わず、多数のライターが活動している昨今、ライターのレベルも玉石混合となり、「稼げる人」と「稼げない人」の二極化も進んでいます。
また、2016年のWELQ問題以降、Webメディア側、すなわち発注側から、ライターへ要求される水準が上がり、これまでは、ライターとしての実力が伴っていなくとも、仕事数の多さからそこそこ稼げていた状況が、変わってきています。
「いままで受注できていた案件が、取れなくなってきた」「今までなら一発OKだった原稿に何度も修正が入るようになり、書くのが大変」「単価が変わらないのに、多くの作業を要求されるようになって割に合わない」など…。
本書では、現在Webライターをやっているけど、「稼げない」「仕事が取れない」人がコンスタントに稼ぎ、生き残るための考え方とノウハウを詳しく紹介します。