新リーダ論 ー大嶋啓介が語る、”メンター型リーダー”とはー

著者名大橋博之
新リーダ論 ー大嶋啓介が語る、”メンター型リーダー”とはー

大嶋啓介さんは東京都内に、居酒屋「予祝のてっぺん男道場」「てっぺん渋谷女道場」「てっぺん大和家」など5店舗を経営する、株式会社てっぺんの代表取締役。しかし、その実態は「夢と希望を与える講演家」なのだとか。ひすいこたろうさんとの共著『前祝いの法則』(フォレスト出版)で6.5万部を突破するベストセラーを生み出すなど、さまざまな活動を展開する大嶋さんに、これからのリーダーとはどうあるべきかを伺いました。

大嶋啓介オフィシャルホームページ

人間力大學ホームページ 

恐怖でコントロールしようとしていた

「僕は、はじめて居酒屋の店長を任されたとき、チームがぜんぜんまとめられませんでした。その時ほど、プレイヤーとリーダーはぜんぜん違う、ということを思い知らされたことはありませんでしたね」

と語る大嶋啓介さん。大嶋さんは生まれ育った名古屋で就職した大手居酒屋チェーン店で働いていた際、お客さまへの対応がずば抜けてよかったことから、社長に「フラッグシップとなる新店舗の店長をやらないか」と声をかけられます。当時、24歳。大嶋さん自身、”将来は自分でお店をやりたい”、という夢があったので”これはチャンスだ!”と意気込み、新店舗に乗り込みました。

ところが──

「会社から期待されていたお店とあって、キッチンは僕より10歳も上の、料理長クラスの人たちばかりでした。そういう方たちは、まだ若い僕を店長とは認めてくれない。しかも、アルバイトさん達でさえ僕についてきてくれないどころか、すぐに辞めてしまう。みんなアルバイトリーダーさんの言うことは聞いても僕の指示は無視するんですよ。誰もやる気はないし、売上目標を掲げても興味も持ってくれない。本当につらい想いをしました」

しかし、大嶋さんにスタッフがついてきてくれなかったのには理由がありました。

「当時は、年上の方に対しても、アルバイトさんに対しても、”僕は店長だから偉そうにしないといけない”という勘違いをしていたんです」

恐怖でスタッフをコントロールしようとし、遅刻をしたアルバイトには罰を与え、言うことは無理やりにでも聞かせる。それがリーダーとしての役割だと信じて疑いませんでした。スタッフを信用するとも考えず、ただ、店を回すのに必死だったと言います。

「みんなを恐怖でコントロールしようとしていたんです。”お金をもらっているんだったらちゃんとやれよ”的な感じもありました。それではスタッフから信用されないのは当然ですよね」

大嶋さんには、自身が店長を務めていたお店を”いいお店にしたい”という強い想いがあったのですが、その想いだけが空回りしていたのです。

人間関係に悩み、疲れ、完全にお店の中で孤立していたという大嶋さん。”店長なんて辞めてしまおう”。そう思っていた時、見るに見かねた社長から”行ってこい”と言われて参加した、リーダーシップ研修が転機となります。

「その研修で、はじめて”僕は自分のことしか考えていなかったんだ”と気づいたんです。そのとき、僕のやる気スイッチが入りました」

大嶋さんはこの体験から、”ここで逃げないで、仲間と一緒によいチームを作りたい!”という想いを強くし、奮起します。

あなたは大丈夫?勘違いリーダーあるある

「リーダーになった人は、”やる気になってくれないやつが悪い”と考えがちです。”こいつじゃなかったら上手くいのに”とか。自分に原因があるとは考えないんです」

リーダーシップ研修を終え、自分に原因があったのだと気付いた大嶋さんがまず始めに行動したことは、当時お店で一番影響力のあった人に料理長をやってもらうよう、お願いすることでした。

ところがその人は「料理長はやりたくない。適当に仕事をこなしたいだけだ」と、頑として首を縦に振りません。それでも諦めない大嶋さんは、毎日、5分だけ時間をもらっては、口説き続けました。

「毎日ひとつ、その人の魅力を見つけて、なぜ、料理長をやって欲しいのかを話し続けたんです。断られてもまた、『今日も5分、いいですか』と口説き続けました。すると『そこまで言うのなら』とついに承諾してくれたんですよ!

(理解してくれるまで)3か月はかかると思っていたのに、1か月で『わかった』と言われたときは、本当に嬉しかったですね」

同様にアルバイト一人ひとりとも面談し、まずは今までのことを謝り、そして”信頼関係の作れるいいチームを作りたい、このお店を名古屋で一番のお店にしたい”という強い想いを訴えました。

「正直、『そこまで真剣にやりたくない』という人もいました。そのため、アルバイトさんの1/3は辞めて行きました。もちろん、僕がリーダーとしてまだまだ引っ張って行く力がなかったからでしょう。でも、残ってくれた人は本当にやる気のある人たちばかりでした」

このような大嶋さん自身の努力により、お店の雰囲気もだんだんとよくなり、お店にも活気が出るようになったのだと言います。

ここで、大嶋さんに教えていただいた勘違いリーダーあるあるをご紹介しましょう。


・プレイヤーとリーダーはぜんぜん違う、ということを知らない人。仕事ができるからといってリーダーが務まるとは限らない。プレイヤーとリーダーを同じには考えないこと。

・”部下に任せらない”と全部、自分でやってしまう人。むしろ、仕事ができない人の方がリーダーとして優秀。なぜなら、人にやってもらうことに長けているから。大切なのは、リーダーは部下に出番を与えるということ。出番のない部下はやりがいを感じられない。

・リーダーの権限や恐怖でコントロールしようとする人。それでは人はついてこない。

・お金を出せば部下がやる気になるだろうと思っている人。人はお金だけが目当てではない。

・目標がリーダーだけの目標になっていて、みんなの目標になっていないことを理解していない人。みんなが”目標を達成したい”と思わせることができるのが、良いリーダー。


どうでしょう?思い当たることがあれば、要注意かもしれませんね。

自分が魅力的でないと人はついてこない

「僕はたくさんの経営者を見てきましたが、結果を出して伸びている経営者の共通点は”魅力的”なことでした」

大嶋さんはより良いチームを作るため、飲食店雑誌に登場するような、評判の良いお店の店長に会いに行くことを考えます。地元の名古屋だけではなく、自分の時間とお金を使って大阪や東京にも足を運びました。

「『10分でもいいから会わせてください!』とお願いして。1日に7軒くらいのお店を廻ってお話を聞く。それを1年くらい続けましたね。100人くらいはお会いさせていただいたと思います。そこで得られたものはもう、学びしかなったですね。繁盛店の店長を務めるみなさんは、僕と歳はあまりかわらない。それなのにずっと魅力的なんですよ。ただ、”すげぇな~”と思いました。嬉しさとかわくわくする気持ちと、負けられない悔しいという気持ちと、さまざまな感情が交差していて興奮しましたね」

様々な経営者との交流を通して、大嶋さんは”自分も魅力的でなければいけない”と気づいたと言います。

「人をやる気にさせるのではなく、”あの人と一緒にやるのが最高に楽しい”、”あの人と一緒に仕事がしたい”、”あの人の力になりたい”、”あの人と一緒に目標を追いかけたい”と言わせる人間が魅力のある人です。そんな人に憧れて、尊敬して、部下は自分の意志で動くようになる。そんなリーダーが真のリーダーなんです」

「カリスマ性や魅力的な人って、その人が持って生まれたものと思いがちなんですが、実は、魅力的な人間になることは、さぼど難しくなくできるんです。」

誰でも魅力的になれる!詳しくはオンラインサロンで

「僕は魅力的なリーダーとたくさん会ってきて、”この人のこんなところは凄いな”ということをたくさん学ばせてもらいました。そんな僕が学んできた魅力あるリーダーになる方法を一緒に学び合うため、オンラインサロンをはじめました。サロンでは僕の経験を余すことなく語って行きたいと思います。そして、タッグを組んでいる成田直人は店舗改革、販売力アップのスペシャリストなので、僕のマインドの部分を実際に行動できるように、成田直人が解説してくれます。詳しく知りたい方はオンラインサロンに入会してください(笑)」

「ビジネス書では”部下をやる気にさせる方法”が書かれていますが、そんな方法論ではダメです。相手を変えようとするのではなく、まずは自分を変えること。つまり、自分の魅力を磨くことです。そして、やる気のない部下がいるなら、それは自分の魅力が足りないか、目標に魅力がない。この2つが大きいですね」

相手を動かすのではなく、自ら動いてくれるように自分が魅力的になる。自分に魅力がないのなら、みんなが興奮するような魅力的なビジョンを掲げることだといいます。

では、最後に大嶋さんが訴える”メンター型のリーダー”とはなんでしょうか?

「リーダーは究極に言うと、”生きざま”だと思います。カッコいいリーダーになりたいと思ったら、それを明確にして、”こう生きる”と決めることです」

多くの人は自分の生き方を決めていない。”理想のリーダーになりたい”と言っていても理想のリーダー像を明確にできてない。まず、どんなリーダーになりたいかを決める。部下をコントロールするのではなく、メンターとして、精神的なサポートができるリーダーになることだ、と大嶋さんは語りました。

リーダーとして人を引っ張っていく立場の人は、ついつい、無理をして頑張ってしまうものです。その前に、自分はどう生きたいのかを考えることが重要なのですね。

ここでご紹介した魅力的なリーダーになるための方法はほんの一部です。大嶋さんが、「詳しく知りたい方はオンラインサロンに入会してください」と笑顔で答えてくれたように、オンラインサロンの中では、より詳しく、より実践的に魅力的なリーダーになるための方法を学ぶことができます。会社で上司の立場にいる方はもちろん、チームリーダー、バイトリーダーなど、世の中には様々なリーダーがいます。オンラインサロンに入会して、あなたも魅力的なリーダーの仲間入りをしてみませんか。

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