「自己投資」とは、自分自身の成長のために、時間やお金を使う行動を指します。自己投資は、人生をよりよく生きる上で必要な行動とされていますが、どんなことを始めたらいいのか悩んでしまいますよね。
この記事では、これから自己投資を始めようと思っている方に向けて、自己投資のメリットや注意点、おすすめの自己投資について詳しく紹介します!
自己投資とは
投資とは支出の一種で、将来的なリターンを期待して、企業や個人に資金提供を行うことを意味する言葉です。自己投資もこれと同じように、今持っているお金や時間を自分のために使うことで、将来的な成長を目指す行動のことを指します。
投資と浪費、消費の違い
消費と浪費も、投資と同じ支出の一種です。消費とは、家賃や光熱費、食料品など生活に欠かせないものを買うこと。また、浪費とは衝動買いやギャンブルなど、無駄な出費と思われる支出のことです。
このうち、なるべく浪費や消費の割合を減らして(自己)投資の割合を増やすことで、豊かな人生を歩めるようになると考えられています。
自己投資を早く始めるべき理由
「自己投資はなるべく早く始めたほうがいい」という意見をよく耳にします。言葉だけ聞くと当たり前のようにも思えますが、その理由をもう少し深堀りしてみましょう 。
早く始めた分だけ長く取り組める
自己投資は、長期的視点が大切となる行動です。例えば、1日30分の英語の勉強を3ヶ月続けるのと3年続けるのとでは、習熟度は雲泥の差となるでしょう。そのため、早く自己投資をスタートできれば、大きな成長が期待できるのです。
早く始めた分、早く成果が出やすい
例えば、ある男性が5年かけて専門知識を習得したとします。仮に、28歳から勉強を始めれば、成果が出るのは33歳となりますが、それよりも早く23歳から勉強を始めたとすれば、成果が出るのは28歳となります。そのため、年齢が若い頃から勉強を始めれば、より若い年齢で成果を得ることができるのです。
歳を取るにつれ体力が低下する
歳を重ねると、自然と総合的な運動能力が低下します。そのため、集中力も切れやすくなり、新しいことにチャレンジするのがだんだんと辛くなっていくでしょう。そうなる前に、若い頃から運動や新しいことを学ぶなど、自己投資を習慣化することが重要です。
歳を取るにつれチャレンジ精神が弱まる傾向にある
米国の哲学者、ジョン・デューイは「人は習慣の生き物である」という言葉を遺しています。実際に、新しいことにチャレンジするとき、不安を覚える人は少なくありません。だからと言って、固定化された習慣を何年も続けていると、チャレンジ精神はどんどん弱まってしまうのです。
一方で、新しいことへの挑戦は脳の活性化につながります。高齢でも思考力が優れている「スーパーエイジャー」と呼ばれる人々は、皆さん新しいことが大好きなようです。
(参考:一般社団法人 日本生活習慣病予防協会|新しいことへのチャレンジが脳が活性化 脳を若く保つための5つのヒント)
自己投資による効果・メリット
自己投資を正しく行えれば、今まで知らなかった知識が手に入る、健康的な習慣が身につく、仕事やプライベートで大切なパートナーが見つかるなど、たくさんのメリットがあります。なかでも、特に注目したいのが次に挙げる3つの効果です。
自分と向き合うきっかけになる
自己投資を始めるとき、ほとんどの人が「自分は何をしたいか」「将来どうなりたいか」を考えることになります。そのため、自己投資を始めることで、普段なんとなく過ごしているだけでは気づかない、自分の本当の気持ちを知るきっかけにもなるのです。
無駄な時間が減る
投資・消費・浪費という考え方は、お金だけではなく時間にも通ずる話です。自己投資を始めると、本当に大切だと思える人と会う、自分のやりたい勉強をする、読みたかった本を読むなど、意義のある時間が自然と増えることで、無駄な時間が自然と減っていくでしょう。
また、学習のためにわずかなスキマ時間も有効活用できるようになります。
お金について学ぶきっかけになる
自己投資のためには、本や機材を買う、セミナーに参加する、外出するなど一定のコストがかかってくる場合もあります。そうなると、必然的に消費や浪費に使えるお金が減るため、自己投資によって、自分の持っているお金の使い道を見直すことができるのです。
おすすめの自己投資5選
自己投資を始めたいけれど、何をすればいいか分からない。そんな方のために、特に人気の高い5つのカテゴリーの自己投資をまとめました!それぞれの具体例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
知識・スキルアップのための自己投資
自己投資として、もっともメジャーかつ多岐にわたるのが「知識・スキルアップ」です。専門知識を身につけてキャリアップを目指したい、海外でも活躍できるように外国語を学びたいなどの目標がある人は、まず次のような行動を始めてはいかがでしょうか?
・専門性の高い資格の勉強をする(社会保険労務士、宅地建物取引士、行政書士など)
・英語の勉強をする(駅前留学、オンライン英会話、TOEIC、TOFELの勉強をするなど)
・プログラミング学習
・業界誌(業界紙)を購読する
体つくり・健康への自己投資
健康は最大の投資と言えるほど、豊かな人生に不可欠なものです。最近体力が落ちてきたかも…という方は、スポーツやトレーニングにチャレンジしてみましょう。
・自宅や職場近くのジムに入会する
・ボルダリング、フットサル、テニスなどやってみたいスポーツにチャレンジする
・定期的にエステに通う
・質のいい枕、マットレスを購入する
・栄養や健康な食事に関する本を読んだり、解説動画を視聴したりする
体験・経験を増やす自己投資
日常では得られないような体験、経験を積むという自己投資のなかで、もっとも分かりやすいのは「旅行」です。特に海外旅行の場合、チケットの確保から現地でのコミュニケーションまで、あらゆる出来事が濃密な経験となるでしょう。異文化に触れることで、いままでの固定観念がガラリと覆るかもしれません。
海外旅行の経験がなければ、国内旅行やツアーへの参加から始めてみるのもおすすめです。
・国内旅行をする
・海外旅行をする
・留学(ワーキングホリデー)をしてみる
・今までやってこなかったスポーツ、楽器(ピアノ、ギターなど)をやってみる
人脈を増やすための自己投資
普段の生活では交流がない人と出会うと、人生の視野は一気に広がります。同じ趣味を持つ仲間、起業したい者同士など、何かしらの共通点から新たな人間関係を構築することで、思いがけない人生の選択肢に気づくことができるでしょう。
・異業種交流会に参加する
・オンラインサロンに入会する
少額から金融資産への投資をはじめてみる
金融や株式取引の世界を学ぶと、国内外の経済やマーケットにも詳しくなります。早い内から将来を見据えて、リスクを抑えつつ資産運用をスタートさせることで、資産形成にも有利に働くでしょう。オンラインサロンのなかには、FXトレードなどを学び、実践するコミュニティも多くあるため、こうしたサロンに入会してみるのも一つの手です。
自己投資する際の注意事項
人生を豊かにしてくれる自己投資ですが、中には時間・お金を浪費しすぎて、かえって生活が苦しくなってしまうケースもあります。このような失敗を回避するためにも、自己投資を始める時は次の点に注意するようにしましょう。
(1)目的があいまいな自己投資はしない
「なんとなく儲かりそう」「友人がこの資格を取っていたから、とりあえず自分もとっておこう」など、短絡的で目的があいまいな自己投資は、結果として余計な出費が増えたり、資格を取るだけで仕事に活かせないノウハウコレクターになってしまうことにもつながります。
自己投資の内容を考える時は、自分が本当にやりたいことを明確にし、長期的目線で考えてみることが大切です。
(2)費用ばかりかかる自己投資はしない
自分の生活を圧迫するほど費用がかかる自己投資は、かえって生活を苦しくしてしまいます。自己投資にかける金額は収入の10%までにするなど、収支のバランスをしっかりコントロールするようにしてください。
(3)情報商材に気をつける
ネット上では、副業や投資を中心に多くの情報商材が販売されています。しかし、中には短期間で大きな副収入を得られるなどとうたい、金額に見合わない情報を非常に高額で販売しているケースも見られ、国民生活センターも警鐘を鳴らしているほどです。
一見すると非常に魅力的に思えますが、「おいしい話には裏がある」と言われるように、すぐに飛びつくのはおすすめできません。本当に価値があるのか、購入した人の評価は高いかなど、購入する前に多角的な視点からよく考えるようにしましょう。
(参考:独立行政法人 国民生活センター|特集 儲けをうたう情報商材のトラブル)
自己投資選びでよくある質問
ここからは、自己投資選びでよくある質問を取り上げつつ、その解決策について紹介していきます。
何をすべきかわからない
自己投資は、勉強や運動、投資に人脈形成と、できることがたくさんあります。一方、mいろいろ考えすぎた結果、何をすればいいか分からなくなったという人もいるでしょう。そんなときは、自分の身近にあるものから始めてるのはいかがでしょうか。
・仕事に関連するPCスキルやマーケティング手法を学ぶ
・自炊が好きなら、すこし凝った料理法を試してみる
・自分の好きなサッカークラブのファンが集まる交流会に参加してみる
このように、すでに興味があるものや生活に関連することから始めることで、新しいことにチャレンジするハードルを下げることができます。
忙しくてまとまった時間が取れない
仕事、学業、育児などでまとまった時間が取れない!そんな場合は、スキマ時間をうまく活用してみてください。
・電車内ではSNSではなく電子書籍を読む
・ちょっとした移動中にオーディオブックを聴く
・寝る前に5分だけ使って、簡単なヨガのポーズを取る
このほか、朝方の生活にシフトして、朝活で自己投資の時間を作ってみるのも良いでしょう。
大切なのは、短時間でも今の自分できることから始めてみること。こうした時間の積み重ねが、のちのち大きな成果を生み出すことにつながります。
20代じゃないともう遅い?
自己投資は若いうちから始めた方がいいとは言いますが、30代、40代になってからでも遅くはありません。そもそも人生において、何かを始めるのにベストなタイミングというものは存在しないのです。
時間ができたらやろう、お金に余裕が出たらはじめよう…。そう考えているうちに、どんどん月日は流れてしまいます。「思い立ったが吉日」という言葉のとおり、自分のやりたいことを見つけたなら、その瞬間が皆さんにとって、もっともベストなタイミングと言えるでしょう。
まとめ
自己投資は、自分のやりたいこと、将来こうなりたいという目標のために、時間とお金を投資する大切な行為です。
今回紹介した自己啓発を参考にしつつ、今みなさんができる方法で自分磨きを楽しんでいけば、半年、1年、3年と時間が経つ頃には、驚くような成果を手にしているかもしれません。