女性から自然とチョコを入れたくなるようなものを持てばいいんだ!
思えば学生時代、男子高でひたすらガリ勉だった僕はバレンタインの日なんて我関せず、勉学に勤しみ、帰宅してはネットで遊ぶ毎日でした。そんな中、「バレンタインにダンボールを持って、余り物でもいいのでチョコレートが欲しい」と検証するような動画や記事を見て部屋で一人、不気味に笑っていたものです。典型的な陰キャラですね。
高校時代は毎年お母さんから「1個」、大学時代はサークルなどで市販チョコレート「数粒」、そして社会人一年目の昨年は所属部署の女性全員からの形式的な「1個」という私的バレンタイン記録…。
でも、閃きました。
安価で手軽に手に入るダンボールで、めちゃくちゃ可愛い箱を作れば、女性が興味を示してチョコレートを入れてくれるかもしれない・・・!!
今年はバレンタイン記録を更新したい!最低でも二桁!あえて今、数で勝負したい。社会人になって二桁叩き出す男はなかなかいないはず。僕は、その領域に足を踏み入れます。
こうして居ても立ってもいられなくなった僕は、ダンボールを使った工作が体験できるというオンラインサロン『ダンボール女子 大野萌菜美の造形作家塾』でのワークショップに参加したのでありました!
手順1.作品のイメージを伝えよう
ワークショップ参加前にサロンのオーナーである大野萌菜美さんに企画意図を相談したところ、ざっくりなイメージ図をもらえれば考えてみますとのこと。ですのでイメージ図、作ってみました。
…えー、触手みたいなのが棒人間から出ていますが、説明します。
まず「背負えるリュックタイプ」にしたのは女性が恥ずかしがって面と向かってチョコレートを渡せない…///という気持ちを汲み取り、後ろからでもチョコレートをリュックの穴に落として渡せるようにした意図があります。
また、せっかくバレンタインでチョコレートをもらってもホワイトデーまでお返しを考えるのがもどかしいっ…!と思った僕は、チョコレートが入ったらすぐにお返しが出てくるギミックを考えました。
こちらで大野さんお見せしようと思ったところ編集部から待ったが入ったので、編集長らの力を借りてイメージ図を作り直しました。絵心がない僕には厳しい作業だったようです。
修正版がこちらです。
写真の上が全体像で、下がギミックの部分です。
全体像としてはハート型で、女性が喜ぶような宝石や可愛い動物などの装飾を沢山あしらってポップでキュートでファンシーな見た目を考えました。ギミックとしては初期案にもあったチョコを入れるとお返しが出てくる仕組みをシーソー式に表せたらと思い考えました。
このイメージ図を大野さんにお渡しして待つこと約3日。大野さんからのラフ画が上がって来ました。
外装の全体像のイメージはほぼそのままで、耐久面の問題でリュックタイプは厳しいとのことでした。ギミックはガチャガチャ式で仕上げるなら可能とのことで、こちらに決定致しました!
手順2.ワークショップ開始
というわけで某日曜日の午後、DMM会議室の一角を会場とした約2時間のワークショップが始まりました。今回、会員さんは4名の方が参加されていました。
まず、大野さんが2時間のワークショップでは間に合わないとのことで、全体像のイメージを事前に作ってきてくださいました。そちらを紹介しましょう!
\ジャジャーン!/
おおー!見事なハート型!そして意外と大きい!外装はイメージ通りで、ギミックの説明に入ります。
こちら左側の穴にチョコ入れ、レバーを回すと右からお返しが上がってくるギミックです。
まさにガチャガチャ式!こちらもイメージ通りです!!さらに入れたチョコレートは左下からのポケットに溜まり、取り出せるようになっています。
こちらをベースに、今回は特別に会員さんの力もお借りしてポップでキュートでファンシーな飾りつけを作成していきます!
手順3.飾りつけ制作開始
会員さんそれぞれが思う可愛い飾り付け、というざっくりとしたお題の中ワークショップは開始しました。皆さん作業に集中して静かになると思いきや、大野さんへの質問だけでなく、大野さんの乗っているバイクの話やバレンタインの思い出話などラフな感じで話していて、楽しく作業が進められました!
作業が進む中、僕は飾り付けのメインとなる文字の部分を作ってみました。ダンボールに文字を書いて切り抜く作業なので、まずは文字を書いてみました。
シンディー「…こんな感じでどうですかね?」
大野さん「いいと思います(笑顔)」
めっちゃ文字曲がってるので苦言を呈されるかと思い、内心ビビりましたが大丈夫だったようです。
続いては切り抜きの作業!大野さんにも手伝ってもらいました。
大野さん「文字の曲がり具合も味が出てるので、そのまま生かして切り抜きました!」
シンディー「ありがとうございます!(曲がってるのはやはり気にされてたか…)」
文字を切り抜いていくときに大まかな部分はハサミで切って、曲線や中を切り抜くときはカッターを使ったほうが切りやすいなどのアドバイスをいただきつつ、作業は進行していきます。因みに大野さんは何か特別に高いハサミなど使っているのか聞いたところ、市販で買える500円程度のハサミしか使ってなく、その他の道具もその程度の値段のものという事でした。意外!
一方で会員さんが作成している飾りつけも続々と完成していきます!皆さん話しながら気楽にやっているように見えましたが、クオリティの高い作品から可愛らしいものまで出来上がっていきます!
手順4.そして完成へ!!
時間はあっという間に過ぎ、1時間30分を過ぎたあたりで飾りつけは完成し、とりあえず出来たものをハート型の土台の上に並べてみました!
\ジャジャーン/
ハート・宝石・花・動物(猫ちゃん)・マグカップなど2時間で創造し得る「可愛い」を詰め込んだ見た目になりました。そして目立たせるために文字の色をつけて完・成です!
\ジャジャーン/
量産したハートやリボンなども追加し、「チョコレートを入れたくなる箱」これにて完成です!味のある曲がりをした文字はさておき、素材がダンボールなだけあって非常に軽く取り扱いやすいです!
協力して頂いた大野さん、会員の皆様ありがとうございました!!
手順5.会員さんにインタビュー!
ここで2時間に渡るワークショップを無事終え、参加した会員さんにインタビューをして参りました!
男性会員さん
–このオンラインサロン入会のきっかけはなんですか?
「ネットサーフィンをしていて、ペーパークラフトや切り絵などのワークショップを探している過程で見つけました。元々図画工作が好きで、とりわけダンボールの工作には長く付き合いがあったので入会しました」
–元々、工作は得意だったんですか?
「得意でした。何年か前にプライベートでYoutubeとかニコニコ動画に自分の作品をアップしたりしていました。最近はやってなかったですけど、このサロンに入会して作成意欲が再度沸いてきました!」
–このサロンの一番楽しいところはなんですか?
「自分ではやらないような個性的な技術を使って作品を仕上げる皆さんを見ていて感心しますし、楽しいです!」
–今後ダンボールで作っていきたい作品はありますか?
「ダンボールを商品とか教材として活用している方も参加してるので、そういった方々からお話を聞いて作品を作っていけたらと思っています。大野先生からは技術面の話を聞いて自身のスキルアップに繋げていきたいです」
女性会員さん
–このオンラインサロン入会のきっかけはなんですか?
「元々ずっと大野先生に工作を教えてもらっていて、こういったオンラインサロンを開設すると聞いて入りました。」
–工作は得意でしたか?
「絵は書いていますが、こういった立体のものは苦手でした。でもお金払って作り方を教えてもらえるなら面白いなと思って始めました」
–このサロンの一番楽しいところはなんですか?
「私は技術を盗むとかじゃなく、自由に作って、自由にしゃべって、遊び感覚でみんなと工作できるのが楽しいです!」
–今後ダンボールで作っていきたい作品はありますか?
「旦那がイラストを書いているので今後それを作っていけたらなと思っています」
クリエイターとしての技術を高めていきたい人にとってはとても刺激的かつ勉強になりますし、単純にダンボール工作を楽しくやりたいという方でも楽しんで参加できるサロンという印象を受けました。
特に男性の方は今回初参加ということでしたが、技術面のアドバイスも大野先生からもらえて、とても満足していたようです!
手順6.大野先生にもインタビュー!
そしてサロンオーナーであり、講師の大野萌菜美さんにもお話を伺いました。
出典:ダンボール女子 大野萌菜美の造形作家塾
–オンラインサロンを始めようと思ったきっかけはなんですか?
「知り合いの先生が元々オンラインサロンみたいなことをやっていて、DMMでオンラインサロンを始めるってことを聞いたので始めました。最初ネット上だけでもやろうと思いましたが、なかなか作業途中の写真を公開して、立体的なものを見てなにかアドバイスするのは難しいと思ったので、私は教室だけするって形に特化してやりたいと思って始めました。あくまでリアルに集まってみんなでワイワイやりながら作るって形にしましたね。」
–ワークショップは未経験でもおすすめですか?
「おすすめできます!ダンボールって素材はどこにでもあるし、安い素材だと思うんです。もし不器用で失敗したら嫌だなーって人でも素材の料金はすごい安いものなので失敗しても何回もやり直せるのがいいかなと思っています。不器用な人でもはさみと接着剤とやる気があれば全然できます!」
–なぜダンボールでアートを作ろうと思ったのですか?
「お金がなかったからです。鉄とか真珠とかを買ったり、加工するお金が出せないと思ったので、手元にあったダンボールをはさみで切ったら周りから褒められたんですよね(笑)。それで嬉しくなって、また作っての繰り返しで今があります。ダンボールなので作品自体が安く見られがちなんですが、できるだけそのイメージを消せるようにするのが活動の一環です。」
–今後会員さんと追求していきたいことはなんですか?
「生徒さんが一人ひとり全然作り方が違うので、いいところを見て盗んでいきたいです!会員さんも私の作業現場を見てやりやすそうな作業手順を盗んで、盗み合いっこをしてもらえればいいなと思っています。」
ダンボールという身近なもので人を感心させたいという思いを真剣に語っていて、とても印象的でした。大野先生自身も会員さんとの相乗効果によるスキルアップを狙っているとのことでしたが、気軽に工作を楽しみたい方も大募集とのことです!お子さんがいる方にも工作の習い事としてオススメかもしれません。
作品は、今回のように何が作りたいのかを大野さんと相談しながら進めていけます。事前にFacebookグループを通して、どんな作品にするのかを相談することもできますし、大野さんが実際に使っている、または気になっているハサミなどの道具の情報もアップされるので、自宅で挑戦したいという人へもうれしい情報を得ることができます!
お家の中を見回してみてください。これからゴミに出そうと思っている、ダンボールはありませんか?そのダンボールは、ゴミではなく素敵な作品の素材です。これで、どんなものが作れるのかな?作ってみたいかな?と考えるのも、また楽しい時間。あなたもこれを機にダンボール女子、ダンボール男子になってみませんか?
手順7.で、チョコレートをもらえるのか?自己ベスト更新なるか!?
さて、ここまではワークショップのレポートでしたが、肝心な事を忘れてます。そうです、作った箱でチョコレートはもらえるのか?ということです。
高校時代「1個」、大学時代「数粒」、社会人一年目の昨年も「1個」という私的バレンタイン記録ですが、この箱を作ったからには記録更新せねばなりません!最低でも二桁はノルマ!
今年のバレンタインは!シンディー!全力でチョコレートもらいにいきます!!!!!
(※以下、2017年2月14日 追記)
いざ!バレンタインデー当日の結果速報!
さて!バレンタイン当日ですけども!完成したチョコレートを入れたくなる箱はどれだけの力を発揮するのか、検証してみたいと思います!まずは箱のギミックであったチョコをもらうと上がってくるお返しを用意して、いざ検証開始!
時刻はお昼12時。まずは箱を抱え社内を練り歩きます!!
こちら営業さんたちのスペース。とりあえず皆さんの見える壁側に立ち尽くしてみます。
「なんだあれ…」「やべぇのがいる!」「ぎぶ、みーちょこ?って書いてない?(笑)」
オンラインサロン事業部以外の方からも注目の的で結構恥ずかしいです…///
そしてついに女性社員からチョコのプレゼントが!!
あまり面識のない方からもらえました・・!
お返しが上がってくるギミックをに「すごーい!」の声も上がります!
そしてこの笑顔である。
上々のスタートなので別のフロアにも行きます!
こちらオンラインゲームさんのフロアです。さっきとは打って変わって静かな雰囲気…。ですが女性社員が部署内にチョコを渡し回っているではありませんか!これは余りがあればもらえるかも!ということで自分からは声をかけず待機です!
女性社員「え、なにこれすごーい!」
シンディー「よかったら…ぜひ」
思わず声出ましたけど続けます。
女性社員「ちょっと余ってないんですみませーん!」
シンディー「…はい(泣)」
無念です。
それでもめげずに粘ったところ同期が見つけてくれて1個ゲットです!!次いきます!
システムさんのフロアです。
作業中だったようで、入った瞬間の圧倒的な静寂と疑心のまなざしに耐え切れず心折れます。場違いですみませんでした…。
というわけでバレンタインチョコレートボックス(以下VCB)のインパクト&クオリティのおかげで注目してくれる方も多く、社内では上々の成果でした!
ホームでは圧倒的な効力。アウェイで通用するのか?
VCBの力は社外にも通じるのか、ということで外にも出てみました!
時刻は13時。見事に晴れた空の下、恵比寿駅前のゑびす像横で検証開始!
なんか募金活動してるみたいですね。
道行く人の注目は集めるものの、なかなか寄ってくる人はいません。
「なにあれー!」
「すげー、ギブミーチョコって書いてあるよ」
ちらほらと通行人の声は聞こえてくるものの、やはり都合よくチョコをくれる人なんていないのか…!
昼食の時間終わりで通行人も少なくなり、駅前を離れしぶしぶ社内に戻ろうとした、その時でした!!
学生たち「なんですかこれ!」
逆ナン!? まさかの逆ナンてヤツですか?
シンディー「バレンタイン企画でして、チョコ余ってたら頂きたいです!」
学生たち「え、すごくあげたいけど、今ないので気持ちのチョコ1個あげます!」
【アウェイ結果】
気持ちのチョコ1個もらえた
というわけで、社外では「気持ちをもらう」という結果となりました。もしかしたらチョコよりも大切なものをもらえたんじゃないかと思ったら、心が温まりました。
まあ0個なんですけどね。
では、チョコレートを入れたくなる箱(VCB)を使った今年のシンディーのバレンタイン、最終結果発表!!
同じ種類を1個とすると、合計は!
16個です!!!!!!
生涯自己新記録きたあああ!!!
結果にコミットする男・シンディー!!!
結果的に社内の方からのチョコのみに終わりましたが、VCBの見た目、クオリティの高さもあってか注目してくれる方は社内外問わずたくさんいました!
箱の力頼りにはなってしまいましたが、今年のバレンタイン、人生で最高にチョコを頂きました。チョコを下さった皆様本当に、本当にありがとうございました・・・(泣)。そして素敵なダンボール箱を作って頂いた大野萌菜美さん、『ダンボール女子 大野萌菜美の造形作家塾』サロン会員の皆様、本当にありがとうございました!!
来年からは箱に頼らずとも16個超えるくらいチョコもらえる男になれるよう頑張ります!!(決意)
それでは皆様、ハッピーバレンタイン♪