13歳からモデルとしてセルフマネジメントし、若干二十歳で起業。以来30年以上全国に根強いファンを持つ人気のトレーナーである大原鶴美さん。今回はサクセスストーリー特集ということで、独立に至った経緯や苦労の乗り越え方について伺いました。
P.C.Sマスタートレーナー大原鶴美さんとは
「課題や悩みの多くは、本人のコミュニケーション力があれば解決できる!」 という思いを掲げ、20歳で独立。起業以来、30年以上に渡り人財育成のパイオニアとして、 全国の企業や団体から研修や講演に招聘されており、年間100件10,000人以上を対象に精力的に全国展開している。現在は、NPO法人日本コミュニケーションスキルアカデミー/副理事長、P.C.S. (プロフェッショナルコミュニケーションスキル)マスタートレーナーとして活動。代表著書は『仕事で輝ける自分になるオーラ磨きトレーニング 今日からすぐにできる仕事で輝く83の方法』、今月発売の新刊本『はじめてのP.C.S.』
―現在の仕事をされるようになったきっかけを教えてください
13歳からモデルをしていて、17歳で関西テレビの番組にレギュラーとして出演していました。明石家さんまさんや大御所の方の中で揉まれていたので、学業と芸能活動の両立をセルフマネジメントするようになりました。その後18歳でアパレル業界に転身し、デザイナ-ズブランド「ニコル」の史上最年少店長を経てから20歳で独立、有名デザイナーズブランドの関西フラッグシップショップの営業代行の会社を立ち上げました。
―13歳でモデルになった当時から、セルフマネジメントには長けていたのでしょうか
元々は末っ子でおっとりした性格でしたし、小学生の頃は体も弱かったので今とは全く違いますね。モデルの仕事を始めてから、時間管理や自分を表現するにはどうすれば良いか?と考えることが沢山ありました。オーディションでも決められた時間内でアピールしなくてはいけないし、もちろん、仕事に穴をあけることはできないので、プロの世界で自分自身をマネジメントするようになっていきました。
―会社を立ち上げる、それも20歳で。すごい決断だなと思います。当時大変だったことはありましたか
当時は、今みたいに「ベンチャービジネス」って言葉がない時代で、日本の中小企業を含めた株式会社で女性の代表取締役が5%ほどしかいませんでした。今で言う、異業種交流会に行っても女性が自分以外誰もいないっていう、女性には厳しい時代でしたね。
―他企業の取締役がほとんど男性の中、会社運営の際に意識していたことはありますか
スタッフは自分が面接をして選ぶようにしていました。というのも、入社後に社長が自分より若い女性だと知ったら戸惑うと思うので…入社してからの相違がないようにしたかったんです。
また、事業の将来性を考えて入ってくれたスタッフを大切にしたいと思っていましたね。人をしっかりと見て面接したこともあり、スタッフのおかげで会社が軌道に乗りました。当時の30名ほどの社員の中で、経営者になって活躍している人が3人もいます。
会社が軌道に乗って7年後、バブルが弾ける
―会社を立ち上げ、スタッフを雇い、軌道に乗ったんですね。
そうですね。会社の成長と一緒に、私自身も毎日が成長の連続でした。休みも取らずに24時間働いているような状況で、クレームがあっても勉強だ、と思いながら働いていましたね。
しかし、それから約7年後にバブルが弾けたんですよね。その時は軒並み、ファッションビルが売りに出されるなどと大変な時代で、私も27歳にして1億以上の借金を抱えました。
―億を超える借金…その時はどのように乗り越えたのでしょうか
乗り越える前にまず病気になりましたね。頭ではしっかりしようとは思っていても、体には影響があったようで、原因不明で全身麻痺になって集中治療室に入りました。入院中はスタッフや7年間で築いた顧客が沢山お見舞いに来てくれました。
その時、お金とか状況が変わっても、大切にしてきた人との御縁はなくならないんだなとしみじみ思いましたね。人に会うたびに元気になって、希望が持てるようになり、次の仕事のアイディアも湧いてきました。
退院した後、以前の御縁を通じて人財育成や、コンサルテーション、講演などを依頼されるようになりました。求められたことに使命感を持って、100%以上応えるようにしていたら、今の仕事へとつながりましたね。
―使命感を持つことや期待を超えることは、現在のお仕事であるコミュニケーションスキルにも関係あるのでしょうか
ものすごく関係あります。コミュニケーションで一番大切なことは”相手の期待を超える”こと。ただ相手の期待に応えるだけなら、プロとして当たり前のレベル。期待値を超えるためにどんな態度をとるか、どんな言葉を使うか、どんなヴィジュアルにするのか、セルフマネジメントすることが重要です。
筋トレをするように、コミュニケーションスキルもトレーニングして欲しい
―オンラインサロンを始めたきっかけは
「自分自身のコミュニケーション力に自信はありますか?」と聞いたときに、自信がないと答える人が多いけど、その対策として「コミュニケーションスキル」の勉強をしている人ってあまりいないですよね? オファー頂いた時、オンラインサロンなら、コミュニケーション力アップの自主トレ習慣をご提供できるなと思い始めました。
筋トレを習慣にしたら、少し腕立て伏せできるようになった。みたいな感じで、コミュニケーションスキルも少しずつ磨いて欲しいですね。
―オンラインサロンではどういったことを発信されていますか
Facebookグループ内では、分かりやすい日常やビジネスシーンの例を挙げながら数分の動画と記事投稿を交互にアップし、その日から活用できるコミュニケーションスキルを伝えています。
―首都圏が大雪で大変だった時もリアルタイムで配信するなど、タイムリーな情報が多いですよね。
季節やイベントに合わせて、すぐ使えるようなものを選択していて、今までに約660のトレーニングを投稿しました。(2018/2/13時点)
毎朝通勤時間に見る人や、週末に1週間分をまとめて見る人など、サロンメンバーの方が日常に取り入れてくださっているのでうれしいです。
―今後はどんな方に入会していただきたいですか
もっと男性にも入っていただきたいですね。未知のことを始める時って女性の方がチャレンジングな方が多い気がします。このサロンも女性の方が多いです。オンラインサロンのコンテンツは、ロジックを知り、誰にでも学習すれば身に着けられるスキルなので、どんどん日々の会話やプロファイル(私見)、ロープレ(役割演技の反復練習)を通じて腕を上げていきましょう。
面接などではコミュニケーション力に自信あり!と自己PRする人も多く、性格で得意、不得意が決まるのかと思っていましたが、日々の訓練やスキルによって身に着けられると聞いて驚きました。
インタビュー中も、今まで当たり前に選んでいた言葉が間違いだと知り…
オンラインサロン「大原鶴美のコミュニケーションゼミ」是非おすすめです!と言いたいところですが、「是非」という言葉は人に勧める言葉ではなく、「是非やらせてください!」などと自分自身が使う言葉だそうです。そのため、ここでの正解は…
今まで当たり前に選んでいた言葉が間違っているかもしれません。オンラインサロン「大原鶴美のコミュニケーションゼミ」では、コミュニケーション力を上げてビジネスで活躍したいと考えている方、どうぞおすすめです!