『Def Tech』として一世を風靡し、現在もユニット・ソロの両輪で音楽活動を続けているShenさん。生まれ故郷のハワイと日本を行き来する生活のなかで、彼はひとつの言葉に興味を持ったといいます。
それは、ハワイで古くから交わされている挨拶「アロハ」。この言葉には、とても尊い意味が込められているのだそう。Shenさんはそんな”アロハ魂”を、誰もが前向きに生きるためのメソッドとして広めていきたいと考えています。溝口浩司さんとともに、”アロハ魂”のマインドについて伺いました。
中国生まれハワイ オアフ島育ち。 20歳の時にハワイから来日し2001年にDef Techを結成。1stアルバム『Def Tech』で大ブレイク。8枚のアルバムをリリースし、累計500万枚のセールス記録し現在も精力的に活動している。2015年12月ファンとのマッシュアッププロジェクト”アロハ魂”をスタート。音楽制作のほかイベント、執筆活動、2016年10月には世界的なプレゼンイベント”TED”の東京開催”TEDxTokyo”にオフィシャルスピーカーとして登場。トークセッションやライフコンサルティングなど多岐に渡る活動を展開。
株式会社シー・イー・ユナイテッド代表取締役。
横浜ゴム、JTB、ソフトバンク、MTV、イープラス、ローソンなどでのプロジェクトマネージャーや事業本部長を歴任。SNSマーケティングやEC、コンテンツビジネス、 アフィリエイト、オンライン事業のスタートアップ、事業再生、M&Aなどを手がける。
これまでのキャリアや人脈をベースに、2011年から中小企業向けオンライン事業・ 海外事業の戦略コンサルタント・営業代行として自身のプロジェクトをスタート。現在は”ライフスタイルマーケティング”を切り口に、多角的な実績を残す。
お互いの呼吸を感じ、心の扉をひらく「アロハ」
―まずは「アロハ(Aloha)」という言葉について、Shenさんがどのようにとらえているのか教えてください。
Shen:ハワイでは「こんにちは」「さよなら」「ようこそ」など、いろんなタイミングで「アロハ」と挨拶をします。日本にいても、きっと聞いたことがあるはず。
実は「アロハ」という言葉を分解してみると、もっと深い意味があるんです。「アロ(alo)」はここにある意識、「ハ(ha)」は命や呼吸をあらわす言葉。古くからハワイアンには、グリーティングのひとつとして鼻やおでこを合わせ、お互いの呼吸を交換する習慣がありました。ハグをする一瞬で、深く息を吸い込みあう。
そんなふうに肌をふれあわせ、お互いの呼吸を感じあう間柄になれば、人はつまらない戦争なんてしなくなると思います。「アロハ」は心の扉をひらき、周りとコミュニケーションを深めるための”精神”なんです。
ハワイのスピリットに、日本のよさを掛け合わせる
―ハワイで育ったShenさんは、きっと幼いころから普通に「アロハ」を言っていましたよね。どんなきっかけがあって、その精神性に気づいたんでしょうか。
Shen:大好きな音楽活動を15年くらい続けながら、妻や子どもにも恵まれて、近ごろはちょっと余裕が生まれてきていました。そうしたら家族や友達、ファン、故郷の人たちから、よく「Shenのライフワークは何?」という質問を受けるようになって。だから僕も、自分の大事なことって何なんだろうとよく考えていたんです。
そんなある日、ハワイのローカルのテレビ番組に出ることになり、出演者とのミーティングに出かけました。Zippy’sというファミリーレストランで、朝ごはんを食べながらの打ち合わせ。そこでふと「アロハ」の言葉の意味について話をしたら、相手が「じゃあ、やってみよう」と言ってきて……大人の男同士が鼻とおでこをくっつけて、たくさんの人がいるレストランで”アロハ”してみたんです。もちろん、すごく恥ずかしかった(笑)。
でも、同時にいままで味わったことのない感覚に包まれて、気持ちが前に進んだような気がしたんです。「インスピレーション」という言葉は「スピリットが入ってくる」という意味だけど、まさにそれ。アロハのスピリットが、僕のなかに入ってきたんだと思います。
溝口:このメッセージを世に届けることで、少しでも多くの人にライフモチベーションを上げてほしい――Shenがそんな想いで始めたのが、その名のとおり『アロハ魂』というプロジェクトなんです。これまでやってきた音楽活動の枠を越えて、さまざまな人とつながりながら、幅広い方法で、アロハ魂を広げていく。そのうちのひとつが、DMMオンラインサロンの『ライフスタイルメソッド』です。スピリチュアルな感じのメッセージだけではなく、生活やビジネスのやる気をアップしたり、日々をより豊かに、モチベーション高く過ごせるような情報も発信しています。
Shen:アロハの精神に、日本の「魂」をかけあわせているのが『アロハ魂』のいいところ。呼吸を合わせる”アロハ”をやってみたとき、日本の文化にも似ていると思ったんです。お辞儀をするとき、距離が近かったら同じように呼吸を感じられるでしょう。自分のなかにあるハワイと日本の良さを融合すれば、さらに素敵なマインドが生まれる気がしました。
深く呼吸をするだけで、心がハッピーになる
―相手の呼吸を感じるとか、それでコミュニケーションを深めるとか、いまの社会にとても必要なことのように思いますね。
Shen:そうですね。息を吸うことってとても自然なことだし、息を止めると死んでしまう。人間はみんな酸素中毒です(笑)。なのに、一日のなかで呼吸を意識している瞬間なんてほとんどない。何も考えず、ただ自動的に、浅い呼吸を繰り返しているんです。満員電車やエレベーターのなかなんて、誰も息してないんじゃないかって気がする。
だけど、誰かが深呼吸していると、つい自分もやりたくなっちゃいますよね。だから僕は、満員電車やエレベーターに乗ったとき、わざと大きく呼吸をするんです。もちろんちょっと変な目で見られるけど(笑)。
みんな、疲れているときは息を吸えばいいんですよ。笑っているときも、大きく呼吸をしているから気持ちいい。それが周りにも伝播したら最高でしょう。鼻やおでこをくっつけるアロハは難しくても、そういうことから始めればいいと思います。
―深く呼吸をすることのほか、アロハ魂に近づくメソッドはありますか?
Shen:当たり前のことだけど、ちゃんと寝て、ちゃんと食べて、ちゃんと動くことです。よく眠って疲れをとり、野菜や炭水化物をバランスよく食べて、運動すれば、それだけで元気になりますから。健康的な身体は、前向きなライフスタイルに欠かせません。
それから、僕が大事にしているのはやっぱり音楽。ウクレレを持ち歩いて、いつでもどこでも弾いてますね。僕の好きなメーカー『KoAloha』のウクレレは、ハワイ島原産のコアという木を使っていて、弾くだけで音色からアロハがあらわれてくる気がする。この間も街中で弾いていたら、通りかかった小学生の女の子2人組が、僕に「アロハ!」と言ってくれたんです。六本木の街中で、いきなり!(笑)。
なんだかじーんときて、すごく嬉しかったですね。
毎日を「サマーホリデー」にするようなマインドを
―それでは最後に、今後DMMオンラインサロンでやってみたいことを教えてください。
溝口:いまはテキストコンテンツが中心だけど、先月からはインターネットラジオも始まり、いずれはオフ会も開催予定です。アロハ魂は『コミュニケーション』を大きなテーマとしているため、オフ会ではなるべく多くの人と、深くふれあえるようなイベントにしたいですね。ゲストを招いてのトークセッションなど、積極的にコラボレーションをしていきたいと思っています。文字で読んでもあまりピンとこなかったり、変に宗教的に感じてしまうかもしれないけれど、Shenに会えばどういうことなのかわかるはず。彼の人柄から「アロハ魂ってこういうことなんだ」って感じてもらえると思います。
Shen:僕もすごく楽しみです!
ハワイはいつもサマーホリデーだけど、日本にいたってそういう気持ちで生きていける。そのマインドを、いっしょに手に入れましょう。
『Def Tech SHENのALOHA魂~ライフスタイルメソッド~』では、ハワイに伝わる言い伝えやことわざ、健康法などを、Shenさんが独自の解釈をまじえて紹介。今後も、参加者とのコミュニケーションを深めるさまざまなイベントを予定しているそうです。毎日をポジティブに、ピースフルにしたいあなた。参加してみてはいかがでしょうか?