「結婚式に招待されたはいいけれど、何を着ていけばいいんだろう?」「当日はどんな風に振る舞うのが正解?」など、新郎新婦だけでなく、招待されたゲストの皆さんもあれこれと悩むことが多い結婚式。そんな悩めるゲストのために、服装やご祝儀、招待状の返信から当日の流れまで、ここだけは外せない!というマナー・ルールを徹底解説します!
服装に関するマナー!男女別のOK・NGを紹介
結婚式、披露宴に出席する時、やはり最初に悩むのが「服装」です。どんな色味のドレスがいいのか、普段着ているスーツでもいいのか、ネクタイや小物は何を選べばいいのか…。また、ヘアスタイルも悩みどころですよね。ここでは、ゲストの皆さんが結婚式で押さえておきたい、服装・髪型のマナーをご紹介します。
女性の結婚式マナー【服装編】
結婚式に出席する女性ゲストの皆さんは、「華やかで上品な外見」を意識することが重要です。その上で、主役は花嫁さんであることを前提にしたコーディネートを意識しましょう!
女性の場合、結婚式にはドレスで出席される方が大半かと思います。そこで、絶対に避けておきたいのが、「白一色」「黒一色」のコーディネートです。白色は花嫁さんのシンボルとも言える色であり、黒色のコーディネートは喪服を連想させることから避けたほうが良いとされています。また、披露宴では、露出の多い服装も好ましくないでしょう。
ただし、白色や黒色のドレスを着てはいけないというわけではありません。白色や黒色の単色コーディネートとならないよう、ドレスの色に合わせて、クリームベージュ、シルバーなどの羽織物やパーティバッグを使って、色味を調整しましょう。
足元は黒やカラータイツを避け、ベージュのナチュラルストッキングを選んでください。靴も5cm以上のヒールのあるパンプスが基本です。
女性の結婚式マナー【髪型編】
服装と同じく、人目につきやすいのが髪型です。女性のゲストさんが意識したいのは、「きちんと感」の出る髪型。ダウンスタイルはなるべく避けて、ハーフアップやアップスタイルを基本に、派手になりすぎないよう注意しましょう。
男性の結婚式マナー【服装編】
女性に比べ、注意することが少ないように見える、男性ゲストの服装。シンプルだからこそ、NGスタイルをしないよう、ここでしっかり予習しておきましょう!
白を基調とした明るい色は、新郎新婦の色とされています。そのため、ゲストは黒やダークカラーのスーツを選択してください。ただし、ネクタイまでダークカラーにしてしまうと、喪服のような暗い印象になってしまいます。また、出勤スタイルそのままのコーディネートは、快く思われないことも。
そのため、白やシルバー、パステルカラーなど、明るいネクタイを差し色に使うのがおすすめです。チェックやストライブなど、柄で華やかさを演出するよりも、スリーピーススーツなどで上品さを出すようにしましょう。
足元はダークカラーでくるぶしまで隠れる靴下を選び、靴は紐付きでデザインが多くない「ストレートチップ」「プレーントゥ」といったフォーマルシューズが基本です。
男性の結婚式マナー【髪型編】
男性の髪型で重要なのは、清潔感があること。とはいえ、ロングヘアーをベリーショートにしたり、普段茶髪の方が無理に黒髪にしたりする必要はありません。襟足をキレイにするなど、細かいアレンジで十分対応できます。それでも不安な方は、思い切って美容院へ行き、相談してみるといいでしょう。
二次会の服装マナーは?
結婚式、披露宴と同じくらい悩ましいのが、二次会での服装です。これについては正解がありませんが、なるべく「二次会の開催場所」を意識した服装にしましょう。開催場所がホテル・レストランなら、披露宴と同じくフォーマルな服装で。居酒屋やカラオケであれば、むしろカジュアルな服装の方が好まれます。招待状に「平服でお越しください」と書かれているのをよく目にしますが、披露宴などのフォーマルシーンでは「堅苦しくなくても構わないが、場所にふさわしい服装で来て欲しい」という意味で使われることがほとんどです。決してカジュアルな普段着でいいよということではないので、十分に注意してください。
一番気を使うポイント?ご祝儀のマナー
ほとんどの結婚式では、お祝いの気持ちを表すために、ゲストが新郎新婦へご祝儀を渡します。しかし、このご祝儀、いくら包めばいいのか、どうやって渡せばいいのか、いまいちわからないという人も多いのではないでしょうか。結婚式前日や当日になって慌てることがないよう、事前にしっかり準備しておきましょう!
気になるご祝儀の金額は
結婚準備の総合サイト「ゼクシィ」が2018年に行った調査によると、ご祝儀の平均額は、親族の場合で6.7万円、友人の場合で3万円、上司の場合で3.9万円という結果になりました。諸説ありますが、ご祝儀は「割り切れない」ことから縁起がいいとされる奇数で渡すのが基本ですので、実際には3万円や5万円のように、キリの良い奇数の金額を包みましょう。
(参考:ゼクシィ結婚トレンド調査調べ ゼクシィ結婚トレンド調査2018)
ご祝儀袋の選び方は?
ご祝儀の金額を決めたら、次はご祝儀袋を選びましょう。ご祝儀袋のランクは、「ご祝儀の1/100を基準に選ぶ」のが一般的とされています。たとえば、5万円のご祝儀を包むのであれば、500円前後のご祝儀袋を選びます。また、ご祝儀袋のデザインは、「一度結べばほどけない」ことから、結び切りの水引きがついたものを選びましょう。
ゲストの気遣いは「結婚式の招待状」から始まる
結婚式当日までに、ゲストの皆さんもさまざまな準備が必要です。その始まりを告げるのが、新郎新婦からの招待状です。ここでも、いくつかの守るべきルールやマナーがあります。
招待状はがきの返信期日って?
新郎新婦は、多くのゲストに対して一斉に招待状のはがきを送ります。結婚式準備の都合上、出席の連絡はなるべく早い方が好ましいでしょう。理想は招待状の到着から2〜3日以内、遅くても1週間以内には返信するようにしてください。
招待状の返信はがきの書き方とは?
招待状の返信は、基本的に「出席」「欠席」に丸をつけてお返しするだけで大丈夫です。しかし、ここでもいくつかのマナーを意識すると、より好印象を与えることができます。
【おもて面】
返信はがきの宛名は、「〇〇 行」という表記になっている場合がほとんどです。そこで、新郎・新婦の名前の下にある「行」の上に赤字で「寿」を上書きし、その横に「様」を付け加えましょう。もしも、お相手の名前に「寿」の字があれば、そのまま「行」を二重線で消し、横に「様」を付けましょう。
【うら面】
皆さんの名前や住所、出席・欠席にある敬語を二重線で消しておきましょう。例えば、「ご芳名」を「名」に、ご出席を「出席」、ご住所を「住所」にします。もし時間があれば、余白にメッセージを添えれば、新郎新婦の2人も喜んでくれることでしょう。
断るときはどうすればいいの?
仕事の都合や喪中など、どうしても結婚式に出席できない時は即答を避け、1週間ほど期間をあけてから返信しましょう。もしも、都合をつけるのに時間がかかりそうな場合は、「いつまでに連絡する」という旨を、電話・SNSなどで、事前に新郎新婦に伝えてください。
披露宴当日!受付から閉宴までのマナー
服装・髪型も決まり、ご祝儀も持った!あとは結婚式を迎えるばかりです。当日は新郎新婦にとっても、ゲストの皆さんにとっても楽しい時間になることでしょう。そんな雰囲気を壊さないように、それぞれのタイミングで大事なマナーを押さえておきましょう!
受付
式が始まる30分前には会場へ到着し、大きな荷物などをクロークに預け、15分前までには受付を済ませましょう。受付では「本日はおめでとうございます」などと挨拶を添え、「新郎の友人の〇〇です」のように、どちらの関係者か先に伝えます。ご祝儀は受付で渡しますが、ご祝儀袋は裸で持ち歩かず、袱紗(ふくさ)という布に包んでおいてください。ご祝儀を渡す直前に袱紗から取り出し、受付の方へ手渡しましょう。
入場
式場へ入場する際は、係りの方の指示に従いましょう。入り口付近は混み合うことが多いので、立ち止まらず、すぐに自分の席へと座ります。また、移動の際には、会場中央を通るのではなく、会場の端を通るようにして自分の席へ向かってください。もしかすると、テーブルには初対面の方が先に座っているかもしれません。そんな時は、先に「新婦の中学時代からの友人で、〇〇と言います」と名乗っておけば、お互いにこの先の披露宴を楽しむことができるでしょう。
食事
結婚式中のマナーでも、特に注意したいのは「食事」の時。次のポイントを知っておくだけでも、当日の食事シーンがとても楽になりますよ。
ナプキンのマナー
ナプキンは半分に折り膝の上へ乗せましょう。この時、折り目は自分のお腹の方へ向けておきます。食事中に手や口を拭くときは、自分のハンカチではなくナプキンを使うのがマナーです。席を立ち新郎新婦と歓談するときは、椅子の上にナプキンをおいて離席し、食事が済んだ後はナプキンを適当にたたんでテーブルの上に置きます。丁寧にたたむのがマナーなのでは?と思いがちですが、キレイにたたんだナプキンは「食事に満足できなかった」の意思表示になってしまうのです。
カラトリーは外側から使う
披露宴での食事には、多くのナイフ・フォークが置かれますよね。これらは基本的に、「外側から使う」と覚えておきましょう。また、食事中に席を立つときは、お皿の上に八の字でナイフ・フォークを置きます。反対に食事を済ませて食器を片付けてほしいときは、ナイフとフォークを揃えてお皿の上に斜めに置きましょう。
乾杯は一口だけ
披露宴の開始時、グラスを持って乾杯をしますよね。このときは一気に飲み干さず、一口だけ口にしてそのままテーブルへ置き、拍手をして新郎新婦を祝福しましょう。
食事のペースは周りと合わせる
結婚式ではコース料理が振舞われることがほとんどなので、食事のペースはできる限り周りと合わせるようにするのが好ましいでしょう。
余興・スピーチ見学時
結婚式では友人代表のスピーチや、親しい友人による余興などが披露されることがほとんどです。それらをゲストとして「見る側」である場合は、場のムードを壊さないためにも、その時間帯に席を立たないよう気をつけましょう。そのため、お手洗いや休憩を取る際は、こうした各種プログラムの合間を狙って席を立ってください。
閉宴
披露宴が閉宴して退場する際には、席次表や名札は持ち帰るようにしましょう。出口では新郎新婦とご両親の方々が出迎えてくれます。皆さんには、最後まで祝福の言葉をかけてあげましょう。
まだまだ困ることはたくさん?結婚式マナーに関するよくある質問TOP3
結婚式で気になるマナーは、これまでご紹介した以外にもたくさんあります。そこでここからは、結婚式のマナーに関して、よくある質問とその回答をご紹介します!
①結婚式直前で病気になってしまった…。欠席はどう伝えればいい?
結婚式に出席する予定だったが、直前でインフルエンザなどになってしまった場合、新郎新婦にはどう連絡すればいいでしょうか?医師の判断をあおいでから結論を出すことをおすすめしますが、参加が難しいと思った場合はすぐに新郎新婦へ連絡しましょう。直前で欠席した場合、料理・引き出物などをキャンセルできないこともあるので、当日渡す予定であったものと同額のご祝儀を、手渡しや書留などで、後日、新郎新婦へ渡してください。
②妻・夫が結婚式に招待されたとき、同席する方がいい?
すでに結婚されている方の場合、配偶者が結婚式の招待を受けるケースにもよく遭遇します。メールやはがきに「ご夫婦でご参加ください」という文言があった場合でも、新郎新婦のことをよく知らない場合は、欠席しても失礼にはあたりません。
③友人の結婚式が重なった!どうすればいい?
結婚式は時期が重なることも多く、運悪く複数の友人の結婚式が、同じ日になってしまうこともあります。2つの結婚式で、披露宴のタイミングが午前・午後とずれているなら、時間を調整して両方に出席するのがベストです。しかし、大抵はそう上手くは行きません。ギリギリで調整できたとしても、万が一披露宴が延長したり、交通機関に遅延が発生したりすれば、双方に迷惑をかけてしまいます。そのため、結婚式が重なった場合は、先に日取りが決まっている方を優先するか、より関係値の高い方を優先しましょう。
結婚式は新郎新婦にとっても、彼らを祝福するゲストにとっても大切な思い出になる時間です。今回紹介したマナー・ルールを参考にしながら、お互いにとって気持ちよく過ごせる結婚式にしてください。