豊かな生活やスキルアップのために副業が注目されていますが、自分の周りに副業している人がいないと副業を始めるハードルは高く感じます。「副業をしている人はどのくらいいるの?」「副業収入はどのくらい?」「副業って安全なの?」など、疑問や不安を持っている人も多いでしょう。この記事では副業している人の割合や収入、安全な副業を見分けるコツ、さらに誰でも始めやすい副業について解説します。ぜひ参考にしてください。
副業している人や金額ってどのくらい?
まずは、「厚生労働省の副業・兼業に係る実態把握の内容等について」を参考に、副業している人の割合や収入金額について見ていきましょう。
副業している人の割合
副業をしている人の割合は全体の9.7%となっています。年齢は40代が最も高い28.3%になっており、次いで50代が26.8%でした。最も少ないのは20歳未満の1.2%です。
本業の就業形態は、自由業・フリーランス(独立)・個人請負が最も高い29.8%で、正社員が5.9%と最も低くなっています。
収入のために副業する人が多い傾向ですが、「自分で活躍できる幅を広げたいから」や「様々な分野の人とつながりができるから」「時間のゆとりがあるから」などの理由をあげている人も少なからず存在しています。
また、副業の定義について知りたい方はこちらを参考にしてみてください。
副業収入の調査結果
副業の収入は「5万円以上10万円未満」が13.5%と最も高くなっており、「10万円以上20万円未満」が12.2%、「5万円未満」が10.9%と続きます。しかし、その次は「70万円以上」の10.3%となっており、金額に大きな差があります。
副業をしている理由は「収入を増やしたいから」が最も高い56.5%で、次いで「1つの仕事だけでは収入が少なすぎて、生活自体ができないから」の39.7%と圧倒的多数です。収入のために副業をしている人がほとんどを占めているといえるでしょう。
(参考:厚生労働省の副業・兼業に係る実態把握の内容等について)
安全な副業を見分けるコツ
副業が多くの人の関心を集めると同時に、副業詐欺の報告も増えています。また、副業をすることで過労になり、本業が疎かになることも考えられます。ここでは、安全な副業を見分けるコツを見ていきましょう。
登録料などお金がかかるものは詐欺の可能性あり
仕事を紹介する情報サイトなどで、登録料やシステム手数料のお金がかかるものは詐欺の可能性があります。「このサイトに登録すれば、必ず仕事を紹介してもらえます」などの謳い文句には注意しましょう。
とはいえ、すべてが詐欺とは限らないため見極めが難しいケースもあります。登録費用が高額のところは避けるようにし、思うように収入が得られない場合は、登録解除の検討が必要です。
(参考:SONYセキュリティ通信|副業詐欺に要注意!悪質副業詐欺サイトを見極めるポイントとは?)
信頼できるところから仕事を請ける
仕事を請ける場合は、まずその会社情報の事業内容を確かめましょう。インターネットで検索すると会社の詳細が出てくるはずです。会社のホームページがない場合は、架空の会社の可能性もあるので注意しましょう。
また、会社の口コミなどから評判を確認することも大切です。信頼できない会社はトラブルに発展するケースがあるので、仕事を請けないようにしましょう。
拘束時間が長いなど本業に支障をきたさないか
拘束時間が長い副業をすると、過労で心身のバランスが崩れる可能性があります。収入が増えるとうれしくなって働きすぎる場合がありますが、そういうときこそ立ち止まって自分の状況を確認してみましょう。
働きすぎて体調不良やメンタルヘルスが悪化してしまうと、副業だけではなく、結果的に本業にも迷惑をかけてしまいます。
(参考:サンカク|副業・兼業の労働時間管理の在り方とは?労働基準法違反にならないために注意したいルール 適切な労働時間とバランスについて)
怪しい副業のトラブル事例
国民生活センターによると、怪しい副業やアルバイトのトラブルについて、以下のような相談が寄せられていることがわかりました。
- チャットで相談にのるだけのアルバイトで、次々と手数料を支払わされた
- “レンタル彼氏”に登録したが収入は得られず、月額サイト利用料だけを支払わされている
- 「荷受代行」をしたら、自分名義でスマートフォン6台を購入されていた
怪しい副業は報酬を得るために支払いが必要だと言われ、高額な登録料やシステム手数料を請求されるケースがあります。
また、荷受代行の副業は特に注意が必要です。上記にあるスマートフォン購入などは、通話料や月額利用料を請求されたり、そのスマートフォンが犯罪に使用されたりする恐れがあります。身分証明書や銀行口座などの個人情報は、安易に伝えないようにしましょう。
(参考:国民生活センター|【若者向け注意喚起シリーズ<No.5>】怪しい副業・アルバイトのトラブル−簡単に稼げて購入?!うまい話には裏がある…−)
誰でも簡単に始めやすい副業例
副業はあくまで本業に支障をきたさない範囲で行いたいものです。そのため、副業を始めるハードルが高かったり、負担がかかったりするものはおすすめしません。ここでは、誰でも簡単に始めやすい自宅でできる副業、スキマ時間を使った副業、スキルを活かした副業をそれぞれ紹介します。
自宅でできる副業
仕事のあとや休日に副業をする場合、通勤したくない人もいるでしょう。そのような人には、自宅でできる副業をおすすめします。
フリマアプリ
フリマアプリは家にある不要なものを売って収入を得る仕事です。収入は数百円から数万円と幅があります。初期費用がかからず、自分のペースでできるのが魅力です。
アンケート・モニター
アンケート・モニターは、インターネットなどでアンケートに回答したり、商品などのモニターになって感想を伝えたりして報酬を得る仕事です。報酬は低いですが、ノルマや時間が決まっていないため、気が向いたときに手軽にできます。
ポイントサイト
ポイントサイトはアプリのインストールなどでポイントを貯め、貯めたポイントを現金やギフト券などに交換する仕事です。簡単な作業で単価は低めですが、アンケート・モニター同様、気が向いたときにできます。
スキマ時間を使った副業
スキマ時間を使った副業としては、単発や時間を選べる仕事がおすすめです。派遣会社などに登録して仕事をもらう方法もあります。
イベントスタッフ
イベントスタッフは日雇いの単発バイトが多く、自分のスキマ時間が活用できます。イベントスタッフには結婚式場やライブ、選挙、警備員など、さまざまな職種が存在しています。日給が約8,000円〜10,000円と高額なのも魅力です。
フードデリバリー
デリバリーサービスの会社に登録をし、スキマ時間にフードデリバリーをするのもおすすめです。一般的に自転車やバイクで配達をすることが多いでしょう。ただし、1件あたりの報酬は少なめです。
スキルを活かした副業
せっかくスキルがあるならば、どんどん活用しましょう。以下の副業は、クラウドソーシングなどを使って受託することが可能です。
アフィリエイト
アフィリエイトはブログなどにインターネット広告を掲載して稼ぐ方法であり、まずは自分のウェブメディアを作ることから始めます。メディアを育てなければならないため即金性はありませんが、サイトが育ったあとは高収入を得る人も存在しています。
Webライター
Webメディアの記事を書くのがWebライターです。パソコンとある程度の文章力があれば誰でもできるため、始めやすい仕事といえるでしょう。記事を書くと収入が増える成果報酬型の仕事です。
Webデザイナー
Webデザインやプログラミングのスキルを活用できるのがWebデザイナーです。企業や個人のホームページ、バナーを作成します。高めの報酬が多く、実践を通してスキルアップも目指せます。
動画編集
YouTubeや企業のホームページの動画を編集する仕事です。不要なシーンをカットしたり、字幕の効果音を入れたりします。パソコンと動画編集ソフトなどが必要です。
翻訳
副業には翻訳の仕事もあるので、外国語が得意な人は知識とスキルを活用できます。仕事内容は多岐に渡り、クラウドソーシングの依頼も多いですが単価は低めです。
ハンドメイド作品販売
ハンドメイドが趣味の人や得意な人におすすめなのが、ハンドメイド作品を販売すること。イベントで出店したり、雑貨屋に置いてもらったりします。なかにはインターネットショップを開設して販売する人もいます。
写真・動画素材販売
自分で撮った写真などを販売する仕事もあります。写真家でなくても始められ、カメラを持っていない場合はスマートフォンでの撮影でも可能です。単価は安めですが、カメラマンの実績作りにもなります。
そのほか、副業の種類や特徴についてはこちらの記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
注目を集める副業ですが、実際に副業をしている人はまだまだ少ないのが現状です。副業収入には幅があり、5万円以下の人もいれば70万円以上の人もいます。副業が広がるに連れ、簡単に稼げるという詐欺なども増加しているので、怪しい副業には近づかないようにしましょう。また、始めやすい副業はたくさんあるので、自分のスキルを活用できるものや手軽に始められるものからチャレンジして、自分に合う副業をぜひ見つけてください。