ダイエットに向いている食材としてさまざまなものが流行するなか、健康志向な人に人気なのが鶏肉を使用するダイエットです。しかし、なぜ牛肉でも豚肉でもなく、鶏肉がダイエット向きの食材なのでしょうか。
この記事では鶏肉がダイエット向きな理由をはじめ、部位別栄養素、調理時のポイントなどを解説します。また、おすすめレシピも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
鶏肉がダイエット向きな理由
ダイエットではカロリー制限をするだけではなく、タンパク質を摂取することが大切。タンパク質は筋肉や骨などを形成するために必要な栄養素であり、摂取することで基礎代謝が上がり、脂肪の燃焼しやすい身体を形成します。そのため、カロリー制限をしてタンパク質が不足すると痩せづらい身体になってしまうのです。
肉類にはタンパク質が豊富に含まれていますが、ダイエットでは脂質の多い肉類は避けたいもの。鶏肉は脂質やカロリーの少なためダイエットにぴったりなのです。
タンパク質は肉類以外の卵や豆腐、チーズなどの植物性タンパク質でも摂取できます。しかし、動物性タンパク質である鶏肉のほうが身体に必要なアミノ酸がバランスよく含まれており、質の良いタンパク質を摂取できます。
また、脂質の代謝を促し、免疫機能の維持に効果的なビタミンB6や、自律神経を整えるトリプトファン、疲労回復に効果的なイミダゾールジペプジドなども含まれています。
さらに、鶏肉には糖質が少ないため、糖質制限ダイエットにも向いていると言えるでしょう。
(参考:NANIWA SUPLI|鶏肉ダイエットの効果と正しいやり方・継続のコツ・注意点)
鶏肉の部位別栄養素まとめ
ここでは鶏肉の部位別栄養素を見ていきましょう。牛肉と豚肉の栄養素も記載するので、ぜひ比較してみてください。
【食肉の可食部100gに含まれる栄養素】
牛肉にもタンパク質は豊富に含まれていますが、カロリーや脂質も鶏肉を上回っています。豚肉は皮ありの成鶏むね肉よりはダイエット向きな結果ですが、それ以外の鶏肉よりは高カロリーといえるでしょう。このように、部位によって差はあるものの、鶏肉はおおむね低カロリー・高タンパク質・低脂質という結果になりました。
脂質が少ない部位がダイエット向き
鶏肉も部位によってはカロリーや脂質が高いため、ダイエットを目的とする場合は脂質の少ない鶏むね肉やささみがおすすめです。ここでは、鶏むね肉とささみの特徴とおすすめのレシピを紹介します。
鶏むね肉
鶏むね肉は鶏もも肉に比べてカロリーが少なく、高タンパク質です。また、皮なしの場合は脂質も少ないため、ダイエットに向いています。ただし、脂質が少ないためパサつきやすく、調理方法によっては食べにくさを感じること場合があるため、加熱時間には注意しましょう。
ここでは、レンジで手軽に作れるサラダチキンのレシピを紹介します。
【材料】
鶏むね肉200g
★料理酒 大さじ1
★鶏ガラスープの素 小さじ1/2
★ごま油 小さじ1
★すりおりしニンニク 1枚
【作り方】
1. 鶏むねに肉にフォークで数カ所穴を開ける
2. 耐熱ボウルに★の調味料を入れて混ぜて鶏むね肉を入れ、ラップをかけて冷蔵庫で30分冷やす
3. 冷蔵庫から出してラップをふんわりかけ直し、レンジで3分加熱する(600Wの場合)
4. レンジから取り出したら鶏むねに肉をひっくり返して火が通るまで3分程度加熱して完成
(参考:Kurashiru|低糖質 レンジ簡単サラダチキン レシピ・作り方)
また、以下の記事にてより詳しくダイエット向きの食材をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
ささみ
ささみはむね肉に近い部位であり、脂肪が少なくやわらかいのが特徴です。鶏肉のなかでもタンパク質の含有量が高く、最もカロリーが低いためダイエットに向いています。実は、ささみは火を通すかどうかで水分量が変わり、カロリーも変化。ささみをゆでると100gあたり134kcalに、蒸すと125kcalになります。焼くと147kcal、揚げると249kcalになるため、ダイエット中は低カロリーな料理を作ると良いでしょう。
ここからは、ダイエットに最適なささみレシピを3つ紹介します。
ささみのバンバンジー(254kcal)
【材料】
ささみ 3本
酒 少々
きゅうり 1本
トマト 2個
★練り白ゴマ 大さじ1.5
★砂糖 大さじ1/2
★酢 大さじ1/2
★しょうゆ 小さじ2
★ごま油 小さじ1/2
★白ゴマ 小さじ1/2
【作り方】
1. きゅうりを千切りいし、トマトを薄く輪切りにする
2. 沸かしたお湯に酒と鶏のささみを入れ、3分ゆでて、そのまま粗熱を取る
3. きゅうりとトマトを皿に盛り付け、ささみを割いて乗せる
4. ★を混ぜてごまだれを作り、ささみにかけて完成
(参考:Woman.excite E・レシピ|10分でサラダ!きゅうりと鶏ささみのバンバンジー by吉田朋美さん)
ささみチャーシュー(245kcal)
【材料】
ささみ 6本
卵 2個
塩こしょう 少々
★酒 大さじ2
★みりん 大さじ2
★しょうゆ 大さじ3
★砂糖 大さじ1
★すりおろししょうが 小さじ1
★すりおろしニンニク 小さじ1
【作り方】
1. ささみは筋を取り、卵は熱湯で7分ゆでて半熟ゆで卵を作っておく
2. ささみを観音開きにし、包丁の背でたたき、塩こしょうを両面にふる
3. ささみの長辺を横にして並べ、手前から巻いてロール状にし、耐熱容器に並べる
4. ボウルに★をまぜ、ささみの容器に入れて、ラップをふんわりかけて3分加熱する(600Wの場合)
5. 取り出してひっくり返し、ラップをかけ直して2分加熱する
6. レンジから取り出してゆで卵を入れて、調味液をからめる
7. チャーシューとゆで卵を食べやすい大きさに切り、皿に盛り付けて完成
※ 余裕がある場合は、調味料をからめたあとに冷蔵庫で30分から1時間漬け込みましょう。
(参考:macaroni|しっとりヘルシー鶏ささみチャーシュー)
ささみとピーマンの中華和え(約152kcal)
【材料】
ささみ 2本
ピーマン2個
酒 小さじ2
塩 少々
★砂糖 小さじ1
★オイスターソース 大さじ1
ごま油 大さじ1
白ゴマ 小さじ1
【作り方】
1. たっぷりの熱湯に塩と酒、ささみを入れて1分中火でゆでて火を止める
2. 鍋にふたをして余熱で5分火を通し、粗熱が取れたら手で裂く
3. ピーマンの種を取り、繊維に沿って細切りにし、熱湯でゆでて冷水で冷やす
4. ボウルで★を混ぜ、ささみとピーマンと和えて皿に盛って完成
(参考:Woman excite E・レシピ|無限に食べられるヘルシー副菜!鶏ささみとピーマンの中華和え by岡本由香梨さん)
鶏肉の調理ポイント
次に、ダイエットに向いている鶏肉の調理ポイントとして「皮なしを選ぶ」と「ゆでて食べる」を紹介します。
皮なしを選ぶ
前述した表にある通り、鶏肉のカロリーは皮ありと皮なしで大きく異なります。皮にはカロリーや脂質が非常に高く含まれており、成鶏むね肉では100kcal以上の差があります。皮は引っ張れば簡単に取り除くことができるため、ダイエット中は食べないようにすると良いでしょう。とはいえ、どうしても皮を食べたい場合は、しっかり焼いて余分な脂肪を出すのも一つの方法です。
(参考:ちそう|鶏肉のカロリーを部位別に比較!ダイエット向きな部位・調理法など紹介!)
ゆでて食べる
脂質の低い鶏肉ですが、ゆでると余分な脂が落ちてさらにカロリーが低くなります。お肉が固くなると食べづらくなるため、ゆでる時間は短くし、そのままお湯の中に放置するのがポイントです。余熱を使って火を通すことで、しっとりおいしい仕上がりになります。
(参考:macaroni|部位別】鶏肉のカロリー一覧!皮なし・ありの違いもチェック)
まとめ
鶏肉は牛や豚に比べて低カロリー・高タンパク・低脂質の傾向があり、非常にダイエットに向いています。とくに、鶏むね肉やささみはダイエットに適しており、調理法によってはよりヘルシーな料理を作れるのが魅力です。皮なしの鶏肉を選んだり、ゆでて食べたりするなど、ポイントを押さえて鶏肉ダイエットをしてみましょう。