髪がパサついてまとまらない、傷みが気になるなど、髪に関する悩みは男性も女性も尽きないものです。この記事では、髪のツヤに悩んでいる人に向けて、おすすめのヘアケア方法をご紹介します。普段実践しているシャンプーやブラッシングも、ひと工夫するだけで、髪のツヤを改善できるかもしれません。女性だけでなく、男性も必見です!
ツヤ髪になるためのとっておきの方法
まずはツヤ髪になるための方法をご紹介します。シャンプーやドライヤーなど、ステップごとに分けて見ていきましょう。
シャンプー
シャンプーをするとき、指でゴシゴシとこすり洗いをしたくなりますが、強すぎる刺激を与えると、頭皮や髪が傷むおそれがあるため、おすすめできません。正しいシャンプーの手順は次の通りです。
はじめに髪をブラッシングし、表面に付着したほこりなどを落とします。次に、ぬるま湯で髪と頭皮を洗い、ブラシでは落としきれなかった汚れを流しましょう。このときしっかりと頭を濡らしておくとシャンプーの泡立ちが良くなり、さらに頭皮を摩擦から保護することもできます。
次に、シャンプーを両手に広げ、髪の根元から毛先に向かってなじませていきます。パソコンのキーをたたくときのように指の頭を使い、頭皮をやさしくマッサージしながら洗いましょう。爪を立てないように気をつけながら、頭頂部やえりあしも含め、ジグザグを描くようにまんべんなくマッサージしていきます。最後に毛先の泡を手で軽く落とし、ぬるま湯で髪をすすぎます。
トリートメント
トリートメントには洗い流すタイプと洗い流さないタイプがあります。後者については後述するため、ここでは前者について説明していきます。
まずはトリートメントを両手に広げ、毛先になじませます。次に、根元にもトリートメントを広げていきますが、頭皮には付けないように注意しましょう。
トリートメントが髪全体になじんだら、ぬるま湯ですすぎます。トリートメントが残っていると髪や頭皮を傷めてしまうことがあるので、耳の後ろやこめかみなどの頭皮も、ぬめりがなくなるまで念入りにすすぐのがポイントです。
ドライヤー
濡れた髪を放置しておくと、髪を保護しているキューティクルが開き、髪を健康に保つための水分やタンパク質が失われやすくなります。ツヤを失う原因にもなりますので、シャンプー後は早めに髪を乾かしましょう。
髪を乾かす際にはドライヤーを使用しますが、高温によるダメージを防ぐためにも、髪の表面からは20cm以上離して使うようにします。根元から毛先に向けて髪に指を通しながら、毛先だけでなく頭皮もしっかり乾かしていきましょう。内側の髪にも温風をあてるようにすれば、全体が乾くまでの時間短縮につながります。
また、同じ箇所ばかり乾かしていると髪を傷めてしまうので、ドライヤーを揺らしながら熱を均等に分散させます。
最後に、ドライヤーを冷風モードにし、髪全体を冷ましましょう。こうすることでキューティクルが引き締まり、髪にツヤが出ます。
ブラッシング
ブラッシングを力任せに行うと、摩擦で髪にダメージを与えてしまいます。そのため、毛先から徐々にブラシをかけ、絡まった箇所はやさしくほぐすようにしてください。
ブラシを頭皮にあてるときは垂直にせず、側面を頭皮に沿わせるように使うのが基本です。この時、ブラシを回転させるように動かすと頭皮へのダメージをさらに抑えることができます。
また、ブラシの持ち方にも少しコツがあります。まず、ブラシの背に人差し指を乗せ、親指は持ち手にそっと添えます。そして残った3本の指で持ち手を握ると、適度な力でブラシを動かせるようになります。
(参考:全日本ブラシ工業協同組合 | ヘアケア)
アウトバストリートメント(流さないトリートメント)
ヘアケアグッズのひとつに、アウトバストリートメントというものがあります。これは洗い流す必要のないトリートメントのことで、髪をダメージから守るために使われます。
アウトバストリートメントはお風呂上りに使うと髪に浸透しやすく、効果的です。特に、ドライヤー前に付けておけば、ドライヤーの熱から髪を保護でき、ツヤのある仕上がりになるでしょう。ただし、髪の根元にも付けてしまうとボリューム感がなくなる可能性があるため、毛先を中心にやさしくなじませるようにしてください。
乾いた髪にも使うことができる製品は、朝のヘアセット前や外出先でのヘアケアにおすすめです。髪がパサつくときや紫外線が気になるときに使えば、簡単に髪にツヤを与えることができます。
紫外線対策(UVケア)
ツヤ髪には欠かせないキューティクルですが、紫外線によるダメージが蓄積すると剥がれ落ちてしまいます。一度剥がれ落ちてしまったキューティクルを再生することはできないので、帽子や日焼け止めでしっかり紫外線対策をしましょう。
髪型が崩れる心配がないため、紫外線対策にはスプレータイプの日焼け止めがおすすめです。肌に日焼け止めを塗るときと同様に、2~3時間ごとにこまめに付け直して、紫外線から髪を守りましょう。
また、濡れた髪のまま炎天下を歩かないことも大切です。海やプールではよくある光景ですが、濡れた髪に紫外線が当たると大きなダメージとなり、キューティクルが損なわれるだけでなく、髪色が赤茶けてしまうこともあります。そのため、濡れた髪はタオルでそっと拭き、すぐにドライヤーで乾かすよう心がけましょう。
マッサージ
東洋医学では、髪は血が余ったときに作られるものだと考えられています。このことから、ツヤのある健康的な髪を維持するためには、頭皮の血行を良くすることも大切だと言えるでしょう。ここでは、両指を使うだけで簡単にできるマッサージをご紹介します。
まず、耳の上に両手の指をやさしくあてます。爪を立てるのではなく、指の腹を頭皮に密着させるようにしましょう。頭頂部に向けて頭皮を引き上げるように指を動かします。このとき頭皮を無理に引っ張らないように注意しましょう。
1箇所につき3回ほど行いながら、おでこの生え際に向かって指を移動させます。最後は後頭部から頭頂部にかけて、同じようにマッサージしましょう。
リバースケア
リバースケアとは、シャンプーとトリートメントの順番を逆にする方法のこと。通常は髪の汚れをシャンプーで落とした後に、トリートメントの油分でコーティングしますが、人によってはシャンプーをするときに髪を傷めてしまう場合もあります。そこで、トリートメントで先に髪を保護しておけば、髪のダメージを軽減することができるのです。
リバースケアをするときも、通常のシャンプーと同じように、事前に髪をブラッシングしてほこりを落とすことが大切です。オイルを数滴両手に広げて乾いた髪になじませたら、乾いたタオルで髪を覆い10~20分ほど待ちます。
オイルがなじんだら、さらに髪にトリートメントを付け、ぬるま湯で軽くすすぎます。その後は、通常の手順と同じように、シャンプー、トリートメントの順に行ってください。仕上げのトリートメントをするときは蒸しタオルで5分ほど髪を覆うと、より髪に浸透してツヤが出ます。洗い流すタイプのトリートメントを使用する場合は、すすぎをしっかり行いましょう。
時間がない場合は、オイルを使う工程を省略してもかまいません。ただし、髪をぬるま湯でよく濡らしてからトリートメントをなじませるようにしてください。
スタイリング剤でツヤツヤに
ヘアセットをするときに使うスタイリング剤も、ツヤ髪を演出する強い味方。使い方を工夫すると、ツヤのある濡れ髪を作ることができます。
まず、ヘアオイルを数滴手にとります。多すぎると油で髪がギトギトになってしまうので、ロングの場合でも片側に対し4滴ほどあれば十分です。サイドの髪の内側と外側をオイルの付いた指でやさしくとかします。毛先は少しくしゃっとさせてから揉みこむようにすると、おしゃれな仕上がりになります。最後に手のひらに残ったオイルを後ろ髪と表面になじませ、髪型を整えます。
ほかにもヘアクリームやジェル、ワックスなど、スタイリング剤にはさまざまな種類があります。仕上がりのイメージや髪質に合わせて選んでみましょう。
髪にダメージを与えるNG行動
髪を綺麗にしたいと思ってやっていたことが実は逆効果だった、ということもあります。ツヤ髪を実現するためにも、普段のヘアケア方法を改めて見直してみましょう。
濡れた髪を放置する・自然乾燥させる
前述したように、髪が濡れてキューティクルが開いた状態は、髪から水分やタンパク質が失われやすく、髪が傷むことがあります。そのため、髪が濡れた状態を放置せず、早めにドライヤーで乾かす習慣をつけましょう。
タオルで髪をゴシゴシと拭く
水分を取り除くためにタオルで力任せに拭いてしまうと、髪の表面にあるキューティクルが傷ついてしまいます。濡れた髪を拭くときはタオルを頭の上に乗せ、手のひらで軽く押さえるようにしながら、優しく水分を取り除くようにしましょう。また、軽く水気を拭いた後はドライヤーで乾かすことも大切です。
高温のヘアアイロンを使う
髪がなかなかまとまらないときに便利なヘアアイロンですが、高すぎる温度で使うことは避けましょう。また、3秒以上同じところにあてないように注意してください。
適温の目安は製品や髪質により異なり、やわらかい髪の人は160度以下、硬めの髪の人は180度以下を目安にするといいでしょう。さらにツヤのある髪に仕上げるためには、スチーム機能付きのヘアアイロンがおすすめです。
皮脂を取り除きすぎない
油でギトギトの髪は避けたいところですが、皮脂を完全に除去することはおすすめできません。頭皮の皮脂には乾燥や細菌から身体を守る役割があるため、過剰に取り除くと身体はより多くの皮脂を分泌しようとします。適度な皮脂を維持するためにも、界面活性作用の強いシャンプーの使用は避けるといいでしょう。
頻繁に染めない
理想の髪色にするため、ヘアカラーを頻繁にする人もいるでしょう。しかし、髪を染めるたびに、頭皮や髪にはダメージが蓄積されていきます。場合によってはアレルギー症状が出ることもあり、2019年には政府広報オンラインで注意喚起が掲載されています(※)。健康的なツヤのある髪を維持するためにも必要以上のヘアカラーは避け、体質に合わない場合は医師に相談しましょう。
※政府広報オンライン ヘアカラーによる「かぶれ」に要注意! アレルギーが突然発症することも。
ツヤ髪を手に入れるおすすめヘアケアグッズ
ドラッグストアなどでもたくさん見かけるヘアケアグッズ。どれを買えばいいのか迷ってしまうこともありますよね。そこでおすすめの商品をいくつかご紹介します。
おすすめのシャンプー・トリートメント
シャンプーやトリートメントには界面活性剤が含まれています。石油系や石鹸系の界面活性剤を使用したものは洗浄力が強く、人によっては髪を傷めてしまうことがあるため、アミノ酸系の界面活性剤を使用した製品を選ぶといいでしょう。
また、髪質や頭皮の状態によっても、適切なシャンプーは異なります。頭皮の油が多いと感じる場合は「アミノメイソン モイスト シャンプー」などを、乾燥している場合は「ちふれ アミノ シャンプー」などのアミノ酸系や「ディアボーテ オイルインシャンプー」のように天然素材配合のものがおすすめです。
傷んだ髪をツヤのある髪にしたい人は、浸透力の高いトリートメントを使ってみましょう。毎日のケアに使いやすい「パンテーン エクストラダメージケア デイリー補修トリートメント」はキューティクルをしっかり覆って補修してくれると評判の良い商品です。
おすすめのアウトバストリートメント
アウトバストリートメントは乾いた髪にも使うことができるので、外出時に持ち歩きやすいものを選ぶのもおすすめです。たとえば「いち髪 和草ダメージリペアオイルセラム」はコンパクトなサイズでありながら、紫外線や傷みから髪をしっかり保護してくれます。
また、濡れた髪に使う場合は、「ラサーナ 海藻 ヘアエッセンス しっとり」もおすすめ。パサついた髪を保護し、ツヤ感を出してくれます。
おすすめのヘアオイル・ワックス
髪にツヤを与えてふんわりとした仕上がりにしたいときには「いち髪 柔らか質感ふんわり 和草エアリーワックス」などがおすすめです。さらに「ボタニスト ボタニカルヘアオイル」などのヘアオイルを毛先になじませてもいいでしょう。
おすすめのブラシ
髪質に合わせたブラシ選びも大切です。全日本ブラシ工業協同組合の解説によると、ソフトな髪の毛には目の粗いやわらかめのブラシがいいとされています。また、強くて硬めな髪の場合は目が細かく硬い毛のブラシを選ぶといいそうです(※)。
(参考:全日本ブラシ工業協同組合 | ヘアケア)
髪にツヤを出したいときにおすすめなのがクッションブラシ。「シャトリ 猪毛クッションブラシ」は頭皮に接してもダメージが少ないため、やさしく髪をとくことができます。
おすすめのドライヤー
前述したようにドライヤーを使うときは高温になりすぎないよう注意し、効率よく乾かすことが大切です。「パナソニック ヘアードライヤー ナノケア EH-NA9A」のように適切な風量と温度を自動的に切り替える機能があるため、熱による髪へのダメージを最小限に抑えたい方におすすめです。
おすすめの日焼け止め
髪型を崩しにくいスプレータイプの日焼け止めがおすすめです。また「コーセー SUNCUTプロテクトUVスプレー」や「ビオレ UV速乾さらさらスプレー」は髪だけでなく肌にも使えるため、1本持っておくと重宝するでしょう。
ツヤ髪になりたい男性にもおすすめのヘアケアグッズ
ツヤ髪になるためのヘアケアグッズは女性だけのものではありません。最後に、男性にもおススメのヘアケアグッズをいくつかご紹介します。
「資生堂メン ヘアワックス」や「エムジー5 ヘアクリームオイル」は髪にツヤを与えることが得意なヘアケアグッズ。乾いた髪に使えるのでヘアセットをするときにおすすめです。
髪をしっかり固めつつツヤを出したいときには「ギャッツビー スタイリンググリース」を使ってもいいでしょう。
ツヤのある髪を作るためには、毎日のヘアケアを正しい方法で行うことが大切です。髪の状態は一朝一夕で改善されるものではないため、長い目で見て地道にヘアケアを続けてみましょう。