2017年から、DMMオンラインサロンでは毎年「DMMオンラインサロンAWARD」を開催しています。イベントでは、その年最も盛り上がったオンラインサロンや、魅力的なプロジェクトに挑戦したオンラインサロンを取り上げ表彰してきました。
そして2022年。「DMMオンラインサロンAWARD」は「SALON FES」という、新たなイベントとしてリニューアル!「新しいセカイをのぞき見」をイベントのコンセプトとして、著名人、インフルエンサー、実業家、アーティストによるトークを、オンラインでお届けします。
2022年5月29日には、記念すべき第1回となる「SALON FES 2022 SPRING」が開催されました。
イベントでは、多彩なキャリアを持つインフルエンサーやメイクアップアーティストをゲストにお招きし、「脱広告塔!新時代におけるインフルエンサーの歩み方」、「熱心なファンを育成するコミュニティマーケティングの秘訣」という2つのトークセッションを実施しました。今回は、各トークセッションのハイライトをお届けします。
※同イベントは2022年7月10日までアーカイブ視聴が可能です。
脱広告塔!新時代におけるインフルエンサーの歩み方
第1部「脱広告塔!新時代におけるインフルエンサーの歩み方」では、現役インフルエンサー4名が登場。変化の激しいインフルエンサーの世界や未来について、さまざまなテーマでトップインフルエンサーの方々に語っていただきました。
【ゲスト】
ハヤカワ五味さん(株式会社ILLUMINATE、株式会社ウツワ代表取締役)※MC
しんのすけさん(フォロワー数62万人の映画感想TikToker)
ゆーりさん(フォロワー数700万人のTikToker)
長谷川エレナ朋美さん(株式会社LUMIERE代表取締役)
「インフルエンサーとは?」
まず、4名に答えていただいたテーマは「インフルエンサーとは?」。
会社経営だけでなく、作家、オンラインサロン運営、イベントプロデュースと幅広く活動する長谷川さん。彼女はそんなテーマに対して、発信が影響力を持ち、それを仕事にする人と回答します。
長谷川さんは、最近のインフルエンサーは単に商品PRをするだけではなく、ムーブメントを「作る側」だと感じているそうです。ゆーりさんのようなTikTokerは、まさにブームを「作る側」の人といえるでしょう。
ゆーりさん自身、タレント的に活動する機会もここ数年で一気に増えているのだとか。セッション中では、驚きの企業とのコラボについても話してくれました。
しんのすけさんは、インフルエンサーとしての自分を「キュレーター」のようだと語ります。膨大なコンテンツがあふれている世の中で、どのような作品を見ればいいかを整理してくれる存在として、インフルエンサーが求められているのではと話されていました。
活躍の場が増える一方で、インフルエンサーとして「守っているルール」やこだわりも気になります。
例えば、長谷川さんは「リアルじゃないことはやらない」と決めているそうです。報酬など好条件のPR案件でも、本当に好きと思えなければ一切受けない。リアルに心が動いていなければ、見ている側には伝わってしまいます。ファンの信頼にも直結するため、そこは守り続けているそうです。
ゆーりさんは、ファンからのイメージを損なったり、好きと感じられないモノをPRする案件は受けないと決めています。しんのすけさんも、信条に反する行為はしないのだとか。作品紹介も、必ずしっかりと目を通した上で紹介するかを判断しているそうです。
「自分らしさ」というのが、インフルエンサーの活動で欠かせないコアな部分になっているというのが、皆さんの話から感じ取れますね。
「インフルエンサーとマネタイズ」
今回のトークセッションでは、かなりリアルな「お金」の話もされていました。インフルエンサーの収入源、とても気になりますよね。
トークセッションでは、4名それぞれで収入の内訳をフリップにまとめてもらいました。それを見ていた感想は「どのインフルエンサーさんも、収入源は結構いろいろあるんだな」というもの。
ハヤカワ五味さんと長谷川さんは事業収入、しんのすけさんやゆーりさんはSNS経由での案件が中心です。しかし、皆さんはそれ以外にも様々な仕事をこなしています。細かい内訳は、ぜひアーカイブ視聴でご覧になってください!
マネタイズの中で、ハヤカワ五味さんは「○○といえばこの人」と想起されることが重要ではと話します。
多くの事業を展開する長谷川さんも、インフルエンサーが確かな収入源を得るには、まずは「飽きずに続けられる好きなこと」にこだわろうと提案します。マネタイズにおいても、自分の信条や好きなことを主軸に置くことが重要なのですね。
長谷川さんはDMMオンラインサロンも運営しているということで、サロンというマネタイズについてもトークが広がっていきます。しんのすけさんとゆーりさんもオンラインサロンへの興味を示していましたが、もしお二人がオンラインサロンを開くとしたら、どういったサロンになるか想像をかき立てられました。
しんのすけさんは、今映画を観ていない層へどう映画を広げていくか、皆で考える会を開きたいのだとか。これはもしサロンを開設したら、ぜひ入会してみたいですね(笑)
「5年後のインフルエンサーは?」
最後のテーマでは、変化の激しいインフルエンサーが、今後どう変わるのかという未来予測をフリップに書き、発表していただきました。それぞれ、インフルエンサーは5年後どうなっていると考えているのでしょうか?
しんのすけさん
『脱・偏見』
「インフルエンサーへの偏見は、まだまだあると思います。5年後には、インフルエンサーの偏見がなくなって、職業として認知されているんじゃないかなと」
ゆーりさん
『TVタレントとインフルエンサーが逆転』
「芸能人の方々がYouTubeに進出 したり、YouTuberがTVに出演したりと、境目がなくなってきた気がします。5年後には、YouTuberの方が知名度が高くなっているんじゃないかなと思います。」
長谷川エレナ朋美さん
『より個性に特化』
「今日登壇した皆さんもそうですが、本当に皆さんさまざまな個性をお持ちです。今後もっと個性に特化することで、より影響力を持ったインフルエンサーとしての地位を確立できるんじゃないかと思います」
ハヤカワ五味さん
『“いいやつ”だけが残っている!!(と思う…!)』
「私が注目されはじめたのは、中学〜高校時代からなんですが、当時話題だった人のほとんどが、今では目にしなくなりました。残った人たちって、皆さん“いい人”なんですよ。
一時的に盛り上がることはできても、継続的な仕事で“感じの悪い人”は呼ばれないんですね。私もつねづね“性格のいいインフルエンサー”でありたいなと思っています(笑)」
自分の好きなモノ・興味あるものに特化すること。誠実さや人間関係を大切にすること。これからのインフルエンサーは、より内面性が見られる時代を迎えることになるのかもしれませんね。
後半では、4名に個人としての5年後の目標を答えていただきました。
事業をはじめたいというゆーりさん。自分以外に映画の魅力を伝える人を増やしたいというしんのすけさん。自身の影響力を、社会や人の役に立つ分野にも生かしたいという長谷川さん。実際に、その目標が5年後どうなっているのか。ワクワクしながら待つとしましょう。
熱心なファンを育成するコミュニティマーケティングの秘訣
後半のトークセッションは、2名のトップヘア&メイクアップアーティストをお招きし、個人としての活動やコミュニティ運営で大切にしていることを中心にお話しいただきました。
【ゲスト】
長井かおりさん(2005年よりヘア&メイクアップアーティストとして活動。雑誌、広告、テレビなど多数のメディアで、女優やモデルのメイクを手がける)
Georgeさん(2022年よりヘアスタイリストとして活動。雑誌、CM、写真集と幅広く活動し、オンラインサロン「George Beauty Fun」を主宰)
ふたりの「仕事へのこだわり」
長井さんとGeorgeさんは、どちらも独立して多方面で活躍しています。ヘア&メイクアップアーティストは資格は不要、いわば誰でも名乗れる職業です。手を挙げて成果を出し、リピートされることで活躍につながる仕事だと言います。
長井さんはこのリピートを獲得し、呼ばれ続ける状態を作ることが大変だったと話します。若いころは、スケジュールの埋まらない状態を不安に感じていたそうです。仕事に波があるからこそ、長井さんは平常心でブレずにいられるよう意識して、毎日を楽しめるようになりました。
Georgeさんも、それは同じだったと言います。独立後3年間は、ほぼ休みなく働いていたのだとか(!)。次の仕事にも呼んでもらえるように、ひとつひとつの仕事を全力でこなしたことで、今にたどり着いたんですね。
長井さんとGeorgeさんは、個人としての仕事だけでなく、ファンコミュニティの形成にも力を入れてきました。長井さんは、一般の方に喜んでいただくことをモットーに、オフラインでのメイクアップレッスンを続けてきました。
レッスンでは、仕事で知ったおしゃれの最新情報を、かみ砕いて伝えることを意識してきたそうです。それは今も変わらず、コロナ禍をきっかけに、オンラインでもレッスンを行っています。オフライン・オンラインを問わず、人々とつながりながら、日々の生活に美容を届ける活動を大切に続けているそうです。
Georgeさんは、InstagramやTwitterでの発信で「流行ばかりを追うのではなく、先に行き過ぎないちょうどいいライン」を心がけているのだとか。こうした他者目線の発信への気づかいが、2人のコミュニティ形成にも役立っているのかもしれませんね。
トークセッションでは、長井さん・Georgeさんの1日のスケジュールも公開されました。おふたりとも、美容を仕事としているだけあって「睡眠時間の確保」にはかなりこだわっているそうです。まずは寝る!が大事なんですね。
それ以外にも、おふたりは一緒に暮らしている猫との時間も大切にしているそうです!そんな、日々の疲れを癒す大切な時間以外にも、同じジャンルを生きるトップアーティストとして、共通の点がたくさん見られました。その実態は、ぜひアーカイブ視聴でチェックしてみてください。
相手のことを知りたい思いに応えることで、オンライン上でのつながりも強くなる
コロナ禍をきっかけに、オンラインレッスンやオンラインサロンを開設したというふたり。Georgeさんは、TikTokやYouTubeでの発信も積極的に行っています。動画プラットフォームの視聴者層に合わせて、発信内容を工夫しているそうです。
長井さんはながらくInstagramで発信を続けていますが、ひとりよがりにならない投稿を強く意識しています。また、Youtubeもスタートさせたことにより、自分の動画を見てくださる視聴者に、どのようにすれば自分の伝えたいことがわかりやすく伝わるのかを、より意識するようになったそうです。
そんな長井さんにも、SNS活用で迷走していた時期があったそうです。当時は「美容の情報をお届けするのが自分の役割だ」という考えに囚われ、とにかく製品情報を細かくアップしていたのだとか。しかし、気分を変えて自分のプライベートを載せたところ、これまでの投稿をはるかに超える反響が来ました。
長井さんはこの経験から、人となりが見える投稿を喜んでくれる人が意外と多くいるんだと知りました。以来、自分が楽しいと思える発信をしないと、見ている人には伝わってしまうと気づいたそうです。
Georgeさんも、フォロワーさんのコメントから、「自分のことを深掘りしたい人がいる」ことに気づいたと話します。これまで、最前線で活躍するヘア&メイクアップアーティストと話す機会は、ほとんどありませんでした。
コスメとはまったく関係ないコメントも受け入れて、堂々とやり取りできること。それができて、はじめていい人間関係をフォロワーと築けると、ふたりは言います。オンライン上でも、こうした「つながり」を作ることができるんだと、ふたりのエピソードから感じられますね。
トークセッションでは、Georgeさんのオンラインサロン「George Beauty Fun」も話題になりました。2022年で運営開始から2年を迎えるサロンには、コスメやメイク、スキンケアに興味がある人が多く集まります。
サロンではライブレッスンや記事更新などのコンテンツが発信されていますが、「メイクが上達した」「肌の調子がよくなった」という声も。美容に興味のある方なら、誰しもが気になるレビューですね…!徐々にオフラインのイベントもできるようになっているということで、今後の活動もぜひチェックしてみてください。
発信を通じて多くの人を喜ばせていきたい
トークセッションの最後には、ふたりに今後の目標を聞きました。
長井さん
「SNSなどを通じて、自分でなんでも発信できる時代が来たなと思っています。私はおしゃべりが好きなので(笑)、手を動かす以外に人に伝えることができるのが、喜びですね。
ますます、これからも新しいことをやっていきたいなというワクワク感があります。一般の方々には、これからも美容の楽しさを伝えていきたいですね。
美容業界に生きる方々にも、さまざまな発信を通じて、技術を施さずして人を喜ばせるという道があると伝えたいです。そうやって、個人同士で競い合うのではなく、業界全体で盛り上がっていきたいなと思います。」
Georgeさん
「SNSやオンラインサロンを通じて、美容がもっと皆さんにとって近い存在になるよう、美容が義務ではなく楽しめるような発信を続けていきたいです。
SNSをはじめ、たくさん発信の方法があるので、苦手意識を持たずいろいろな方法にチャレンジしていきたいですね。」
アーカイブ視聴は7月10日まで!
今回紹介したトピック以外でも、「SALON FES 2022 SPRING」ではたくさんのトークが繰り広げられました。当時の動画は、7月10日までアーカイブ視聴が可能です。インフルエンサーの実態を知りたい方も、コミュニティ形成やオンラインコミュニケーションの秘訣を知りたい方も、ぜひご覧になってください!