高カロリー=悪じゃない?実は体にいい高カロリーな食べ物を紹介!

著者名ハシ ビロコ
高カロリー=悪じゃない?実は体にいい高カロリーな食べ物を紹介!

食事をする際に、「高カロリーな食べ物は控えないと……」と、感じたことはありませんか。とくにダイエットをしている人などからは悪者扱いされることの多い高カロリーな食べ物ですが、まったく食べてはいけないわけではありません。適切に摂取すれば、体にいい影響を与えてくれる食べ物もあるからです。

この記事ではそんな高カロリーでも体にいい食べ物を紹介!さらに1日に必要な年代別のカロリー目安も解説します。

一般的に高カロリーと呼ばれるもの

高カロリーな食べ物と聞いて、どのようなメニューを思い浮かべるでしょうか。一般的には、以下の食べ物がイメージしやすいかもしれません。

 

・ポテトチップスなどのスナック菓子

・ハンバーガーなどのファストフード

・チョコレートやケーキなどの甘いお菓子

 

ポテトチップスやケーキなど、炭水化物と脂質が多い食べ物は高カロリーになりがち。砂糖が多く使われている食べ物も、摂取しすぎると高カロリーになってしまいます。

(参考:e-ヘルスネット│間食のエネルギー(カロリー)

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高カロリーだけど体にいいもの7

高カロリーな食べ物の中にも、体にプラスの影響を与えてくれるものは数多くあります。代表例を7つ紹介するので、毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ただし体にいいとはいえ、食べ過ぎはNG。適量を心がけることも大切です。

(参考:文部科学省│食品成分データベース

チョコレート

まず紹介するのはチョコレート。ミルクチョコレートの場合、100gあたりのカロリーは550kcalです。ご飯(水稲めし。精白米の場合)100gあたりのカロリーである156kcalと比べると、高カロリーだといえるでしょう。

しかしチョコレートの原料であるカカオには、カカオポリフェノールやテオブロミンといった体に嬉しい成分が含まれています。

カカオポリフェノールが持つ機能のひとつが、抗酸化作用です。人の体内では呼吸によって取り込まれた酸素の一部が活性化していますが、このとき作られる活性酸素の働きが過剰になると、老化や生活習慣病、がん、動脈硬化などにつながると考えられています。カカオポリフェノールのように高い抗酸化を持つ成分は、活性酸素から体を守ってくれるのです。

また、テオブロミンにはリラックス効果や冷え性を改善する作用があるといわれています。

カカオポリフェノールやテオブロミンを効率的に摂取したいときは、カカオ含有量が70%以上のチョコレートを選ぶのがおすすめ。ただし、食べ過ぎるとカロリーが高くなってしまうため、125g程度がいいと考えられています。

(参考:サワイ健康推進課│チョコレートやココアでおいしく健康に!

ナッツ類

いり落花生100gあたりのカロリーは613kcal、揚げて味付けしたカシューナッツの場合は100gあたり591kcalと、ナッツ類もカロリーが高いものが多いですが、体にいい食べ物として知られています。

そのおもな理由は、ナッツ類には多く含まれていますが、不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は植物に多く含まれている脂質で、人間が体内で合成することはできません。そのため必須脂肪酸として扱われており、体を作ったりビタミンを吸収したりするときに必要とされるのです。

また、ナッツ類は不飽和脂肪酸ののなかでもリノール酸、α―リノレン酸などを比較的多く含んでいます。

リノール酸は体内の組織を正常に働かせるときに欠かせません。また、血中のコレステロール値の上昇を抑える機能があるといわれています。

α―リノレン酸には血圧を低下させる働きがあると考えられています。血管を広げ、血液が順調に流れるようにしてくれるからです。また、体内に入るとEPA(別名IPA)やDHAに変化。どちらも血液中の中性脂肪を抑える働きがあり、とくにDHAは脳まで届いて活性化をうながすと考えられています。

しかし体にいいからといって不飽和脂肪酸を摂取しすぎるのは禁物。ナッツ類の場合は、1日に片手いっぱいの量(約25g)を目安に摂取することが推奨されています。そのまま食べるだけでなく、好きなナッツをグラノーラに入れるなどアレンジを加えてもいいでしょう。

(参考:Japan nuts association│ナッツについて

フィレステーキ

焼いた牛ヒレ肉100gあたりのカロリーは238kcalと、フィレステーキも、高カロリーですが体にいい食べ物だと考えられています。ヒレは牛肉のほかの部位に比べると脂肪が少なく、たんぱく質やビタミン、鉄分、亜鉛などが多く含まれています。

鉄分は赤血球の材料として欠かせない栄養素で、不足すると貧血などの悪影響が出ることも。亜鉛は筋肉や内臓など全身の組織に使われているほか、味を感じるための細胞を作っています。そのため亜鉛が不足しすぎると、味覚障害が生じる危険性もあるのです。

不足しがちな鉄分や亜鉛を効率よく摂取したいときにもおすすめのフィレステーキ。ただし一度に100g以上の量を食べやすいため、ほかの食事と合計したときに1日の摂取カロリー目安を超えないように注意しましょう。

鯖(さば)

体にいい食べ物としても有名な鯖。しかしカロリーは高めで、焼いた真鯖の場合は100gあたり264kcal。前述したフィレステーキより高カロリーです。

鯖はDHAEPAを豊富に含んだ食べ物。脳の活性化作用や、血液をさらさらにする効果があると考えられています。ほかにも骨の育成に欠かせないビタミンDやカルシウム、皮脂の分泌を抑えるビタミンB6やビタミンB2などを多く含んでいます。

ただしDHAは加熱しすぎると脂とともに外に出てしまうため、食べ方には工夫が必要。刺身で食べたり、サバ缶を汁ごと使ったりするとDHAを効率よく摂取できます。

アボカド

生で食べた場合、100gあたりのカロリーは176kcalと、アボカドも高カロリーですが、ビタミンや食物繊維などさまざまな栄養素をバランスよく含んでいる体にいい食べ物。

アボカドは脂質を多く含んでいますが、前述したナッツ類と同じくほとんどが不飽和脂肪酸。中でも悪玉コレステロールを減らす働きがあるオレイン酸の含有量が多いです。

さらに、アボカドには抗酸化作用があり、動脈硬化の予防などにいいと考えられているビタミンEも豊富に含まれています。ビタミンB群も多く、疲労回復にも効果的だといわれています。これらのビタミンは水に溶ける性質を持っているため、アボカドを生で食べると効率よく摂取できるでしょう。

ただしアボカドは「森のバター」と呼ばれるほど脂質が多く高カロリー。1日に摂取する量は半分、多くても1個までがいいと考えられています。

ココナッツオイル

体にいい食べ物として近年注目を集めているココナッツオイル(やし油)。100gあたり889kcalと高カロリーですが、油を一度に100gも摂取することはほとんどないため神経質になりすぎなくてもいいでしょう。

ココナッツオイルの特徴は、植物油では珍しく飽和脂肪酸を多く含んでいること。中でも中鎖脂肪酸が豊富に含まれています。中鎖脂肪酸は、ラードなどに含まれる長鎖脂肪酸に比べると消化吸収が早め。そのため体内に蓄積されにくく、すぐにエネルギーとして消費されると考えられています。

また、ココナッツオイルは比較的酸化しにくいため、使い勝手がいいのも長所のひとつ。サラダ油やバターの代わりに使う、お菓子に入れるなどさまざまな料理に応用できます。

ただしほかの油と同様にカロリーは高いため、摂りすぎには注意しましょう。

チアシード

スーパーフードの一種であるチアシードも、高カロリーな食べ物です。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、100gあたり446kcal。水に戻して食べる場合は約10倍にふくらむので、通常の摂取量は100gより少ないと考えていいでしょう。

チアシードにはα―リノレン酸や食物繊維、たんぱく質、カルシウムなどが豊富に含まれています。また、抗酸化作用にすぐれたミネラルのひとつ、セレンの含有量も多いです。セレンは肝臓や腎臓にも必要とされており、甲状腺ホルモンを活性化させるときにも欠かせない栄養素だと考えられています。

食物繊維の多いチアシードですが水分を吸うとふくらむ性質があるので、乾燥したものを大量に摂取すると消化器官に詰まってしまうおそれもあります。よく噛んだり、あらかじめ水に戻したりして食べるようにしましょう。また、チアシードはシソ科の植物なので、シソ科のアレルギーを持っている人は注意が必要です。

【年代別】1日に必要なカロリー目安

最後に、1日に必要なカロリーの目安を年代別に紹介します。高カロリーな食べ物を摂取するときの参考にしてみてください。

1日に必要なエネルギー量(kcal/日)

 男性も女性も、10代をピークに1日に必要なカロリーが減少する傾向が見られます。年齢とともに、カロリーを摂取しすぎないように気をつけていくといいでしょう。

まとめ

悪者に思われがちなカロリーですが、人間が生きていくためには欠かせない大事な要素。高カロリーの食べ物にも体にいい栄養素がたくさん含まれているので、食事にうまく取り入れてみてはいかがでしょうか。ただし食べ過ぎて1日に必要なカロリーを超えないように注意が必要です。適量を意識して、おいしく健康な食生活を実践してみましょう。

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