哲学は面白いのに、及び腰なんてもったいない!
一般人から見てみれば、哲学は日常からほど遠い世界のお勉強。哲学の祖と言われるソクラテスが生きていたのは太古の昔。場所は遠く離れたギリシャの地。馴染みがない上に、日常で何の役に立つのか?といった思い込みや、意見が異なると徹底的に論争を繰り広げる殺伐としたイメージすらも持たれているようです。
しかし哲学って本当は面白いもの。ニーチェやサルトルといった個性派のキャラクターとその思考方法はもうそれだけで壮大な物語のような魅力がつまっています。 知らなくて敬遠されるなら、もっとゆるっと哲学を知ってもらえればいいのでは?
そんな発想の元に3人の哲学作家達がオープンした「この哲学がスゴい!~ケンカしない哲学交流ラウンジ~」。「学会でのアカデミックなトークバトルもニコ生でのガチな批評家達の壮絶論争も、ムリ!」と言いたいちょっぴり人見知りの哲学作家の3人が、ゆっくり落ち着いた、まったり哲学オンラインサロンを企画しました。
3人のエンタメ哲学作家。飲茶、原田まりる、堀田純司とは?
サロンオーナーの3人の哲学作家のひとり、飲茶さんは企業経営者の顔を持ちながら、『史上最強の哲学入門』など哲学や化学、数学などをわかりやすく解説した本を書いています。
原田まりるさんは『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』などを出版した作家兼コラムニスト。そして哲学ナビゲーターとしても活躍しています。
堀田純司さんはベストセラーとなった『生協の白石さん』の編集者としても知られており、『僕とツンデレとハイデガー』など著書も多数あります。
一見すると接点のなさそうな3人ですが、哲学をゆるく楽しんで、もっと日常的に哲学的思考を取り入れて欲しいと思う気持ちで繋がっています。
哲学が全く知らない人も楽しめる、新しい知識の扉が開くとき
サロンの決まりごと。それはまず「ケンカはなし!」。これが真っ先に出て来るあたり、他の哲学を学ぶ人が集まる場所でいかに論争が多いかわかります。哲学において論争は悪いことではありませんが、それが初心者にとって敷居が高くなってしまっている一因でもあります。このサロンはそういったものを撤廃して、哲学の本質を気軽に楽しく学べます。
筆者がこのオンラインサロンにお邪魔して、哲学とは何かという根本がストンと腑に落ちたのは原田まりるさんが語られた道徳との違いでした。
道徳は規定の価値観を『こういうルールがあるからみんなで守ろうね〜』というものですが、哲学は『こういうルールがあるけど、これって本当に正しい?ちょっと因数分解してみようか』というものなんじゃないかな、と私は考えております。
この例えは、哲学にあまり明るくない人でもなんとなくイメージできるのではないでしょうか。
哲学で恋愛を語るお話にもおもしろいものがありました。
プラトン著のパイドロスにある一文 「うまし子を恋うる者のおもいは 狼の仔羊を愛ずるに似たり」 超訳:「好きな子に恋して愛しくおもう気持ちは、狼が仔羊をみて『おっ美味そうやん』と思う気持ちに似てるよ」 胸が張り裂けそうな一文です>< さらに超訳すると 「恋って結局、欲望やん?だから恋をして相手を愛おしく想う気持ちは、自分の欲望を満たしてくれそうなものに対して『ええなぁ』って思ってるってことなんやで」 というニュアンスです。
送ってくれるけど下心がある男性を送り狼とも言いますが、プラトンを通じてそれを再認識できるとは、意外に思う人も多いのではないでしょうか。
このように哲学についての話をわかりやすく噛み砕いてフランクなスタイルで提示してくれるので、初心者でも気後れせずに、するりと輪の中に入っていくことができます。時に漫画などわかりやすい形での表現も加わり、ゆっくりと哲学の世界を満喫できるオンラインサロンになっています。
参加すればわかる難しいと思っていたことが身近になる面白さ
每日の日常で無縁だと思っていた哲学も、このサロンに参加すれば日常のふとした瞬間が哲学的な世界へ変わるかもしれません。日々に溶け込むような新しい知識は、世界の見方をほんの少しばかり変えてくれるきっかけになります。
新しい時代の哲学を学んで、まったり話し合える哲学仲間との活動を楽しんでみてはいかがでしょうか。