500を超えるオンラインサロン数を誇るDMMオンラインサロンで、ただ一つだけ”水泳専門”という異色のオンラインサロンがあります。それが、『”SWAG” PROJECT 〜オンラインスイミングスクール〜』です。
サロンオーナーの石井諒さんは現役で競泳選手として活躍しており、今年7月に行われたアジアマスターズ2018でも、日本記録を更新するという快挙を成し遂げたばかりです。
嫌気がさすような猛暑の日々に、プールに入りたい、久しぶりに水泳をやりたいと感じている方は少なくないでしょう。そこで石井さんに、水泳の面白さ、水泳を楽しむために必要なことを聞きました。
秒単位への挑戦、競泳選手としての姿
ーアジアマスターズ2018では、50m自由形でご自身の記録を更新して23秒08の日本新記録を樹立されたということですよね、おめでとうございます!
ありがとうございます!
ーそもそもなんですが、オリンピックに出場する選手と今回のようなマスターズの大会は、何が違うのでしょうか?
大会を主催し、記録を認定している団体の違いですね。日本選手権は「日本水泳連盟」が、マスターズの大会は「日本マスターズ協会」がそれぞれ主催しています。この2つの団体の規則は、基本的には他の競泳競技大会と同様になりますが、異なる部分もあります。一番の違いは、マスターズの大会では、5歳刻みで区分が分かれている点ですね。
オリンピックの代表選手になるためには、日本水泳連盟の標準記録を切る必要がありますから、仮にマスターズ協会で好記録を出しても、オリンピックには出られないんです。
オリンピックに出場している萩野公介選手などは日本水泳連盟に選手登録。私は日本水泳連盟に加えて、日本マスターズ協会にも選手登録しています。
ーマスターズという名称で、高齢な選手が出場する大会を連想していました。
そうですね。でも実際、マスターズは18歳以上であれば出場する権利があるので、ご高齢な方もエントリーしていますよ。ちなみに今大会の最高齢は104歳の方で、50mと100mで出場していましたね。
ー104歳!すごいですね…。今回の石井さんの記録と比較して、世界記録は20秒91。素人目には、もう少しで到達できるのではと感じてしまいます。
そう思う方は多いですね。でもこの差を「長距離走」で考えてみてください。20秒の間隔で3秒遅れているということは、1分で9秒です。これが1時間だと540秒で9分。2時間なら18分もの開きになります。マラソンで18分差を縮めるとなると、なかなか大変だと思いませんか?
地方にも最新の情報を届けたい オンラインサロンに込めた思い
ー現役で競泳選手として活躍されている石井さんが、このオンラインサロンを立ち上げるに至った経緯を教えていただけますか?
私は指導者になって今年で6年目、個人で会社を立ち上げて2年が経ちましたが、指導者になって最初の1年は、地元の愛知県で教えていました。その後いろんな人が集まるところでチャレンジしたい気持ちがあったので、東京に活動の場を移したんです。
東京に来て驚いたことは、たくさんの情報が手にはいることでした。トップ選手がどんなことをしているのか、効果的な練習法は何かなど、水泳のトレーニングに必要な最新の情報がわかりましたから。
しかし同時に、そういった情報を地方で知ることができないという課題も感じました。インターネットが普及した今でも、関東県内で情報が止まってしまうことが多いんですよ。東京で私のレッスンを受けられる人には最新の情報を伝えることもできましたが、もっと遠方の方にも伝えたいと思ったんです。
そこで、オンラインサロンの立ち上げを行いました。オンラインで情報を共有すれば場所の制限もありませんし、忙しい大人の方でもスマホがあれば外出中でも見ることができますから。また、現役選手でありながらコーチ活動をしている”プレイングコーチ”である自分だからこそ伝えられる事があるのではという思いもありました。
ー私も地方出身なので、都心部と地方とで情報格差があることはよくわかります。水泳というと身近なイメージがありますが、やはり地方でも競技人口は多いのでしょうか。
私は今でも競泳競技大会に出ていますが、実は競泳の世界では、20代後半の競技者はそれほど多くないんです。そして、30歳以上になると「珍しい」存在になってしまうくらい、数がぐっと減ります。
水泳選手が高校や大学を卒業後、社会人となり水泳を続ける場合は、仕事をしながら練習をする必要があります。また、十分な練習ができる環境は決して多くありません。社会人スイマーとして活動するのは簡単ではないため、辞めてしまう選手が殆どなんです。
他の競技ではプロになってスポンサードしてもらう方法もありますが、水泳では個人にスポンサーがつくことは簡単ではないですね。なにせ、競技中に企業のロゴを見せるような場面がありませんから。また、競泳競技大会においてのスポンサーロゴマークの取り扱いは、「登録団体に対する商標等とし、個人に対する取り扱いはできない」という規定があります。つまり、選手個人に対してスポンサーがついても、水着や試合時に着用するジャージなどにロゴマークを掲載することはできません。
そういう意味では、水泳はスポーツとして接しやすい一方で、メジャーなスポーツとはいえないかもしれませんね。
「泳げるようになればできること」を知ってほしい
ー石井さんは競技者として水泳に取り組んでいますが、健康的な体づくりという点で見た時、水泳にはどんな魅力があると思いますか?
最近、フィットネスやパーソナルトレーニングが流行り出して、女性でも筋トレをする方が増えていますよね。水泳をある程度の時間継続できるようにするには、泳ぎを覚えないといけないので、他の種目に比べると多少ハードルは高くなってしまいますが、それを乗り越えるといろんなメリットを感じられるようになりますよ。
まず、どの泳法も左右対称の動きをするので、身体をバランスよく動かして運動ができます。また、水中で動くので、けがのリスクがほとんどありません。
次に、水泳は「有酸素運動」なので心肺機能を高める点にも注目したいですね。私のスクールに通いはじめた方は、ほとんどが「体力がついた」と口にします。また、有酸素運動ということは、ダイエットにも効果的です。脂肪燃焼を目的に水泳をするなら、筋トレ後に水泳を行う事で脂肪燃焼が促進されると言われています。
ーたくさんのメリットがありますね。
そうですね。ただ、どのスポーツにも良し悪しがあるのですが、水泳も例外ではありません。まず、女性は水泳時にお化粧を落とす必要があるので、ちょっとした一手間がかかってしまうのは難点ですね。水着のバリエーションが少ないのも、モチベーション維持にはマイナスかもしれません。正直、競泳用のものはダサいものが多いですから(笑)。
他にも、泳がずに水中をウォーキングしている人がいますが、どの程度運動効果があるかは判断が難しいところです。水中では、浮力が働いて、重力の影響を受けにくくなるので、ある程度抵抗を大きくしないと運動にはならないかもしれません。
瞑想効果まで?水泳の隠れた醍醐味
ー他にも、石井さんが最近感じた水泳の魅力はありますか?
忙しい毎日を送っていると、1人になりたい、何も考えたくないって時があるじゃないですか。そんな時にうってつけなのが水泳なんじゃないかって、最近思っているんです。
水中は基本的に無音ですし、浮力と慣性を上手く生かすと楽に体を動かすことができます。音のない世界をふわふわと漂うこの感覚。私は0歳から水泳を始めましたが、この感覚の楽しさ・面白さに、初めて気づくことができたんです。
つい先日知り合ったヨガウェアのデザイナーの方と話ししても実感しましたが、水泳には瞑想というか、「マインドフルネス」に近い効果がある気がします。猛暑や極寒の日にも季節を選ばず楽しめますし、仕事終わりのビジネスマンの方や、気持ちをリフレッシュさせたい人にもおすすめかもしれませんね。
水泳はシンプルだから奥が深い
ー水泳が苦手な方が泳ぐことを楽しむには、どんな工夫が必要ですか?
単純にモチベーションを上げるなら、人柄のいいイケメン&美女のコーチをつけるのが一番でしょうか(笑)。でもこの答えだけじゃ元も子もないですね。
例えば、私がサトーさん(筆者)の水泳コーチをするとしましょう。はじめに何をすると思いますか?
ー何でしょう。スイミングスクールでよく見る、ビート板を使った訓練などでしょうか。
そう思いますよね(笑)。でも実は、最初はプールサイド、つまり陸上で体を動かす練習をすることから始めるんです。
陸上で立った状態で、肩を水平にしてみてくださいと言われた時、正確に出来る人って少ないんですよ。水中で体を動かす感覚が身についていない方は、陸上と水中とで体の表現に差が出てしまうので、これをプールで浮いた状態でやったとしても更に誤差が広がってしまうだけです。この状態で練習をしても、なかなか効果が出ません。
プールの中というのは、いわば「異空間」のようなもの。そこでまずは、陸上で自分の思い通りに身体を動かす練習して理解をし、水に浮いた状態でも陸上と同じことが出来るようにトレーニングするというステップが必要になります。
ーなるほど。確かにうまく泳げない方は、どう体を動かせばいいのかわからない人が多い気がします。
そうですよね。ただ、実際は言われてみれば納得できるような、シンプルなことが多いんです。例えば、泳ぐのが上手ではない人は、手を水面に近い位置に上げて泳ぎがちです。しかし、腕を上げるためには腰が反ってしまうので、結果として腰と下半身の位置が落ちてしまいます。そうなると水の抵抗を受ける面が広くなり、余計な体力を消耗することになってしまうんです。
腕を少し落とすだけで体のラインはまっすぐになり、水の抵抗は大きく抑えられます。こういう事を、オンラインサロンでは動画を交えてお伝えするわけですね。
実践してみると、決して難しくないということがわかると思います。そして、水中での動きの理屈がわかってくると、プールで試してみたいという気持ちになりますし、きっと泳ぐことそのものが楽しくなりますよ。
ーただ手を下ろすだけで、これだけ如実にフォームが変わるんですね!
そうなんです。「綺麗になりたい」「楽に泳げるようになりたい」などの理由から、水泳を始める人も多いと思います。加えて、水泳は”生涯スポーツ”として取り組めるスポーツと言われています。
だからこそ、泳ぐ事そのものの面白さや、より長く楽しく泳げるようになるための理屈を、オンラインサロンでは1つずつ解説しています。たまに、大会出場に向けて競技者向けの動画も配信していますが、基本的には専門用語を使わず、初心者にも難しいと感じさせない説明を心がけています。
私がこのサロンを始めたきっかけである地方の方はもちろん、ジュニアスイマーの保護者の方にもオススメです。子供が泳いでいる姿を見て、親御さんも「私もやってみようかな」と、ご家族で水泳を楽しめるようになったら嬉しいですね。
石井さんはインタビューの中で、常に「基本」の大切さを強調していました。競技者にとっても初心者にとっても、水泳そのものを楽しむにはしっかりとした土台が不可欠。『”SWAG” PROJECT』では動画で丁寧に動きの解説をしてくれるので、石井さんが大切にする基本を視覚的に学ぶことができます。
爽やかに体を動かしたい方や、ストレス解消をしたい方。この夏から水泳を始めてみませんか?そして、『”SWAG” PROJECT』でさらに楽しく水泳を味わう醍醐味を学びましょう!