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あえて「こだわり」を捨てる。モノへの愛にあふれたハイロックのモノ探し

著者名サトートモロー
あえて「こだわり」を捨てる。モノへの愛にあふれたハイロックのモノ探し

自分の「好き」を存分に表現したい人が集まる場所が、「ハイロック 大人の部活動 THE FUTURE CLUB」です。

サロンオーナーは、メディアクリエイターとして数多くのメディアで活躍するハイロックさん。日々、多彩なアイテムとの出会いを楽しんでいるハイロックさんに、オンラインサロンで表現したいことや「モノ探しの秘訣」について教えてもらいました!


ハイロック

アパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザインを経て2011年独立。自身の情報サイト「HIVISION」を運営しつつ、メディア各方面でグッドデザインアイテム、最新ガジェットを紹介。J-WAVE「ALL GOOD FRIDAY(毎週金曜11:30 – 16:00)」にて毎週生出演で東京の最新情報を発信。著書に『I LOVE FND ボクがコレを選ぶ理由(マガジンハウス)』。


モノへの愛を語り合える双方向のコミュニティを作りたい

ーーまず、ハイロックさんは何がきっかけで、現在のようにモノ探しにハマっていったんですか?

僕は所ジョージさんの影響で、アメリカ文化に強烈に引き込まれたんです。20歳の頃なんて、とにかく家の中にあるものをアメリカ製品ばかりにしていましたね。ナショナルマーケットで購入していたんですが、洗剤とかは日本製の方が性能が優れているので、パッケージだけアメリカ製にして中身を日本製と入れ替えて使っていたこともあります(笑)。

その頃のクセは今でも抜けていなくて、最近ではドン・キホーテやコストコなどで輸入品を簡単に買えるようになったので、アイテムをチェックする機会も増えました。

僕は、アメリカ製品のパッケージデザインが大好きで、現地のスーパーマーケットに行くと、8時間くらいずっと店内を散策することもあるんですよ。

ーー8時間はすごいです!(笑)今では、アメリカ製品に限らず、色々な国の良いものを集めていらっしゃいますよね。

若い頃に群馬で古着屋を開いたのをきっかけに、僕と同じようにこだわりを持っている人と出会う機会が増えました。そうこうしているうちに、アメリカに限らず、国や時代の枠を越えて、かっこいいものを見つけることにのめり込んでいったんです。

そういう感覚を共有したいと思って、ブログメディア「HIVISION(前身はFresh News Delivery)を立ち上げました。今年で15年目になります。

 

ーー15年前というと、ブログとしては黎明期からのスタートですよね。何からインスピレーションを得たのですか?

このメディアはアメカジ雑誌の『POPEYE(ポパイ)』にかなり強い影響を受けています。中でも、1999年7/10号は、メディアとしての方向性を決めた、“神号”ですね。

雑誌内にはブツ撮りのページがあるんですが、それを読むのがとにかく好きで。「HIVISION」は、そのデザイン性がベースになっています。

 

ーーいろいろなメディアで情報発信を続ける中、なぜ次の活動の場としてオンラインサロンを選んだのでしょうか?

長年メディアで情報発信を続けてきた中、「次のステージに行きたい」と思うようになりました。僕から一方的な情報発信をするんじゃなくて、グッドデザインなモノが好きな人同士が、双方向で意見交換や情報をシェアできる場所作りをしたいなと。その仕組みを作るのに最適なのがオンラインサロンだったんです。

 

ーーなるほど。サロンのメンバーは、どんな方が多いんですか?

職業は、会社員から医者、研究者、デザイナーなど本当にバラバラ。男性が大半ですが、女性のメンバーもいます。それでも、病的というのは言いすぎかもしれないけど、とにかくモノへの愛を抱いている人たちだということはメンバー全員に共通していますね。タイプこそ違うけれど、モノへのこだわりを本音で語り合える人々が集まっているのは、とても嬉しいです。

僕自身もメンバーと交流したいという思いが第一にあったので、サロンを立ち上げてからはかなりの頻度でオフラインのイベントを開催しています。10月〜12月だけでも、9回くらいやったかな。

 

ーーかなりの高頻度ですね。

親睦会も、ただの飲み会じゃつまらないなと思って、一夜限りのバー「BAR MINT(バー・ミント)」をオープンするイベントを開催しました。渋谷区神山町にある建物の3階を借りて、店名やロゴから、看板、メニューまでメンバー全員で決めたんですよ。

ーーそれだけのことを一緒にできるサロンメンバーさんと交流していると、ハイロックさん自身も刺激になることも多いのではないでしょうか。

常に影響を受けていると思いますよ。最近サロンで流行したのは、アイスクリームの情報でした。特にコンビニ限定の商品の情報がかなり飛び交っていて。美味しそうな情報を見たら、どうしても食べたくなるじゃないですか(笑)。

あと、このサロンをオープンしてから、amazonのセール情報の見逃しがなくなりました。おかげで良くも悪くも、財布が軽くなった気がします(笑)。

メンバーそれぞれの愛が込められた「逸品本」を制作中

ーーオンラインサロンではどのような活動が行われているのでしょうか?

オンラインサロンって、オーナーが箱を用意してコンセプトを掲げ、そのコンセプトに賛同・参画した人と一緒にサロンを面白くしていけるのが醍醐味だと思うんですよ。だから、友人にオンラインサロンのことを聞かれた時、僕はよく「教室や習い事」と伝えています。そしてこれが、メンバーが主体的に動ける「部活」になって、さらに一歩進むと「一つの町」みたいになっていくんじゃないかな。会費という税金をもらって、オーナーが町長としてメンバーに還元しながら、どんどん大きくしていくみたいな。

メンバーとのコラボもどんどん進めていきたいと思っていて、その1つとして、現在は本の制作を進めています。オンラインサロンメンバーの皆さんに、自分なりのこだわりアイテムを1つ紹介してもらい、それぞれの逸品を集めていくんです。

 

ーーへえ!それは面白そうですね。

職業、性別、趣味で当然、選ぶものは違うと思います。ある人はフェラーリかもしれないし、ある人は一輪の花かもしれない。その逸品を選んだそれぞれのストーリーも添えていきたいなと考えているところです。

面白がれる買い物の楽しさ

ーーその本、ぜひ読んでみたいです。ちなみにハイロックさんは、最近どんなモノにビビッときましたか?

実は僕、最近は「消去法」的な考え方でモノ探しを楽しんでいるんですよ。もちろん、PC、スマホなど最新のガジェットも常にチェックしているんですが、以前ほどの魅力を感じていません。

デジタルデバイスの発展やインターネットの普及で、人々の生活はどんどん効率的になっているじゃないですか。ペットを飼ったり、植物を育てたりするときでさえ、自動エサやり機や水やり機も出てきて、どんどん自動化が進んでいる。でも、生活の効率性を高めるものが、かえって生活の質を落としてしまうんじゃないかと思うんです。

 

ーー確かに、今はスマホ1つでなんでもできちゃいますもんね。

そうですね。だからこそ、最近では、生活にひと手間をかけるような、ややアナログなアイテムに魅力を覚えるようになりました。それこそ水やり機ではなくて、グッドデザインなじょうろを買うとか。僕は2019年に群馬に移り住んで、自分で畑を耕したり、コーヒーを淹れたりするようになったことで、モノ選びも変化した気がします。畑仕事に使えるスコップとか、陶器の湯のみとか、より生活の根本に近いアイテムを買っている気がしますね。

最近だと、リサイクルショップでジュークボックスを買いました。僕たちみたいな人種は、時間があるとハードオフなどのリサイクルショップをチェックしにいくんです。僕はよく「ハードオフパトロール」なんて呼んでいます(笑)。

ーーまさに、定期巡回って感じですね(笑)。そういう面白いモノ・自分の感性をくすぐるモノは、どのように探しているんでしょうか?僕の場合、買う物をある程度決めて出かけて、悩んだすえにいつも同じ店に行ってしまうんですよね。

「これを買う」って決めていく日もあれば、ショップを回って目についた面白いものを買う時もあります。値段とかは気にせず、頭の中で直感的に「いい」と感じたものを、即決で買うみたいな。

買い物も他の習慣と同じで、同じパターンを繰り返すことである程度フィルタリングができるようになるんですよね。つまり、「ハズレ」を選ばなくなるわけです。これはとてもいいことなんですが、そのうちにお約束のアイテムしか選ばないようになってしまいます。

だから、僕たちは買い物をする時、あえて偶然性や時の運みたいな要素を入れるようにしているんですよ。

 

ーーそうなると、「なんでこんなものを買っちゃったんだろう」って後悔することになりそうですが…。

後悔よりも、「これはこれで面白いな」って感じることが多いですね。僕はモノ探しをしている時、必ずしも最善のものを選ぼうとしているわけではないので。

僕の両親は喫茶店を営んでいて、しかもモノを買うことが好きだったんです。だから、家の中にはいつも物が溢れていたんですよ。プロ用のスプーンとか、変な健康器具とか…。もともとモノに囲まれていたから、今でも割とポジティブな発想で買い物ができるのかもしれません。

あえて「こだわり」を捨てる。

ーハイロックさんのHPを見ると、そうやって集まった素敵なものばかりが詰まったアトリエの写真を見ることができます。素敵な空間だなと思ったんですが、自分の気に入った素敵なモノと出会う上で、ハイロックさんは何を意識していますか?

(出展:https://www.hirockdesignoffice.com/)

そうだなあ。さっきお話ししたような、今までの買い物で培われた自分のフィルタリングを壊すような行動を取ることですかね。たとえば、コンビニでいつも同じ水を買う人は、あえて違う方を選んでみるとか。一緒に買い物に行った人に「どっちがいい?」って聞いてみて、第三者の意見を挟み込むとか。そういう「運」みたいなものを大切にしています。

もちろん、全ての買い物でそうしているわけじゃありません。買い物全体の3割くらいに、こういう行動をあえて入れている感じです。

 

ーーモノ選びが好きな人って、自分の中に確固としたこだわりがあるものだと思っていました。あまり他人の考えを挟まないようにしているというか。

あまりこだわりすぎると、変化が起こせません。デザインの仕事も同じで、自分のデザインへの愛情が深すぎると、クライアントと話し合っても修正できなくなるんですよ。だから、自分の中の理論に当てはめすぎるのは、結構危険だと思います。

僕は、自分以外の人の感性も交えながら、「いいな」と思った流れに、どんどん身を任せていくようにしていて。もちろん、僕のモノ好きの根底にあるアメカジは、普遍的な価値として残っています。その上で、興味の幅を広げて、うまく掛け算にしていくというか。…言葉にすると難しいですが、意外とシンプルに考えているんですよ。

ーーそういうお話を聞いていると、普段素通りしていたお店にも入ってみようかなと思えますね。

僕も普段から、足を運ぶお店が偏らないようにしています。Cassina(カッシーナ)のように100万円クラスの家具を見に行くこともあるし、100円均一ショップやIKEA、無印良品も好きです。地方に旅行をする時は、名前も聞いたことのない雑貨屋とかにも入って、価格差とかその場の出会いを楽しんでいますね。

人生や生活を安定させたいっていうのは、誰しもが思うことじゃないですか。でも僕は、そこに変化を起こしたいんです。会社や学校と家の往復という、凝り固まっていた人生にスパイスを加えてあげる。こう考えるだけで、何か人生が楽しくなりそうじゃないですか?

高い買い物をする必要なんてないんです。今サロンで起きているブームに乗っかって、「ダイエット中なんだけど、ちょっとアイスを食べてみようかな」という行動だっていいじゃないですか(笑)。このサロンは、そういう感じで誰かの人生の刺激になるような存在に育てていきたいですね。

 

ハイロックさんが「HIVISION」で紹介するガジェットやアイテムは、とにかくバリエーション豊か。ハイセンスで便利なものもあるし、どこか懐かしさを覚えるものやユニークでクスリとしちゃうものもあります。

ハイロックさんのように、皆さんもモノへの愛を秘めていないでしょうか?オンラインの交流も、オフラインイベントも充実している「ハイロック 大人の部活動 THE FUTURE CLUB」で、その思いをさらけ出しましょう!

ハイロック - ハイロック 大人の部活動 THE FUTURE CLUB - DMM オンラインサロン
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