自己顕示欲とは?承認欲求との違いや特徴、原因について解説!

著者名SJ
自己顕示欲とは?承認欲求との違いや特徴、原因について解説!

あなたの周りに、「自己顕示欲が強い」と言われている人はいませんか?なんとなくネガティブな意味合いで使われる「自己顕示欲」という言葉ですが、具体的にどういう意味なのかを曖昧にしか理解しないまま使われていることも多いようです。

この記事では、まず自己顕示欲とは何かをきちんと理解するため、似た意味で使われる「承認欲求」との違いも含めて、言葉の意味を詳しく解説します。そのうえで、自己顕示欲の強い人の特徴やその背景にある原因、そして自分自身の自己顕示欲を抑える方法と自己顕示欲が強い人との付き合い方をご紹介します。自分自身、あるいは身近な人の自己顕示欲で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

自己顕示欲とは

初めに、自己顕示欲とは何なのかをきちんと把握しておきましょう。

「顕示」とは「はっきりと示すこと」を意味する言葉ですので、「自己顕示」は「自分の存在を目立たせること」を意味します。したがって、「自己顕示欲」とは、簡単に言えば「目立ちたいという欲求」であると解釈できます。

さらに詳しく言えば、自己顕示欲とは周りの人々から注目されたいという欲求であり、そうすることによって周りに認められたいという欲求でもあります。

自己顕示欲そのものは誰にでもあるものですが、一般的には「自己顕示欲が強い」、あるいは「自己顕示欲の塊」といった表現で、過剰な自己主張をしている人や、自分を実際以上の人物に見せようとする人を指して、批判的な意味合いで使われることがほとんどです。

(参考:TRANS.Biz│「自己顕示欲」の意味とは?「承認欲求」との関係や類語も紹介

自己顕示欲と承認欲求の違い

自己顕示欲と同じような意味合いでよく使われる言葉の1つに、「承認欲求」があります。

承認欲求とは、元々はアメリカの心理学者マズローが提唱した、人間の欲求に関する理論に登場する概念です。「マズローの法則」、あるいは「欲求5段階説」などと呼ばれるこの理論は、人間の欲求を5つの段階に分けて説明したもので、最も基本的な欲求が「生理的欲求」、それが満たされた時に抱く次の段階の欲求が「安全の欲求」、その次が「社会的欲求」、そして「承認欲求」を経て、最終的に抱くのが「自己実現欲求」である、という考え方です。

5段階のうちの第4段階に位置する「承認欲求」は、所属する集団の中で高く評価されたい、能力を認められたいという欲求を指します。承認欲求はさらに「低位の承認欲求」と「高位の承認欲求」に分類されますが、「低位の承認欲求」とは他人からの注目や賞賛を求める欲求のことであり、もう一方の「高位の承認欲求」は、他人ではなく自分で設定した基準や目標に沿って自らを承認しようとする欲求です。

一般的に承認欲求と呼ばれるのは「低位の承認欲求」にあたるものですが、自己顕示欲はこの「低位の承認欲求」を満たすために表れるものであり、承認欲求の一部であると言えます。言い換えれば、自己顕示欲は承認欲求を満たすために発露する、別の形の欲望だということになります。

(参考:STUDY HACKER│マズローの欲求5段階説とは? 知っておくべき心理の法則

自己顕示欲が強い人の特徴

それでは、自己顕示欲が強いと言われるのは、具体的にどういった人たちなのでしょうか。自己顕示欲が強い人の特徴のうち、代表的なものを見ていきましょう。

(参考:Domani│自己顕示欲が強い人の特徴とは?付き合いに困った場合の対処法を解説

承認欲求が強い

上で解説したように、自己顕示欲は他人から承認されたいという思いを満たすために発露する欲求と位置付けられますので、自己顕示欲の強い人は承認欲求も強いと言えます。

周りから認めてもらいたい、評価されたい、褒められたいという承認欲求が強い人は、自分を良く見せたいという思いから、周りが過剰と思うほどに自分をアピールする、「自己顕示欲の強い人」になってしまうのです。

自己中心的な行動

自己顕示欲が強い人は、自己中心的な行動をとりがちです。自分が輪の中心にいたいという欲求が強いため、複数人で会話をしている時は人の話をあまり聞いておらず、誰かが話していてもすぐに自分の話に持っていこうとする傾向があります。また、目立つ立場にいたいという欲求が強いので、リーダー役を買って出ることも多いですが、思い通りにならないと機嫌が悪くなるなど、自分勝手な行動が多いのも特徴です。

協調性が低い

自己顕示欲が強い人は、自分が目立ちたいという欲求が強いため、協調性に乏しいタイプでもあります。注目を浴びるために他人の気持ちを考えず話を遮ったり、空気を読まず自分ばかりが話し続けたりして周りを白けさせることは日常茶飯事。目立ちたいがゆえに負けず嫌いでもあり、自分が1番にならないと気が済みません。他人と一緒に何かをする場面では自分が目立てないから人と協力するのは苦手で、自分以外の人を褒めたり認めたりすることも嫌います。

自慢・マウンティングが多い

自慢話やマウンティングが多いのも、自己顕示欲が強い人にありがちな行動パターンです。周りから注目を浴びて評価してもらうために、事あるごとに自分の自慢話を披露したがります。また、自己顕示欲が強い人は、自分の価値を認めてもらうために自分を他人と比較する傾向がありますので、会話の中でマウントをとりがちです。人の話を聞いたうえで自分のほうが優れているというアピールをして、自分の方が相手より上の立場にあると認めさせようとするのです。

(参考:マイナビニュース│なぜあの人は自己顕示欲が高いのか? 心理状態を解説

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自己顕示欲が強くなる原因

自己顕示欲は誰にでもあるものですが、その欲求が強くなりすぎると、上で紹介した行動などを取るようになり、周りから煙たがられてしまうかもしれません。

自己顕示欲が強くなる原因は色々ありますが、第一の理由は自信の無さだと考えられます。自分に自信がなく、自分で自分に価値を見出すことができないために、常に周りの人と比較して自分の優位を確認したがったり、注目を集めて周りの人から認めてもらいたがったり、自分を過剰にアピールする行動を取るようになるのです。

自分に自信が持てない理由としては、仕事や恋愛がうまくいっていないといった一時的なものも考えられますが、子どもの頃に親から褒められずに育ったために自信が育たず、そのために人に褒められたい欲求が心に深く根付いてしまっているケースもあります。

自己顕示欲を抑える方法

もし自分の自己顕示欲が強すぎるような気がしたら、どうやって押さえればよいのでしょうか。

自己顕示欲は自信の無さの裏返しと言えますので、どんな自分であっても価値があるのだと信じることが重要です。他人が自分のことをどう思っているかを気にすることなく、自分で自分に承認を与えられるようになれば、自己顕示欲は自然に影をひそめていくでしょう。

また、自己顕示欲の強さは自分への関心が強すぎることの表れでもありますので、普段から自分を俯瞰する癖をつけるとよいでしょう。自分を客観的に見られるようになれば、自己顕示欲やその背後にある承認欲求に振り回されることも減っていくはずです。

行動面では、とにかく人の話を聞くことを心がけるのがコツです。もし会話の途中で自分の話ばかりしていると気づいたら、相手に話題を振ってその人の話を聞くようにしましょう。自分が行動を変えることで周りの反応が変われば、それがまた自分への自信につながっていくのではないでしょうか。

(参考:あしたの人事│承認欲求の「自己顕示欲」とは?強い人の特徴や原因、職場での付き合い方

自己顕示欲が強い人との付き合い方

反対に、身近に自己顕示欲が強い人がいて対応に困っている人もいるでしょう。自己顕示欲が強い人との付き合いには多くの人が苦労しているかと思います。最後に、自己顕示欲が強い人とストレスをためずに付き合っていくための対処法をご紹介します。

話を聞く・肯定する

自己顕示欲が強い人は自分の話をするのが好きなので、こちらが聞き役に徹していれば満足してくれることが多いでしょう。適度に相づちを打ちながら聞くことがストレスにならないなら、これが最も無難な付き合い方と言えそうです。

また、自己顕示欲が強い人は他人から肯定されたいという願望を持っていますので、否定するようなことを言うと激しく反発される可能性があります。あからさまな否定はせずに話を肯定し、できることなら褒めるようにしてみましょう。褒められて自分に自信がつけば、その人の自己顕示欲もおさまるかもしれません。

一定の距離を保つ・関わらない

上に挙げたような色々な付き合い方を試したうえでもストレスがたまるようなら、距離を置いてできるだけ関わらないようにするのが得策です。

自己顕示欲が強い人は、自分に構ってくれない人にはさほど積極的に関わろうとしないため、しばらく距離を置いていれば相手の方から自然と離れていくでしょう。

(参考:TOWNWORKマガジン│【コラム】「感じが悪くならない」自己顕示欲の満たし方

まとめ

自己顕示欲は目立とうとする欲求であり、人間の欲求の5段階の1つである承認欲求の一部と言える、誰にでもある根源的な欲求です。しかし自己顕示欲が強くなりすぎると、自己中心的な行動を取ったり過剰なマウンティングをしたりして、周りから疎まれてしまいがち。

この記事で解説した自己顕示欲が強くなる原因をしっかりと意識して、自分の自己顕示欲を抑える工夫や、自己顕示欲が強い人との付き合い方の工夫をしてみてはいかがでしょうか。

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