投資歴17年。杉原杏璃から「ゼロからわかる投資の始め方」を教わりました。

著者名サトートモロー
投資歴17年。杉原杏璃から「ゼロからわかる投資の始め方」を教わりました。

皆さん、将来のために資産運用をしていますか?

ひと昔前と比べて、株式投資や投資信託、つみたてNISAなどを行っている人は、大きく増えました。一方で、「投資ってよくわからないし怖い」「資産が目減りする可能性もあるんでしょう?」と、投資に踏み切れない人が多いのも事実です。

DMMオンラインサロンのスタッフ・北島は、まさに「投資が怖くて始められない人間」のひとり。そんな彼が、株式投資歴17年で、悩める投資初心者を救うオンラインサロン「杉原杏璃の資産運用ルーム ~Polish~」を運営する杉原杏璃さんから、投資のいろはを学びました。


杉原杏璃(すぎはら あんり)

グラビアタレントとして雑誌やバラエティ番組に多く出演。投資家の顔も持ち、現在は実業家としても仕事の幅を広げている。

DMMオンラインサロン内では資産運用について扱う「杉原杏璃の資産運用ルーム ~Polish~ 」を運営中。


「プロ野球をタダで観戦したい!」から始まった株式投資

北島:本日はよろしくお願いします!私は今年31歳なんですが、恥ずかしながら資産運用というものはまったくしていなくて…。そもそも、資産運用ってなぜ重要なんでしょうか?

 

杉原さん:簡単に説明すると、資産運用というのは「お金を効率よく動かして増やしていくこと」です。銀行に預けておくだけでは、今の世の中お金は増えません。私も、持っているお金の約半分を投資に回して運用しています。

今は、私が投資を始めた頃よりもすごくハードルが下がっています。スマホひとつで会社の業績もすぐチェックできるし、個人でいくらでも情報収集できますから。

「以前より投資が簡単になった」とは言えないですが、やり始める上で必要な情報が、すごく集めやすくなりました。

 

北島:そうなんですね。杉原さんは、いつ株式投資を始めたんですか?

 

杉原さん:私が最初に投資を始めたのは、2005年頃です。当時はまったく投資に詳しくなくて、昔からプロ野球が大好きだったこともあり、東京ドームの株を30万円分買いました。

株主優待(株主への特典制度)で、プロ野球をタダで観戦できるかなと思って。

 

北島:そこからスタートして、今や”億り人”と呼ばれるまでになったという事に、投資の魅力を感じますね…!

 

杉原さん:結局、株主優待を受けられる一定数の株に達していなかったので、プロ野球の無料観戦はできなかったんですけどね(笑)。

それくらい、当時の私は投資の知識がありませんでした。日本の株式は、9時から11時30分までと12時30分から15時までの間で売買できるんですが、それすらも知らなかったし、株式チャートも企業情報も見ていませんでした。

東京ドームの株式を購入後も、1ヶ月くらい放置しちゃって(笑)。1ヶ月後、携帯で株式の銘柄を見たら、少しだけ株価が上がっていたんです。そこで株式を売却したら、30万が31万円に増えていました。

 

北島:なるほど、利益が出たことで、株式投資を本気でやろうと思ったんですか?

 

杉原さん:実は、ここでも「ちゃんと投資を学ぼう!」とは全く思わなかったんです。むしろ、「ラッキー!こんなほったらかしで株って増えるんだ」と思っていました(笑)。もともと楽観的なタイプなので、その後も同じ感覚で株式を購入して、「上がったら売ろう。下がっていたらそのまま放置しよう」としか考えていなかったんです。

そこから3年後、2008年に起きたリーマンショックで大きな損失を出してしまいました。それをきっかけに、一生懸命勉強するようになりましたね。

投資初心者は「投資信託」から始めてみては

北島:投資自体に興味はあるのですが、初心者は何から始めればいいのでしょうか?

 

杉原さん:どんなスタンスで始めたいかによりますね。「手元にあるお金がなくなってもいい」という覚悟があるなら、FXで25倍のレバレッジをかけて、10万円の資金を250万円にしてチャレンジするとか。ただ利益が大きくなる分、リスクも非常に大きいです。私は高いレバレッジをかけての売買はしませんが。

 

北島:さすがにそれは怖すぎますね…。

 

杉原さん:とにかくリスクを取りたくない。資金(元本)を減らしたくない!という気持ちが強い方は、国債から始めればいいと思います。

国債は国が発行する債券(国や地方公共団体、企業などが、投資家からお金を借りるために発行する有価証券)です。国が元本を保証してくれるため、資金が減ってしまういわゆる「元本割れ」が起こらないとされています。

そういった意味で、安心な投資先だと思いますが、その分、多くのリターンは見込めないです。日本の国債は、今は金利がほとんどつかないので、外国債も含め比べてみるのもいいと思います。

リスクが少ない投資で、私が今一番おすすめしているのは「投資信託」です。

 

北島:投資信託。名称は聞いたことありますが、いまいちどういったものかわかっていません…

 

杉原さん:通常の株式投資は、自分で銘柄を選んで株を売買します。投資信託は、プロのファンドマネージャーにお金を預けて、代わりに運用してもらうんです。投資の知識が全くない人でも、始めやすいというのが大きなメリットですね。

その代わり、投資信託では「入り口」を選択する必要があります。投資信託と言っても、「全世界株式(オール・カントリー)」という全世界の株式を対象とした商品もあれば、日本株オンリーの投資信託も存在するんです。

ちなみに、私はアメリカの株式100%の投資信託などを購入しています。

 

北島:投資信託にもいろいろあるんですね。どうやって選べばいいのでしょうか?

 

杉原さん:例えば「私はアメリカや海外の株式には興味がない」「日本の成長に期待している」という人は、日本株オンリーの投資信託を選べばいいと思います。

逆に、「日本企業は、この30年間で賃金がほとんど上がっていない。海外の成長のほうが可能性がある」と思うのなら、先進国の株がメインのものなどを選ぶといいと思います。

投資信託の種類によって、リスクとリターンも異なります。トータルで見て、よりリターンを得られそうなものを選べばいいのかなと思います。

北島:いろいろ考えて、どの商品にするか決めないといけないんですね。

 

杉原さん:どの投資信託を選べばいいか分からない場合、証券会社や銀行が発表しているランキングを見るのもいいと思います。このランキングを参考に、他の人が購入している株式投資を購入しても問題ないと思います。

 

北島:なるほど、そういう指標があるのはありがたいです…!

つみたてNISAは「お金を守るための投資」

北島:最近、さまざまな場所で「※つみたてNISA」が話題ですよね。気になってはいるのですが、杉原さんはつみたてNISAについてはどう思いますか?

※2018年1月より開始された、新たな少額投資非課税制度。 非課税投資枠が年間40万円で、投資期間が最長20年という特徴がある。少額かつ長期で資産形成を目指す方に向いた制度。出典: 三井住友銀行 つみたてNISAとは?

杉原さん:ぜひやった方がいいと思います。私も最近、10年20年先の目的のためにつみたてNISAをスタートさせました。月数万円積み立てるのが大変という人は、5,000円でも100円でもいいんです。年間40万円という枠内で積み立てればいいだけなので。

仮に、つみたてNISAで※月5万円を20年積み立てていくと、年利5%で運用されたら20年後に約2,000万円が貯まる計算になります。40歳の方が頑張って5万円積み立てていけば、老後に2,000万円を確保できるわけです。年金のような形で運用するには、すごくいい制度だと思います。

※つみたてNISAの「5万円枠」:つみたてNISAは年間40万円の非課税投資枠があるため、月あたりに積立できる上限額は約33,333円となる。しかし、一部証券会社では条件次第で、月額5万円まで積立できる。出典: 楽天証券 来年以降の積立金額について

北島:ふつうのNISAとつみたてNISAって、何が違うんでしょうか?

 

杉原さん:つみたてNISAは、先ほど紹介した「投資信託」が商品の対象となります。ふつうのNISAは「一般NISA」とも呼びますが、投資信託だけでなく個別の株式も購入できます。非課税投資枠も、年間120万円と少し違うんです。

基本的に、NISAで用意された非課税枠は、2つあるNISAのどちらかでしか利用できません。「個別の株式投資もするのは大変」という人は、つみたてNISAで投資信託を買って、20年後どうなるかを楽しみにしておくといいんじゃないかと思います。

お金を貯められない人ほど、5,000円でも10,000円でもいいので、つみたてNISAを始めるべきです。

 

北島:確かにそうですね。ちゃんとつみたてNISAをやろう…。

 

杉原さん:実は私、つみたてNISAのことをちょっと軽く見てたんです。「放置するだけだし、そこまでお金が増えないじゃん」って。20年もお金を寝かせるくらいなら、ガンガン株式投資したほうが利益が出るって(笑)。

でも最近は、つみたてNISAのように「少額ずつでも長期に渡って増やすお金」があってもいいなと思うようになったんです。年齢を重ねて、老後に備えてお金を「守る」という考えも大切だと感じるようになりました。

――「お金を守る」と聞くと、どうしても貯金を選択する人は多いと思います。守るための投資をするというのは、どんな世代にも大切な考え方かもしれませんね。

杉原さん:しかも、つみたてNISAは国が特別に認定している商品だけが対象です。国のお墨付きというのも、ひとつの安心材料になると思います。

ただ、つみたてNISAにしても株式投資にしても、リスクは存在するということだけは頭に入れてスタートすべきだと思います。国債以外は、元本保証されていませんよと。

資産運用で少しでも失敗を避ける方法

北島:ちなみに、杉原さんはこれまでの株式投資で、失敗してしまったことはありますか?

 

杉原さん:欲張って損失を出したことは、たくさんあります(笑)。人は心理的に、株価が上がっていると「まだいける」と思っちゃうんですよね。

明日また上がると思っていたら、そこがピークでガクッと下がることはよくあります。昨日売れば100万円だった利益が、今日は70万円の利益になっていることも珍しくありません。利益は出ているはずなのに「30万円損した気分」になっちゃうんです。

この17年間で、そうした失敗をたくさん経験しました。リーマンショックや新型コロナウイルス感染症で、当時の資産が半分になったりもしました。

特に印象に残っているのは、2010年に起きた※日本航空(JAL)の上場廃止です。

※日本航空の上場廃止 :JALは2010年1月19日、会社更生法を申請し事実上の経営破綻。破綻時の負債総額2兆3000億円は、事業会社として平成最悪のひとつとされている。

杉原さん:当時、JALが上場廃止されるんじゃないかと騒がれ始めたタイミングで、株価が急落しました。このまま行けば倒産は避けられない中、私は「あのJALだし、どこかの会社が救ってくれるだろう」と思っていたんです。

株式投資を始めると、ほとんどの人がギャンブルに近い投資に走る時期があります。私はちょうど、JALがそのタイミングでした。JALの株は数十円まで急落していたんですが、少額の株式は、1円の値動きで利益が大きく変わります。ここで利益を出そうと、JALの株を大量に保有してしまったんです。

そして、最後に待っていたのは上場廃止でした。結局、倒産までお付き合いすることになってしまい、数百万円の損失を出してしまったんです。

 

北島:恐ろしい話です…。もしも個別に株式投資をしようと思ったら、どんな点に気をつければいいと思いますか?

 

杉原さん:分かりやすいところから始めればいいと思います。例えば、2022年10月から「※全国旅行支援」がスタートしました。

※全国旅行支援:政府が実施する全国を対象とした観光需要喚起策。旅行代金の40%相当が割引される

この制度から、「宿泊先であるホテル業界や、移動手段となるJR東日本、JR西日本、JR東海の業績が伸びる可能性が高い。株価も業績に連動して、上がる可能性がある」と考えられます。

自分がよく知らない会社の株式を買ってもよく分からないので、ニュースを見て「ここ(株価が)伸びそう」と思った会社を買えばいいと思います。

そうすると、すべてのニュースが自分ごとになるんです。自分のお金を投じているので、「今この会社はどうなっているの?」と追いかけるようになります。そうすると、自然と経済に詳しくなれるし、自分の成長にもつながると思います。

 

北島:それなら、たしかに投資先に迷わなくなりますね。

 

杉原さん:株式投資を通じて、私はとにかく欲張らないことを学んだし、忍耐力も身につきましたね。投資では、精神的にどれだけ耐えられるかを問われるので。

投資信託だろうと他の商品だろうと、購入後ずっと伸び続ける商品は存在しません。マイナス10%、20%になることもあります。その瞬間にパニックにならないことがとても大切です。

なので投資に慣れるまで、あまり頻繁にチャートや運用状況を見ないようにするのが一番ですね。慣れれば、「1年経てば戻るものだな」と分かるようになるので。

 

北島:すごく勉強になりました。今回は個人的にとても気になるお話でしたので、思わずノートを取ってしまいました(笑)。とりあえず、帰宅したらすぐにつみたてNISAを始めます。

投資初心者の「はじめの一歩」をお手伝いしたい

――最後に、杉原さんのオンラインサロンについて教えてください。現在は、どのようなコンテンツを発信しているのでしょうか?

杉原さん:株式投資、投資信託、FX、不動産投資の4つをメインのテーマにして、講義動画を配信しています。「株式投資ってなんですか?」というところから、基本的な知識を学べるようになっているんです。

それ以外には月1回にオンライン勉強会を開いたり、2日に1回くらいのペースで、日々のニュースへの感想をつぶやいたりしています。あとは、皆さんと自由にコメントを投稿しながら、気になることをディスカッションしています。

 

――投資をする前提の方が情報交換をするのではなく、初心者で「これから投資を始めよう」という人も入りやすいコミュニティになっているんですね。

杉原さん:今のメンバーさんも、まだ投資初心者が多い状態です。私も、皆さんのはじめの一歩をフォローアップできたらと思っています。

その先のテクニカルな話は、他の先生方にお任せすればいいなと考えています。「杉原杏璃の資産運用ルーム ~Polish~」は、「杏璃ちゃんができるなら私もできるかも」くらいの温度感で、入会する人たちが増えてくれたら嬉しいです。

メンバーさんからも、「初歩すぎる質問も、杏璃ちゃんなら聞ける」と言っていただけますが、私にとって、これは最高の感想です。オンラインサロンという形を選んだのも、一方通行で教えるだけではつまらない、皆さんの反応や表情を見て、一緒に勉強したいなと思ったからなので。

投資から脱線して、「杏璃ちゃん、今どんなエクステをつけているの?」という話題も生まれています(笑)。投資以外のトークも楽しみつつ、投資初心者の皆さんが、私やメンバー同士でコミュニケーションできるようになったら嬉しいですね。

――投資慣れしていない人にとって、とても居心地のいい空間が形成されているんですね。今後、オンラインサロンでどんなコンテンツに力を入れていきたいですか?

杉原さん:リアルのイベントは、今後開催していきたいですね。ゆくゆくは、ここで成長したメンバーさんと、本を作るのが夢です。「投資を何も知らないところから、数年でここまでできるようになるんだよ」と、多くの人に見せられたらと思っています。

あと、夏から準備を進めていた、サロンメンバーさん限定で使える「理論株価計算ツール」がもうすぐ完成します。

これは、特定の企業を入力すると、過去の業績や指標など膨大な情報を元に、「この企業の本来の適正株価は理論上いくらですよ」と自動算出してくれる独自のツールです。

理論株価計算ツールを使うと、「過去の統計的に、Aの企業は理論株価が12,000円だけど、今は10,000だ。今後、株価は伸びるかも」と判断できます。

理論株価は、絶対的に正しい数字ではありません。しかし、ひとつのヒントや目安としてとても便利です。株主優待を活用していて、自転車で爆走する姿で知られる桐谷広人さんも、さまざまなサイトの理論株価をよくチェックしています。

40年近く株式投資を続ける桐谷さんにとっても、理論株価は非常に意識しているんです。

 

――投資のベテランも活用するツールが使えるのは、すごくワクワクします。最後に改めて「杉原杏璃の資産運用ルーム ~Polish~」に、どんな人が集まってほしいかを教えていただけますか?

杉原さん:投資が少しでも気になる方、勉強しようと思っている方は、一度気軽に遊びに来ていただければなと思います。

ちなみに、私は朝の1時間と寝る前の2時間で、投資の情報をチェックしています。オンラインサロンのメンバーさんは、このように一生懸命勉強しようと思わなくても大丈夫です。

このオンラインサロンに入っていれば、必要な基本的な情報が十分手に入ると思いますよ。

 

――それは心強いです…!杉原さん、本日はどうもありがとうございました!


インタビュー中に杉原さんが話していたように、投資にはなんらかのリスクが必ず存在します。しかし、投資にもFXからつみたてNISAと種類があるように、「ガンガン攻める投資」も存在すれば、「コツコツ守る投資」も存在するのです。

「投資=怖い」から脱却して、将来の不安を解消していきたい。応援している会社さんに投資して、経済に貢献したい。ゲーム的に、投資を楽しんでみたい。さまざまな動機で始める投資の第一歩を、杉原杏璃さんのサポートを借りつつ踏み出してみませんか?

杉原 杏璃 - 杉原杏璃の資産運用ルーム ~Polish~ - DMMオンラインサロン
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