健康維持やボディメイクなど、様々な理由でウォーキングを運動に取り入れている方は多いでしょう。ウォーキングでより高い効果を得るためには、タイミングや合わせる食事にも気を使うことが大切です。この記事では、ウォーキングによるダイエット効果や注意点について紹介します。
朝ウォーキングの効果
まずは、ウォーキングをすることで期待できる効果について見ていきましょう。
ダイエット効果
散歩や移動手段としての歩行とは違い、健康やダイエットなど目的を定めて行うウォーキングは、有酸素運動に分類され体内で糖質や脂質が燃焼されます。そのため、日常的に行うことで、肥満予防や生活習慣病予防の効果が期待できるでしょう。また、ウォーキングは身体全体を使って行うため、腕の振り方や下半身の動かし方を意識することで、全身の筋力が向上する可能性も。これによって、基礎代謝が上がるため、痩せやすい身体作りに役立つと言えるでしょう。
さらに、ウォーキングの運動強度は、安静にしているときのおよそ3倍のエネルギーを消費できるほか、1時間歩くことでおよそ225.75カロリーを消費することができるのです。
(参考:サントリーウエルネスonline│ウォーキングで美しく健康に!効果アップさせるための3つの方法と食事や時間帯を紹介)
セロトニンの分泌を促進
日常的にウォーキングを行うことで、脳内でつくられる三大神経伝達物質のひとつであるセロトニンが分泌されやすくなります。セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれており、活性化することですっきりとした覚醒状態や精神の安定を図ることができるのです。このセロトニンの活性化には、適切な睡眠や規則正しい生活習慣はもちろん、適度な運動が大切です。ウォーキングを行って筋肉の緊張と弛緩を一定のテンポで繰り返すことで、セロトニン神経が活発になり、分泌が促進されるのです。
(参考:健康長寿ネット│ウォーキングの効果と方法)
起きてから何分後にやるのが良い?
朝にウォーキングを行う場合は、最低でも寝起きから30分は時間を空けるのがおすすめ。これは、起きてすぐの身体は筋肉が硬く、覚醒していないためです。身体のマッサージやストレッチなどをしてウォーキングの準備をしておきましょう。早朝に運動をしておくことによって一日の代謝を上げることができるため、それ以降の時間を気持ちよく過ごせるほか、普段よりも活発なエネルギー消費が期待できます。
朝ウォーキングはどれくらいの時間やれば良いのか?
ウォーキングは1日5~10km、20分以上、可能であれば30~60分程度歩くことでダイエット効果が期待できます。これは、セロトニンの分泌が活性化されるのが日光を浴びてからおよそ15分後から始まるとされていることと、有酸素運動を行った際に、体内で脂肪の燃焼が始まるのが運動開始20分後からとされていることが関係しています。起きてすぐの状態はまだ身体が覚醒しておらず、活発な活動に適していないため、あまり運動負荷はかけすぎず、時速5~6kmのペースで無理なく歩きましょう。
朝ウォーキングの注意点。やり方によっては危険性も!
ここでは朝ウォーキングの注意点を紹介します。しっかりと確認して安全に行いましょう。
こまめな水分補給
ウォーキングをして汗をかくことで、身体から水分が失われます。そのため、こまめに水分補給を行いましょう。水分とミネラルを同時に補えるスポーツ飲料を飲むのがおすすめです。
一方で、スポーツ飲料は一度に飲み過ぎると血糖値が急激に上がり身体に負担がかかるため、一気飲みはしないよう気をつけてください。
高血圧の場合は控える
朝は血圧が徐々に高くなっていく時間帯です。その時間にウォーキングを行ってさらに血圧が上がると、脳卒中や脳梗塞のリスクが生じてしまいます。
そのため高血圧や糖尿病、生活習慣病などの症状がある場合は朝のウォーキングは控えましょう。ウォーキングを習慣付けたいという場合は医療機関の指導のもと行ってください。
適切な服装で行う
暑さや寒さで体調を崩したり、合わない靴で靴擦れを起こしたりしては元も子もありません。ウォーキングを行う際は、気候に適した動きやすい服装と靴を用意して臨みましょう。
シューズは通気性とクッション性に優れ、サイズの合ったものを選んでください。また、服装だけではなく、汗を拭くためのタオルや飲み物を入れるバッグ、日差しをよけるための帽子なども用意すると良いでしょう。スポーツ用品店などでは、ウォーキング用に機能性の高いウェアやシューズ、帽子、バッグなどが販売されているため、ウォーキングを習慣付けるのであればそういった商品を購入してみるのもおすすめです。
朝ウォーキング後におすすめの朝食メニュー
ウォーキングのあとの朝食は、おにぎりやバナナなど手軽に食べられるものがおすすめです。エネルギーのもとになる糖質や、筋肉を修復するタンパク質、基礎代謝に役立つビタミン・ミネラル類を摂取するよう心がけましょう。反対に、脂質の消化は時間を有するため身体に負担がかかってしまう場合があります。バターが多く含まれたものなど脂っぽい食品は避けると良いでしょう。
(参考:MORINAGA かんたん、わかる!プロテインの教科書│ウォーキングは食前食後どちらが良い?ウォーキングのタイミングと栄養補給について解説)
朝ウォーキングのやり方
ここでは、実際に朝からウォーキングをする際の流れを見ていきましょう。
1. 起床
日常的にウォーキングを取り入れるということによって、いつもより早起きをする必要が生じる人もいるでしょう。健康を意識したウォーキングのために睡眠時間が減ってしまっては本末転倒です。最低でも6時間以上は睡眠時間を確保しましょう。
2. 水分補給をする
起きたばかりの身体は水分が不足しています。これは、睡眠中に呼吸や発汗の影響でおよそ500ml、起床後の排尿でおよそ500mlの水分が排出されるためです。その状態のまま運動すると脱水症状を引き起こす危険性があります。そのため、ウォーキングをする前に水をコップ1杯分飲んでおきましょう。冷水だと体温が下がってしまう可能性があるため、常温の水か白湯をおすすめします。
3.正しいフォームでウォーキング
ウォーキングを行う際のフォームで意識することは、視線は少し遠くを見て背筋を伸ばし、腕と足を連動させながらしっかりと振ることです。よりエネルギーを消費させるため、大股で歩くことを意識してください。また、足はかかとから降ろして足裏へ、それから爪先へと重心を移動させていきましょう。このとき、爪先で地面を押すことをイメージしてみてください。最初は短い距離・時間からチャレンジして、慣れてきたら徐々に運動量を増やしていきましょう。
4.ウォーキング前後のストレッチ
怪我予防と疲労回復、そして柔軟性の向上のため、ウォーキングを行ったあとは以下のストレッチをしておきましょう。
1.立った姿勢のまま上体を前に傾け、膝・ももの裏側・ふくらはぎ・背中を伸ばします。
2.次に、足を前に出して座ります。
3.右足を曲げて左足をまたぎ、右手を後方について支え、身体を右方向にねじります。同様に左側も行ってください。
4.両足の裏を合わせて座り、身体を前方に向かって倒しましょう。
5.右膝を立てて座り、両手でふくらはぎをマッサージします。左足も同じようにマッサージします。
5. 朝食を摂って栄養補給をする
朝は1日の中でもっとも糖質が不足している時間であるため、朝食を抜くことはおすすめできません。ウォーキングの効果を高めるためにも「朝ウォーキング後におすすめの朝食メニュー」の項目で紹介した栄養素をバランスよく摂取して身体の調子を整えましょう。
朝ウォーキングと夜ウォーキングの効果を比較
朝のウォーキングが脂肪燃焼や代謝の向上に効果が期待できるのに対し、夜は一日中活動を行った後のため身体や関節まわりの可動域が広く、朝よりも強度の高い運動が可能です。そのため、しっかりとウォーキングをして多くのカロリーを消費したいという方におすすめと言えるでしょう。また、運動後と睡眠中に成長ホルモンの分泌が活性化するため、ウォーキングをして疲労を感じても早期の回復が期待できるほか、睡眠の質が高まります。
朝のウォーキングは、ダイエットや健康維持にはもちろん、心のリフレッシュにも役立ちます。朝と夜の時間帯でそれぞれ期待できる効果に違いがあるため、自分の生活リズムに合わせてウォーキングを取り入れてみましょう。
また、以下の記事ではウォーキングのダイエット効果についてさらに詳細に紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。