ケビン松永さんと、のらえもんさんが主宰されているオンラインサロン「近未来予想図」。ここでは、様々なことに関心をもっているメンバーたちが、常日頃少し先の未来を予想しあいながら、各々の発想力を鍛えています。今回はオーナーであるお二人に、サロンの成り立ちや活動内容、そして近未来予想の面白さを伺いました。
さらに、後半ではDMMオンラインサロンのスタッフがテーマに沿って近未来予想にチャレンジ!果たしてお二人の反応は?実際の体験を通じ、発想力を刺激される様子をレポートしてみました。
国内最大手SIerで15年間システム開発のプロジェクトマネージャーとして実績を積み、現在は独立してフリーランスのITコンサルとして、クライアント企業のIT導入支援を行う。ブログ、Twitter、YouTube等のSNSで積極的に発信を行うインフルエンサーでもある。
湾岸地区を中心とした不動産総合ブログ「マンション購入を真剣に考えるブログ」を2012年1月に運営開始。現在の湾岸回帰世論の一助となる。ブログ上では度々公開将来予想をして、ほぼ的中。メディア寄稿、新聞/雑誌取材、書籍出版など多方面で活躍しており、マンションデベロッパーも一目置く存在である。
未来予想はエンタメである
ーーそもそも「近未来予想図」とは、どういったコミュニティなんでしょうか?
ケビン松永さん:
まず「イノベーター理論」という、「市場におけるユーザー層を製品の普及率に合わせて5つに分類する」という考え方があるんですが、世の中には当然、「流行り物が好きですぐに取り入れたい」という人もいれば、逆に「流行り物には関心がない」という人もいますよね?
ただ、上の図にある「イノベータ」のように、とにかく流行に対し早ければ良いというわけではなく、ブームに全体が乗ってくる少し前に、先頭を捉えるのが重要じゃないかと考えているんです。
今は情報も洪水のように溢れていて、時代がどういった流れになるのか見えづらい。そこで、様々な情報をコミュニティ内で共有しながら、時代の「ちょっとだけ先」を掴んでいこうという目的のオンラインサロンです。
ーーなるほど。確かに早すぎてもそれが本当のブームなのかわからないですもんね。「未来」ではなくて「近未来」というのもポイントだったりするのでしょうか?
ケビン松永さん:
そうですね。あまり遠くの未来を予想するより、6ヶ月とか1年先ぐらいの未来を予想したほうが、後から答え合わせができるので。それで実際に予想が当たったり、はずれたりとかで先々のイベントを楽しめますしね。
未来を予想するということは、まさにエンタメだと考えています。
ーーそんな「近未来予想図」は、どういった経緯で生まれたのでしょうか?
ケビン松永さん:
少し前からのらえもんさんとは親交がありまして、お互いで「将来、世の中はこうなっていくんじゃないか?」みたいな話は既にしていたんです。その後、サロン自体は2020年ごろに、私からのらえもんさんに「やってみませんか?」と誘った形ですね。
「自分がどう考えるか」というのも、もちろん大事なんですが、例えばランチに12時ごろ向かうとお店が混むから、少し早めの11時45分に食べに行こうとか、「周りの人がどんなことを考えているのか」を考えるのも重要だと思っています。
そこで、コミュニティを通じてアンテナの高そうな人を集め、その意見を共有できたらとても面白いんじゃないかと思い、オンラインサロンを立ち上げました。
のらえもんさん:
そして現在、実際にアンテナの高い人がたくさん集まっていますからね。サロンでは近未来予想以外にも、人生相談や疑問を投稿すると詳しい方が答えてくれたりなど、まさに「集合知」を感じています。
ちなみに、ケビンさんに誘われて一緒にサロンを始めたという経緯なんですが、実は私とケビンさんはタイプが異なっている人間だと感じています。未来予想をする際に、ケビンさんはちゃんとアンテナを張って様々な情報から未来を予測するタイプだと思いますが、僕はわりと「霊感」で予想するタイプなんです(笑)。だけど予測する未来が似ていることも多々あったりして。そんなタイプの違う二人がオーナーをしているので、そういったことも面白いサロンになった要因かと思っています。
見事的中も!ユーザーの熱意が伝わる「未来予想イベント」
ーーそれでは、「近未来予想図」内の具体的なコンテンツについて教えてください。
ケビン松永さん:
まず「未来予想イベント」の内容ですが、毎月テーマを決めて、それに沿った未来予想をみなさんにしてもらい、投票で一番良かったMVPを決めています。
例えば、2021年10月のテーマは「5年後…仮想と現実はどう融合している?」。テーマが仮想空間だったので、ビジネス会議用のVR『Horizon Workrooms』を使ってのメタバース会議なども試してみました。
そのテーマのなかで注目されたのが、あるユーザーが投稿してくれた、「VRゴーグルなどはまだ少しハードルが高く感じる。それよりもイヤホン上で立体音響を活かしたARなど、音響の分野がキーテクノロジーになるのではないか」という考えでした。
そして実はそのすぐ後、モバイルゲームなどで知られるNianticとソニーが、「音声AR分野で協業する」ということが発表されたんです。今後ARゲームなどに立体音響の要素が加わり、さらに広がる可能性があるということですね。
ーーすごい!実際に近未来予想が当たったんですね!
ケビン松永さん:
これは投稿してくれたユーザーさんも喜んでいました。
こうしたテーマ以外にも、2021年6月の時点で東京オリンピックがどうなるか予想するというのもやりましたね。そこでは「やってよかったと急な手のひら返しがあるんじゃないか」なんて予想もありました(笑)
このようにテクノロジー系だけに拘らず、「2022年の旅行はどうなるか」など、社会全体の動きもテーマとして扱っています。
のらえもんさん:
「未来予測」以外の活動ですと、先ほども少し触れましたが、とにかくサロンにはアンテナを張り巡らしている人が集まっているので、旬の話題の共有だけでもかなり見応えがあるコンテンツになっていますね。
多くのサロンはオーナーがスレッドを作成し、話題を提供して、ユーザーが反応するというものだと思いますが、この「近未来予想図」ではユーザー自体が能動的に行動してるのが特徴ですね。常に話題を提供してくれています。
ーー良いサロンだからこそ、良いメンバーも集まるわけですね!それでは、逆にサロンでの苦労などはありますか?
のらえもんさん:
このサロンならではの独特な苦労だと思いますが、私自身が全てのことに詳しいわけではないので、ジャンルによってはオーナーが話題についていけないということが起こります。
ただそれは逆をいうと、あまり詳しくない話題も流れてくるので、いろんな角度からの知見を得られます。それは見ていて楽しいです。様々なことに精通している方が多いからこその苦労する点でもあり、面白い点でもありますね(笑)
近未来予想にチャレンジ!ケビンさん、のらえもんさんの反応は?
ーーではここからは、先ほど説明していただいた、サロン内コンテンツである「未来予想イベント」にDMMオンラインサロン スタッフの北島が挑戦します!ちなみに、今回挑戦する2022年2月のテーマは何でしょうか?
ケビン松永さん:
2月のテーマは「5兆円将来稼いでほしい!GAFAの新規事業開発だったら何する?」というテーマでした。 Facebook(Meta)がメタバースに全力投球するのと同じように、「今までの事業がそろそろ頭打ちだぞ?」となった際、次にどんな事業が当たるのかを考えてもらいます。
ーーなるほど。では早速、DMMスタッフ北島が予想した新規事業はコチラです!
ーーロボットが進化するにつれて、ロボットに負けない人間を作るんじゃないかと思ったんですが…どうですか?
のらえもんさん:
面白いと思います!倫理観の問題でストップしているだけで、もう実行できちゃいそうな気もしますしね。
例えば、「このDNAだとこの病気になりやすい」ともうわかっている部分があるそうなので、DNAを改造するなりして、病気にかかりづらくするなども既にできるといわれています。
しかし倫理観が一番問題だと思うので、そのうち、倫理観を超越した博士みたいのが「パーフェクト人間」を作り出してしまうなんてこともあるかもしれません(笑)
ケビン松永さん:
ちなみに、2021年3月には「人間拡張」をテーマにして、色々予想してもらうということもありました。そのなかで面白かったのが建築家の人が挙げてくれた考えです。
例えば、人間のジャンプ力が3倍になったら、建築基準法も改正して、もっと天井を高くする必要が出てくるとか。別に玄関を高くしても難なく入れるからOKになるんじゃないかとか、「建築側」が拡張した人間に対応しなければならないという。バリアフリーの概念がなくなるなど、そんな話をしてました。
こうした過去のテーマを、引き出しながら考えるのも面白いと思います。
ーーすごい!こんな感じでフィードバックをもらえると嬉しいですね!ありがとうございました!
自分の中でも近未来を考えることで、色々想像力を働かせ、世界が広がっていくのを感じましたね。ぜひ他のみなさんのアイデアも見てみたいです!そして2月のMVPが気になる…(笑)
このサロンから未来を広げてほしい
ーー最後に、この「近未来予想図」を今後どういったコミュニティにしていきたいですか?
ケビン松永さん:
やっぱりサロンに参加しているからには、どんどん積極的に発言してくれるユーザーを増やしていきたいですね。
実は、このサロン発で知り合った人と色々協業することもありまして、協業までいかなくても、単純に人脈が増えるなど色々なネットワーク効果がこのコミュニティにはあります。
「このサロンに参加したから今の自分があるんだな」と、ぜひこの「近未来予想図」をきっかけとして、みなさんの未来が広がればいいなと思います。
近未来を予想することで、あなたの知的好奇心はさらに刺激されます。このサロンに参加して、能動的なメンバーたちと考えを交わしていけば、きっと未来が切り開かれることでしょう。
そして「未来予想イベント」2月のMVPはどんなアイデアだったのか?気になる方はぜひ「近未来予想図」をチェックしてみてください!