待ちに待った夏休み。旅行やレジャーなど、楽しい予定にワクワクする一方で、親子そろって悩んでしまうのが自由研究のテーマ探し、ですよね。今回は、そんな悩める親子の救世主!自由研究にも役立つ注目のオンラインサロン『旅するスパイス航路』をご紹介。
“スパイス”をキーワードに、世界の食文化を伝えるオーナーの立畑千賀子さん。オンラインサロンでは、スパイスクッキングアドバイザーの資格取得を目指す人に向けた本格的なものから、初心者でも簡単に作れるスパイス料理レシピや立畑さんの旅行記など、自宅で旅気分を味わいながら、各国の食文化に触れられるコンテンツが満載。
この6月にもベトナムへスパイス旅に出掛けたという立畑さん。今回は、辛いだけでないスパイスの魅力から、親子で作れるベトナム揚げ春巻きレシピまで。立畑さんによるベトナム旅行のお写真とともにお届けします。
スパイスコーディネーターマスター、スパイスコーディネーター協会准教授
20代のときにインドネシア・バリ島に住み、スパイス料理に出会う。現地で結婚、出産を経て帰国。2016年にスパイスコーディネーターマスターの資格を取得。飲食店やご当地カレーの監修、飲食店へのメニュー提供などのプロデュース業から、スパイスカレー店の経営など、活動は多岐にわたる。
ピーマンやニンニクなどもスパイスの仲間!
――まずは、立畑さんがスパイスに興味を持ったきっかけから聞かせてください。
25年ほど前にインドネシアに住んでいたことがあったんです。2年半くらいで帰国したんですけど、現地で食べたおいしかったものを自分でも作りたいなと思って、見よう見まねで料理を始めたのが最初でした。その後、仕事の都合で少し料理から離れてしまったんですけど、また10年ほど前に飲食業に関わることになったので、今度はちゃんとスパイスの理論的なもの。これを使ったらどういう風になるのか、を知りたいと改めて学び始めて、資格を取得。スパイスの知識が深くなったのは、そこからですね。
――オンラインサロン『旅するスパイス航路』では、どういった活動をされているのでしょうか。
さまざまな角度から、スパイス情報を発信しています。これを食べたら健康に役立つ、といったスパイスの基本情報のようなものから、スパイスを使った簡単な料理レシピの提案が中心ですね。あとは、旅に絡めたスパイスのこともお知らせしたいなと思っているので、月ごとにテーマの国を決めて、その国の食文化をお伝えするようなコンテンツも発信しています。
――スパイス=辛いもの、というイメージもありますが、子どもでも食べられるスパイス料理もあるのでしょうか。
もちろんです。激辛でなければ、お子さんにも食べていただけるものが多いんですよ。実際に紹介しているレシピも比較的手に入りやすいスパイスを使っているので、子どもには適さない、と決めつけないでチェックしてみていただきたいですね。
意外と身近な食材もスパイスだったりするんですよ。例えば、ピーマン。唐辛子の仲間というか、同じルーツを持つ野菜なので。あとは、ニンニクやショウガ、玉ねぎもスパイスの仲間。なにげなく使っているものもスパイスなんですよ、ということもサロンでは発信していますので、お子さんにとっては発見になるかもしれないですね。
レシピからスパイスや食文化を楽しく学ぶ
――6月のテーマはベトナムだったそうですね。実際に6月末にはベトナム旅行に出掛けられたとお聞きしました。
そうなんです。月末に行くことが決まっていたのでベトナムをテーマにしたんですけど、現地の料理教室で本場のスパイス料理レシピを習ってきました。ここ数年はコロナ禍であまり出掛けられませんでしたが、海外へは料理教室を目当てに行くことが多いですね。中国の四川省にマーボー豆腐、スリランカにカレー。やっぱり現地の方に教えてもらった方が、その国の食文化を理解できるように思います。
――今回は、親子でも簡単に作れるスパイス料理一例として、ベトナムの揚げ春巻き【チャーゾー】のレシピをご紹介いただきました。(レシピはこの記事の最後にご紹介!)
これは、以前日本に住んでいたベトナムの方に教えていただいたレシピです。自分流に作ったら全然うまくいかなくて、その方にコツを聞いたら目からうろこの作り方だったんです。ライスペーパーを戻すときにココナツミルクを使うところにコツがあって、工作みたいな感じでお子さんも楽しんで作ってもらえそうですし、ライスペーパーってどう使うんだろう?といった親御さんにも面白く感じてもらえるのかなと。
実際に料理教室でレシピを教えるときも、「わー!」という楽しい驚きを入れたいな、と思っているんです。手品じゃないですけど、結果が見えにくいようなレシピを紹介するように心がけています。
――オンラインサロンには、ほかにも親子で作れそうなレシピがたくさんありますね。
動画で紹介しているものもありますし、スパイス名や国名で検索していただくと面白いレシピが見つかるかもしれません。アラブ諸国など、食文化的にあまりなじみのない国の料理とかも意外と簡単ですし、食べやすいものが多いんですよ。
あと、私は今カレー屋さんを営業しているので毎日カレーを作るんですけど、カレーはすごく自由。何を混ぜてもいいし、可能性が無限大(笑)。サロンで紹介しているレシピはもちろんですけど、スパイスをいろいろ使って親子で探りながら無限カレーを作っていただくのも楽しいんじゃないかなと。
レシピを実際に作っていただくのはもちろんですが、スパイスを本格的に学びたいという方に向けた、マニアックな資格講座の内容もコンテンツとして用意していますので、それを読んでまとめていただくのも、自由研究にはおすすめかなと思います。
旅やスパイス料理に興味を持ってほしい
――アジア圏だけでなくイタリアなどのヨーロッパ圏など、世界各国のスパイスを紹介している立畑さん。これまで出掛けた国で1番印象的だった国は?
いろいろあるんですけど、モロッコかなぁ。もう1回行ってみたい国でもありますね。ちょうどイスラム教のラマダンの時期で不便なところはあったんですけど、それ以上にすごく親切にしていただいたんですよね。日が沈んでからのご飯に、通りがかっただけの私たちを招いてくれたりして。人懐っこいというか。食事もイタリアやスペイン、ヨーロッパのテイストのものにスパイスを入れた感じで、すごくおいしかったです。
そのときも子連れ旅行だったんですけど、子どもが小さかったときに一緒に行った旅先の写真やエピソードも掲載しているので、旅行気分も味わっていただけるのかなと思います。家にいながら旅行したような感覚になっていただけたらうれしいです。
――立畑さんがオンラインサロンで、スパイスを起点に感じてほしいなと思っていらっしゃることを教えてください。
世界は広くて、いろんな食べ物があること。自分たちがいつも食べているもの以外のものに冒険してみるのも楽しいことだな、と思っていただきたいですね。体質で向き、不向きはありますけど、スパイスは健康に役立つものも多いですから。気軽に試していただいて、そこから世界の食文化に興味を持っていただけたらうれしいです。
炒め物をするときなど、スパイスをちょっと加えてみるのも面白いと思いますよ。ニンニクの代わりにクミンを入れるとか。スパイスといっても、なんでもカレー味になるわけじゃないですから(笑)。煮物に加えると深みが出るなど、意外とおしょうゆとの相性もいいものもあるんですよ。
欲を言えば、そういったスパイスや料理から海外に興味を持って、実際に旅に出ていただきたいですね。サロンメンバーさんには、興味のあることを求めて旅に出て、情報共有してほしいなとも思っています。旅先でこんなもの食べたよ、という報告を聞くのも楽しみなんです。スパイス好きだけでなく、旅好き、料理好きの方に興味を持っていただきたいのはもちろんですけど、これをきっかけにお子さんが旅に出たい、スパイス料理って面白いと思ってもらえたらうれしいです。
レシピ紹介!ベトナム揚げ春巻き【チャーゾー】
最後に、今回立畑さんに教えていただいたベトナムの揚げ春巻き【チャーゾー】のレシピをご紹介!みなさんもぜひこれを参考につくってみてはいかがでしょうか?
【チャーゾー】10本
≪材料≫
・生春巻きの皮(ライスペーパー)
・豚または鳥ミンチ 300g
・春雨 100g(戻した状態で)
・にんじん 1/3本
・きくらげ 5枚
・シイタケ 2個
・青ネギ
・卵黄 1個分
・砂糖 大1
・塩
・ココナツミルク 大2
・酢 少々
・油
《準備》
・青ネギは細かく切る。
・春雨は水でもどす→細かく切る。
・にんじん、シイタケ、きくらげはみじん切り
《作り方》
1.ミンチ肉とほかの具材、塩、砂糖、卵白を混ぜる。
2.ココナツミルク、酢、砂糖を小さなボウルなどに入れて混ぜておく。
3.春巻きの皮に【2】を塗る。塗ったら裏返す。
4.【3】に具を包んでいく。
5.フライパンなどに油をひき(あまり深くなくてもよい)熱さずに【4】を揚げていく。中弱火。
6.じっくりと揚げていき最後に少し火を強めて揚げる。
いかがでしたか?オンラインサロン内には他にも、スパイスを使ったレシピがたくさん紹介されています。今回つくってみて、さらに様々な料理を試してみたくなったという方は、ぜひ「旅するスパイス航路」をチェックしてみてください!