“もっとできたはず”をなくすために。アスリートアロマが変えるコンディショニングの考え方

著者名さとう れいこ
“もっとできたはず”をなくすために。アスリートアロマが変えるコンディショニングの考え方

「アロマ」と聞くと、リラックスや癒やしをイメージする方も多いのではないでしょうか。

しかし近年、スポーツの現場では“パフォーマンスを支えるコンディショニング手法”としてアロマが活用され始めています。

今回は、一般社団法人アスリートアロマコンディショニング協会 企画室室長の巖さんと、事業コンサルタントとしてオンラインサロンの導入にも関わる三宅さんに、アスリートアロマの可能性やオンラインサロンの取り組みについてお話を伺いました。


巖 正美(いわお まさみ)

一般社団法人アスリートアロマコンディショニング協会(AAC協会) 企画室室長。アロマスクールの運営を通じて9,000人以上の人材を育成してきた実績を持ち、スポーツとアロマを掛け合わせた「アスリートアロマ」の普及に取り組む。自身の競技経験と原体験をもとに、「怪我や故障で夢を諦める人をなくしたい」という想いが、現在の活動につながっています。

三宅 円(みやけ まどか)

事業コンサルタント。協会の前身の組織で運営に携わった経験や豊富なコミュニティに関する知見を活かし、オンラインサロンの導入を提案。現在は外部パートナーとして、協会の事業運営やコミュニティ活性化を支援している。


「気合と根性」だけでは支えきれない——アスリートアロマ誕生の背景

ーーまず、「アスリートアロマ」とはどのようなものなのでしょうか。

巖さん:アスリートアロマは、精油(アロマ)とオイルトリートメントを組み合わせ、スポーツをする方のコンディショニングをサポートするケア手法です。

筋肉の疲労回復、メンタルの調整、体内環境のバランスを整えるといった、複数の側面から身体と心にアプローチしていきます。

 

ーーどのような背景から生まれたのでしょうか。

巖さん:もともとはアロマスクールを運営しており、これまでに9,000人以上の卒業生を輩出してきました。その中で、海外ではアロマがスポーツ選手のケアに使われているという事例を知ったことが大きなきっかけです。

加えて、私自身が学生時代に野球肘を経験し、競技を断念した過去があります。怪我によって夢を絶たれる苦しさは、自分自身も、家族も経験してきました。

「もし、身体をしっかりケアできていたら——」そうした想いが、この取り組みの原点になっています。

 

ーー日本のスポーツ現場における課題については、どのように感じていらっしゃいますか?

巖さん:日本のスポーツは、どうしてもトレーニングに重きが置かれがちな部分があると感じています。もちろん努力や根性は大切ですが、それだけではパフォーマンスは最大化されません。本来は、トレーニングとコンディショニングをセットで考えることが重要です。しっかりと身体を回復させることで、次のパフォーマンスにつながっていきます。

海外では、トレーニングとコンディショニングを両立させる考え方がベースにあります。一方で日本では、まだその意識が広がりきっていない部分もあると感じています。その中で、アスリートアロマもコンディショニングのひとつの手段として広げていきたいと考えています。

 

なぜアロマなのか?身体とメンタルに同時にアプローチできる理由とは

ーーコンディショニングにはさまざまな方法がありますが、なぜアロマなのでしょうか?

巖さん:ストレッチや入浴、食事なども、すべてコンディショニングのひとつです。ただ、運動強度が高くなってくると、それだけでは補いきれない部分も出てきます。

例えばストレッチでも、大きな筋肉は伸ばせても、深い部分の筋肉まではなかなかアプローチしきれません。背中のように、自分ではケアできない部位もあります。そうした部分は、マッサージオイルに精油を加え、手を使って行うケア(トリートメント)によって、より細かくケアすることができます。

またアロマの特徴として、身体だけでなくメンタルにも同時に働きかけられる点があります。スポーツの現場では、試合結果やプレッシャーによって精神状態も大きく左右されますので、そうしたバランスを整える手段の一つとして活用されています。

 

トップアスリートの現場で見えてきた、アスリートアロマの可能性

ーー女子サッカーやJリーグなど、トップアスリートの現場でも導入されているとのことですが、実際にどのような変化が見られましたか?

巖さん:例えばサッカーのように、リーグ戦・カップ戦・代表戦が重なる競技では、試合数が多くなることもあります。とくに、代表選手が多いチームでは、スケジュールが非常に過密になり、コンディション管理が難しくなります。

そのような状況でも、怪我やコンディション不良が比較的少ない状態を維持できていたという実感があります。選手ごとにタイミングや状態に合わせてケアを取り入れていただいていたこともあり、それぞれのコンディションに応じたサポートができていたのではないかと思います。

また、大学のボート部のサポートに入った際には、もともとトレーニングはしっかり行っている一方で、コンディショニングの部分に課題を感じているチームでした。ケアを継続していく中で、コンディションが整いやすくなり、結果として成績も伸びていったケースもあります。

もちろん、アロマだけの効果とは言い切れませんが、コンディションが整うことでパフォーマンスに良い影響が出ていると感じています。

 

三宅さん:実際に現場の話を聞いていても、「コンディションが整うことでパフォーマンスに影響が出る」という感覚は、多くの方が実感されているように感じます。

 

「母の手」が支えるパフォーマンス——家庭で広がる新しいケア

ーーアスリートアロマのもうひとつの特徴は、家庭でも実践できる点ですね。

巖さん:最近は、スポーツをしているお子さんを持つ保護者の方が多く学びに来られています。「頑張っている子どもを支えたいけれど、何をしてあげたらいいのかわからない」という悩みを持つ方が非常に多いんです。実際にケアを学んだことで、「自分の手でサポートできるようになった」という声も多くいただいています。

さらに印象的なのは、親子関係の変化です。思春期になると、どうしても会話が減ってしまうことも多いのですが、ケアの時間があることで自然とコミュニケーションが生まれていきます。身体に触れる時間があるからこそ、普段は話さないような悩みをポロっと話してくれることもある。

そういった関係性の変化につながっているケースも少なくありません。

 

三宅さん:私自身も「何かしてあげたいけれど方法がわからない」という保護者の方の悩みはすごく多いと感じていました。

その解決策として、この取り組みには大きな価値があると思っています。

 

オンラインサロンで広げる「学び」と「つながり」

ーー今回、オンラインサロンを立ち上げた背景について教えてください。

三宅さん:一番の課題は、「どうやってこの取り組みを広げていくか」でした。これまでは情報発信が一方向になりがちで、会員同士のつながりも生まれにくかったんです。

そこで、双方向のコミュニケーションが生まれる場として、オンラインサロンという形を選びました。

 

ーーサロンではどのような取り組みをされているのでしょうか。

三宅さん:専門家との対談動画やアロマに関する講座などを中心に発信しています。ただ知識を学ぶだけでなく、「どう感じて、どう活かすか」を大切にしています。

また今後は、会員同士が地域ごとにつながったり、イベントを企画したりと、より主体的なコミュニティに育てていきたいと考えています。

 

巖さん:同じ想いを持つ人たちがつながることで、一人ではできなかったことが実現できる。その広がりが、この取り組みの大きな可能性だと感じています。

 

スポーツの未来を支える「アスリートアロマ」というコンディショニング

ーー今後、「アスリートアロマ」を通じて、スポーツ界にどのような価値を提供していきたいですか?

巖さん: スポーツに向き合っている方が、怪我や故障をすることなく、日頃の努力をしっかりと発揮できる世界をつくりたいと考えています。アスリートのサポートはもちろんですが、「中学最後の大会をなんとか頑張らせてあげたい」といった親御さんの想いにも応えていきたいですね。

将来的には、コンディショニングの知識が特別なものではなく、誰にとっても当たり前になる社会を実現したいと考えています。

 

三宅さん:私も同じ思いです。これだけ価値のあるものが、まだ十分に広がっていないと感じています。

ゆくゆくは海外にも展開していきたいですし、すべてのご家庭で取り入れていただけるような世界を目指していきたいです。

 

巖さん:スポーツを頑張る方や、それを支えるご家族の方に、この取り組みを知っていただきたいと思っています。

同じ思いを持つ方々とともに、スポーツに関わる人たちを支える輪を広げていけたら嬉しいです。

(一社)アスリートアロマコンディショニング協会 - スポーツをする人の心と体を支えるアスリートアロマコンディショニングラボ - DMMオンラインサロン
(一社)アスリートアロマコンディショニング協会 - スポーツをする人の心と体を支えるアスリートアロマコンディショニングラボ - DMMオンラインサロンスポーツに励むすべての人の心と体を整える学びと交流の場。 アロマコンディショニングの活用法や、アスリート・専門家の対談を通して、ケアの知識と感性を深めます。
lounge.dmm.com
  • CANARY オンラインサロンから、アイデアとヒントを。
  • DMMオンラインサロン

RANKINGランキングランキング一覧

KEYWORDキーワードキーワード一覧