去る東京都知事選では初の女性都知事が誕生し、政治分野でも女性リーダーの活躍が期待されています。ビジネスの分野でも長らく女性の活躍が謳われていますが、中でも起業家、または起業志望の女性が増えているそうです。中小企業庁「中小企業白書2012年版」によると、起業家に占める女性の割合は約3割、女性の起業希望者数も1979年以降で過去最高値を示しました。 女性の起業熱が高まる中、7月30日に行われた「女性起業家サロン」キックオフイベントの様子をレポートします。
女性起業家サロンとは
起業家の経沢香保子氏をコーディネーターとして、「起業で社会を変えたい」という目標をもつ本気の女性起業家のための会員制コミュニケーションサロン。今回は初めてのリアルイベントということで、コーディネーターの経沢さんによる講演とメンバー交流会との2本立てでイベントを開催しました。 一人での講義形式は久しぶりだという経沢香保子さん。経沢さんは26歳で1回目の起業を経験、そして41歳で2回目の起業を経験されました。
「事業を行う上で様々な問題に悩むのは、解決方法を知らないだけ。知っていればだいたいのことは解決できる。悩んだり迷ったりしたときに安心して相談できる場所として女性起業家サロン始めた。」と経沢さん。
続いて、本日のメインテーマ「起業を成功させる3つの鉄則」について。この3つを継続していれば必ず成功する、と熱く語っていました。内容について詳しくご紹介することはできませんが、「鉄則」についてはとにかく継続するというのがポイントだと仰っていました。 ところで、日本の上場起業の中で女性経営者は30人程で、それは全体の1%にも満たないようです(2015年「全国女性社長」調査)。その中でも自分で会社を立ち上げた女性は半分程度とのことなので、女性起業家のほとんどは中小企業経営者や個人事業主が多いという現状も紹介されていました。「世界を変える!」といった大きな目標ではなく、女性が事業を始めるきっかけは、自分のできることを通じて目の前の人を喜ばせたいという身近なところにあるのかなと感じました。 会場は社会人向けビジネススクールなどを運営されているグロービス経営大学院大学さんのホールをお借りしました。 交流会の前には、参加メンバーの自己紹介タイム。「スーパー秘書」などのサービスを運営しているガイアモーレ代表 須子はるかさん、「旅MUSE」を運営しているバリーズ株式会社代表 野々村 菜美さんなど個性豊かな方々に参加いただきました。 交流会は、5〜6人のグループをつくり10分程でメンバーを入れ替える席替え方式。今回は計3回異なるグループでの交流を行いました。女性起業家は30代が最も多いようですが、今回の参加者は20〜40代と幅広い層に参加いただきました。 経済産業省委託「女性起業家に関するアンケート調査」によると、女性の起業時の課題として多くの人があげる項目に「経営に関する知識・ノウハウ不足」(41.7%) 、「事業に必要な専門知識・ノウハウ不足」(38.2%)とありました。また、同調査で起業時に欲しかった支援として「同じような立場の人(経営者等)との交流の場」(35.0%)という結果も出ています。 不足しがちな知識やノウハウを補うことや、貴重な経営者仲間を見つけるためにも、「女性起業家サロン」という場は有意義且つ貴重なものとなっていきそうです。