いつでも物事を前向きにとらえるポジティブシンキング。同じ仕事に取り組んだとしても、ポジティブな人とネガティブな人では結果に違いが出る場合もあるでしょう。ポジティブな人と接して、「あの人のようになりたい」と憧れたこともあるかもしれません。
そこでこの記事では、ポジティブな人の特徴や前向きな考え方をするためのコツを紹介!簡単に実践できる言動の積み重ねで、ポジティブシンキングを身につけてみましょう。
ポジティブとは?どんな状態を指す?
そもそもポジティブとは、具体的にどのような状態を指しているのでしょうか。
小学館『デジタル大辞泉』では、ポジティブは「積極的」な状態を表していると説明されています。初めて挑戦することに対しても物怖じせず、「成功させてみせる」と自ら進んで取り組むことができる人は、ポジティブだといえるでしょう。
ほかにも化学や医療では、ポジティブを「陽性」の意味で用いています。また、電気のプラス極や、数学で用いるプラス記号も「ポジティブ」と英訳されるようです。
この記事では「積極的な状態」という、性格面のポジティブについて解説していきます。
ポジティブの使われる場面例
「ポジティブ」を用いた言葉は多数存在します。たとえば「ポジティブシンキング」。前向きで明るい考え方を指す言葉で、「プラス思考」、「積極的な思考」とも表現されています。
また、やる気を引き出す言葉や前向きな言葉は「ポジティブワード」と呼ばれることも。気乗りのしない勉強を「未来への貯金」と言い換えたり、失敗して落ち込んだときに「失敗は成功のもと」と言ったりする人もいます。
ポジティブの類義語
ポジティブの類義語には、「プラス思考」、「前向き」、「肯定的」、「建設的」などが挙げられます。
いずれもプラスイメージのある言葉ばかりですが、ときには「楽観的」の類語として考えられる場合も。「楽観的」は物事に対して自然とうまくいく、と考えることを指します。一方ポジティブは、自分が積極的に動けば物事が成功する、と考えます。結果は似ていますが、自分が行動するかしないかという多少の違いがあるといえるでしょう。
(参考:Oggi.jp│「ポジティブ」になるためにはどうしたらいい? 特徴、思考、養う方法について分析)
ポジティブの対義語はネガティブ
ポジティブの対義語として挙げられる言葉が「ネガティブ」。「消極的」と訳されることもあります。
ネガティブについては以下の記事で詳しく解説していますので、併せてチェックしてみてください。
ポジティブな人の特徴
ポジティブな人にはどのような特徴があるのでしょうか。考えられる具体例を簡単に紹介します。
- 表情が明るい
- 言動が前向き
- 失敗したときの切り替えが早い
- 物事を肯定的に受け止める
- 人間関係が良好
- 過去ではなく未来のことを考えている
上記のような特徴から得られる利点については、次の項目で解説します。
(参考:マイナビウーマン│ポジティブ思考がもたらす効果&ネガティブからの回復法)
ポジティブでいることのメリット
ポジティブな人にはメリットがいくつもあるといわれています。代表的な例を見てみましょう。
物事を前向きに考えられるようになる
ポジティブな人は思考も前向き。そのため「楽しそう」と思ったことに対しては、たとえ初めて挑戦する内容でも物怖じせずに取り組みます。
また、自分に自信を持っているため、難しい仕事を任されても「きっと成功する」と積極的に行う傾向が見られます。
ストレスコントロールができる
ポジティブになるとストレスをうまくコントロールできるといわれています。他人にいやなことを言われてもイライラせず、すぐに受け流すことができるため、ストレスをためにくくなるのです。また、ストレスを感じたときは積極的に行動して気分転換することもできます。
(参考:Nike│ポジティブ思考がもたらす効果)
落ち込んだり悩んだりする時間が少ない
ポジティブな人は失敗しても切り替えが早いため、落ち込んだり悩んだりする時間が比較的少なめ。むしろ失敗から学んだことを次の成功につなげようとします。
また、未来に向かってエネルギーを使う傾向にあるため、過去に起きたことについて、いつまでもとらわれずに行動できるようです。
人間関係にもいい影響が出る
ポジティブな人は表情や言動が明るいため、人間関係が良好になりやすいといわれています。相手の魅力に気づいたときも積極的に伝えるので、周囲から好感を持たれやすいです。相手の意見を柔軟に受け入れることもできるため、いい関係を保ちやすいと考えられています。
(参考:テンプ ナレッジスタッフ│ポジティブシンキングを取り入れる)
ポジティブすぎるとデメリットも?
ポジティブな思考も、行き過ぎればデメリットが生じてしまいます。予想されるデメリットを知り、上手にポジティブシンキングを実践してみましょう。
自分に甘くなる
ポジティブに考えすぎると、自分を甘やかしてしまうおそれがあります。
失敗したときに「問題ない」、「自分は頑張った」、「ほかの人のせいだ」と考えてしまう可能性も。すると失敗の原因を深掘りしなくなり、自分の成長につながらなくなってしまいます。
自分に自信を持つことはポジティブな人の長所ですが、根拠のない漠然とした自信にならないよう気をつけてみましょう。
都合の悪いことに目を向けなくなる
ポジティブになりすぎると、都合の悪いことに気づかなくなる可能性があります。たとえば提案したアイデアに弱点があったとしても「絶対にうまくいくはず」、「悪いことなんて起こらない」と深く考えずに行動してしまうからです。その結果、仕事に失敗したり足をすくわれたりすることも。
積極的に行動すること自体はポジティブな人の強みなので、都合の悪いことを見逃さないように注意するといいでしょう。
他人にもポジティブを押し付けてしまう
ポジティブでいることが素敵だからと、他人にも同じ考え方を押し付けてしまうと人間関係が悪化するかもしれません。とくにネガティブな人に「ポジティブになるべき」としつこく言うと、嫌われてしまう可能性もあります。自分と他人は考え方が違ってもいい、と寛容な心を忘れないようにしましょう。
ポジティブであり続ける9つのコツ
「ポジティブに生きたい」、「ポジティブシンキングを維持したい」と思ったときは、どう行動すればいいのでしょうか。ここでは、すぐに実践できるコツを9つ紹介します。
1日の終わりに、よかったことを振り返る
寝る前など1日の終わりに、その日起きた「嬉しかったこと」、「楽しかったこと」、「感謝されたこと」などを振り返ってみましょう。実現したい目標がある人は、そのために行動したことを振り返ってもいいです。頭の中だけで考えるのではなく、ノートなどに書き出してみると成果を客観視しやすくなります。
振り返りのネタにするために1日1回好きなことを実践するのもいいでしょう。すると前向きな気持ちになる機会が増えるので、ポジティブシンキングを維持しやすくなると考えられています。
(参考:マイナビニュース│ポジティブ思考がもたらす効果&ネガティブからの回復法)
ポジティブな人と交流する
周囲にポジティブな人がいれば、積極的に交流してみるといいでしょう。明るい言葉を聞いたり一緒に楽しいことに取り組んだりしていると、自然とポジティブな気持ちになれるはずです。
運動習慣をつける
適度な運動をする習慣をつけると、ポジティブシンキングを維持しやすくなるといわれています。
ポジティブな思考を引き出しているもののひとつが、脳内の神経伝達物質であるセロトニン。セロトニンは日光を浴びるほか、適度な運動などをすると分泌されます。ウォーキングやジョギングなど、短時間でも集中してできる有酸素運動を続けてみましょう。
積極的に挑戦してみる
ポジティブな人は好奇心も旺盛。気になったことには積極的に挑戦してみましょう。
また、小さな成功体験を積み重ねると自分への自信が高まるため、ポジティブな思考を維持しやすくなると考えられています。まずはできることに積極的に取り組み、徐々に大きな目標へ向かっていくといいでしょう。
ポジティブワードを意識する
日常的に感謝を口にするなど、ポジティブワードを意識して過ごしてみましょう。
「できない」、「失敗する」などのネガティブワードは「やってみないとわからない」、「失敗したら次の成功につなげればいい」とポジティブな言葉に変換すると気持ちが前向きになるはずです。
失敗体験を次にいかす
失敗体験から学び、次の成功にいかしてみましょう。
ただし成功につなげるためには、「次はうまくいく」と漠然と前向きになるだけでは意味がありません。原因を客観的に分析し、対策を考えて実践することが大切だといわれています。
ポジティブな人は気持ちの切り替えが早いため、すぐに失敗と向き合うこともできるはず。行動をきちんと振り返り、自分の成長や成功につなげてみましょう。
普段から笑顔でいる
笑顔を作ると、気持ちも自然と明るくなるといわれています。楽しいことは思いっきり楽しむなど、感情表現を豊かに過ごしているとポジティブな生き方ができるでしょう。
また、笑顔は脳を刺激してポジティブな気持ちを引き出すと考えられています。「今日は笑っていないな……」と思ったときは、意識的に笑顔を作ってみるといいでしょう。
自分のことを大切にする
ポジティブだからといって、常に自分より相手を優先する必要はありません。ときには自分1人の時間を意識的に確保し、リラックスして過ごしてみましょう。
ポジティブシンキングに疲れてしまった、と思ったときもきちんと休めばまた前向きになれるはず。ときにはネガティブな感情にも向き合って、気持ちをリセットさせることも効果的だといわれています。
周りの人の行動や言動を気にしすぎない
ポジティブであり続けるためには、周囲を気にしすぎないことも大切だと考えられています。他人と自分を比較して「劣っている」と思ったり、いやなことを言われたときに「自分はダメな人間だ」と落ち込んだりしすぎないようにしましょう。
どうしても気分が沈んでしまったときは、自分にできることや成長したことなど、いい面に目を向けるとポジティブになれるはずです。
まとめ
物事に積極的に取り組み、前向きな思考を持つポジティブな人は、周囲にもいい影響を与えるため、人間関係が良好になるなどの特徴が見られます。また、気持ちの切り替えが早いため落ち込んだりストレスを感じたりする時間も短め。一方で、ポジティブに考えすぎると向き合わなければならない悪い面を見逃してしまう、などのデメリットもあります。
ポジティブであり続けるコツは、感謝やポジティブワードを口にする、笑顔を作るなど今すぐ実践できる簡単な内容ばかりです。上手にポジティブシンキングを活用し、毎日を楽しく過ごしてみてはいかがでしょうか。