社会人になると、どうしても生活リズムが不安定になりがちです。そのため、健康的な生活がなかなか出来ないと、お困りの方も多いのではないでしょうか。この記事では、健康で理想的な生活スケジュールと、それを習慣化出来る生活リズムのヒントをご紹介致します!
健康的な生活スケジュールのお手本
まずはじめに、お手本となる理想的な1日の生活スケジュールを見てみましょう。
【朝】起床:06:00~07:00 A.M.
まず、1日の始まりとなる起床です。ここでは日本人の平均の起床時間という事で午前6~7時をあげています。もちろん、環境や職種によって起床時間は異なってきますから、必要に応じて以降のスケジュール時刻も1~3時間程はプラスマイナスしてお考え下さい。
さて、「早起きは3文の得」ということわざがある通り、早起きはした方が良いでしょう。なぜかと言いますと、早起きした分だけ時間に余裕ができ、十分に身なりを整えてから家を出ることができるからです。学生であっても社会人であっても、朝から身なりの整っている人の方が周りからの評価は高くなる傾向があると言われています。些細な事ですが、それも積み重ねていけば大きな財産となります。
しかし、貴重な睡眠時間を削って健康を害してまで早起きする必要はありません。筑波大学国際総合睡眠医科学研究機構は、理想的な睡眠時間は一人ひとり違うとしています。一方、疫学調査によって集められたデータにより、成人のほとんどは6~8時間程度の睡眠が必要だと考えられているようです。日中に眠気があるのは睡眠不足のサインと言われていますので、自分の体と相談しながら、適切な睡眠時間を決めてみてください。
(参考:筑波大学国際総合睡眠医科学研究機構)
【朝】朝食:07:00~07:30 A.M.
最近では、朝食を抜く人が増えていますが、朝食を全く摂らないと血圧の上がりが悪く、活動する気力が湧きにくいでしょう。事実、農林水産省は、朝食を毎日摂る習慣をつけることで、生活リズムが改善される、ストレスが解消される、学力や体力が向上するなど、様々なメリットがあることを紹介しています。
とは言っても、朝の食事にはあまり時間をかけられないという方も多いので、まずは細胞を活性化させる為に水をコップ1杯程飲み、その後はスープ・シリアル・サンドイッチ・おにぎり等、軽くサッと食べられ、なおかつ栄養バランスの優れているものを食べるのがおすすめです。
(参考:農林水産省)
【朝】運動:07:30~08:00 A.M.
朝からジョギングをしている人もよく見かけますが、かなり早い時間に起きて朝食をとっていない限りはオススメできません。なぜかと言いますと、朝は血圧が上がりきっていませんし、体の免疫機能がうまく働いていないからです。そんな時に激しい有酸素運動をしては、体に悪影響を与えてしまうでしょう。そのため、朝の運動には、通勤や通学の際に一駅手前で降りて歩くなど、軽いウォーキングがおすすめです。
【昼】昼食:12:00~12:30 P.M.
昼食は1日のうちで最もカロリーを摂取しても良い時間帯である、と言っても過言ではありません。大体の人が活動の要となる時間帯ですから、しっかりと栄養のあるものを食べ、水分も充分に摂りましょう。但し、社会人であれば、昼休みは1時間という場合が多いため、食事自体の時間は30分という配分にしています。
【昼】運動:12:30~01:00 P.M.
出来れば、食後にも軽いウォーキングをすると体に良いでしょう。軽い運動をすることで、血流も良くなり、腸の動きが活発になることで消化を促します。1人でも良いですし、職場や学校の仲の良い友達と喋りながら、ゆっくり散歩をするのもオススメです。
【夜】夕食:07:00~08:00 P.M.
朝食と昼食が30分ずつしか時間をとれなかった分、夕食はゆったりと余裕をもち、1時間くらいかけながらゆっくり食べましょう。但し、日中よりも体を動かす活動が減るため、摂取カロリーは昼食よりも低めにしてください。
【夜】お風呂&ストレッチ:09:00~10:00 P.M.
夕食を食べ終わった後は、入浴です。ただし、食事後すぐの入浴は、消化の妨げとなりますから、食後1時間程度は間を空けて入浴するようにしましょう。
シャワーでも良いですし、浴槽にゆったりと浸かる全身浴でも構いません。ただし、東京ガス株式会社 都市生活研究所が2016年に発表した「都市生活レポート」によると、全身浴はシャワー浴に比べ、心臓・血管に負担がかかりにくい、睡眠障害の改善、高いリラックス効果、体質改善など、様々なメリットがあるとされています。そのため、より健康的な体を目指すのであれば、全身浴がおすすめです。
(参考:東京ガス株式会社 都市生活研究所「都市生活レポート)
そして、短時間でも構いませんので、入浴後はストレッチを行うようにしましょう。ポカポカと体が温まっている状態は、普段よりも筋肉が柔軟になっており、通常時のストレッチに比べてより高い効果があります。ダイエット効果は期待出来ませんが、仕事や部活などで体に蓄積された疲労や痛みなどをリセットしやすくなる為、日々の健康促進に役立つでしょう。
【夜】就寝:10:00~11:00 P.M.
次の日の為に余裕を持って床に入るようにしましょう。眠りにつくまでの間、スマホを操作する人も多いかと思いますが、これは快適な睡眠にとって悪影響です。なぜかと言いますと、スマホの画面から発生するブルーライトが睡眠のリズムを乱してしまうからです。
様々なヘルスケア製品を展開する、オムロン株式会社のコラムでは、杏林大学医学部 精神神経科学教室の古賀良彦教授の研究「ブルーライトと生体リズム」を根拠とし、ブルーライトが睡眠に悪影響を与えるという内容が記されています。また、近年ではLED照明や、電子書籍などの普及により、眠れないという人が増えているようです。
ブルーライトが睡眠に悪影響を及ぼすということをしっかり認識し、就寝の1時間以上前にはスマホを操作しないようにするなど、ルールを決めておきましょう。
(参考:オムロン株式会社 コラムvol.152 体内時計に影響する「ブルーライト」)
健康的な生活リズムを習慣化
早寝早起きは昔から健康の秘訣として、よく知られている方法ではありますが、いざ毎日続けようとすると案外難しいもの。ですから、習慣化する事がとても大切になります。
そこで次は、「健康的な生活スケジュール」をサポートする方法をご紹介します。折角の良い生活習慣を三日坊主で終わらせないよう、しっかり御一読下さい。
生活リズムを習慣化する秘訣・其の一 ~日光を浴びる~
健康的な生活の習慣化を促すにおいて、まず大事なのは起き抜けに日光をしっかりと浴びる事です。日光を浴びると、体内でビタミンDが既成されます。ビタミンDは免疫機能を活性化させ、筋力や骨を強くすると共に、脳が健やかな目覚めを意識するためにとても大切なビタミンです。公益財団法人骨粗鬆症財団によると、理想的な日光浴の時間は、夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度とされています。毎日続ける事により、体調も良くなり、今迄面倒だと思っていた事にもトライ出来る気力も湧いてくる事でしょう。
(参考:公益財団法人骨粗鬆症財団)
生活リズムを習慣化する秘訣・其の二 ~カフェインを摂りすぎない~
コーヒー、紅茶、日本茶、エナジードリンク等に、カフェインが含まれていることはよく知られています。カフェインには、精神安定・リラックス効果と覚醒・集中力持続効果があり、後者の作用に関しては夜の入眠に影響してくる為、夕方以降はカフェインを含む食品の摂取を控えることをおすすめします。理想的な生活リズムを維持したいのであれば、摂取に適した時間帯は7時~7時半頃と昼休憩の12時半頃、そして昼下がりの15時頃が良いでしょう。
生活リズムを習慣化する秘訣・其の三 ~間食は控えめに~
昼食から夕食までの間など、少しお腹が空いた時に間食をしたことはないでしょうか。実はこの間食、ただ栄養を補給する目的だけではなく、気分をリフレッシュさせ、生活を豊かにする働きもあるのです。だからと言って、毎日大量の間食をしていては、肥満につながってしまう可能性もあります。
厚生労働省が提供するe-ヘルスネットによると、間食は1日に200kcal程度が理想とされています。それ以上の摂取は、肥満につながったり、次の食事に影響を及ぼしたりする可能性があるので控えましょう。また、ポテトチップスやチョコレート等、カロリーが多めのものに関しても、食べてはいけないというわけではありませんが、量を減らすなど、カロリーを摂取しすぎない工夫が必要です。
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット)
生活リズムを習慣化する秘訣・其の四 ~リフレッシュを設ける~
1日のスケジュールのうち、何も楽しみが入っていないと、やる気を失ってしまう方も多いのではないでしょうか。これでは、折角の良い習慣も続けるのは難しくなってしまいます。ですから、必ず好きな事に没頭し、気分をリフレッシュする時間を、毎日最低30分間は確保しておきましょう。おそらく、大抵の社会人の方は夜にこの時間を確保することになりますが、ついつい没頭しすぎて、夜ふかししないように気をつけましょう。
生活リズムを習慣化する秘訣・其の五 ~スマホでスケジュール管理~
スマホのアプリを使えば、簡単に生活リズムを管理することができます。起床時のタイマー、朝食開始時のタイマー、朝ウォーキング開始時のタイマー、昼食開始時のタイマー、昼ウォーキング開始時のタイマー、夕食開始時のタイマー、入浴開始時のタイマー、就寝時刻のタイマー、これら8つのタイマーを毎日のスケジュールにセットしておくだけで、簡単に時間どおりのスケジュールを実行する事ができるでしょう。さらに、それを毎日続ける事により、自然と良いサイクルを体が学習し、習慣として根付いていくことが期待できます。
健康な体のために、生活の習慣を整えよう!
ここまで、健康で理想的な1日のスケジュールや、それを習慣付けるためのコツをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。ここ最近の健康ブームによって、様々な製品やサービスが展開されていますが、やはり基礎となるのは、自身の生活習慣です。
忙しくなると、生活のリズムが乱れてしまいがちですが、理想的な生活スケジュールを意識しながら、少しでも近づけるような工夫をしてみてください。