スピーチやプレゼンなどで、なかなかスムーズにトークできず悩んでいるという方は多いでしょう。とくに営業の仕事をしている人や、就活などで面接の機会がある学生にとって、トーク力は向上させたい大事なスキル。とは言え、どのように鍛えればいいのか分かりませんよね。そこでこの記事では、まずトーク力がある人の特徴を解説し、その上でトーク力を高めるポイントを紹介します。
トーク力とコミュニケーション能力は違う?
まず、「トーク力」と並んでよく挙げられる「コミュニケーション能力」との違いを知っておきましょう。まず、コミュニケーション能力とトーク力の共通点として、「自分の意見や思いを適切な言葉で受け手に伝えることができること」が挙げられます。これに加えてコミュニケーション能力は、互いを理解し通じ合うためのものであるため、自分の意見だけでなく相手の意見や思いを理解し、正しく汲み取って適切に返答しあうことが大切と言えます。一方でトーク力は、話し手である自分が主体となるため、伝えたいことに説得力を持たせて相手に飽きさせず正しく伝える力が必要となります。これがコミュニケーション能力とトーク力の違いと言えるでしょう。
以下の記事では「コミュニケーション能力」の育て方について詳しく説明しています。併せて確認してみてください。
(参考:indeed│トーク力が高い人の特徴とは?トーク力をアップさせる方法を紹介!)
トーク力のある人の特徴
ここからは、トーク力がある人に共通してみられる特徴について紹介します。トーク力向上を目指したい方はぜひ参考にしてみましょう。
つかみが上手
トーク力が高い人の大きな特徴のひとつに「つかみが上手」な面があります。伝えたいことがシンプルで、聞き手が理解しやすいようにまとまっているため、最初から話がスムーズに頭へ入ってきやすいのです。
営業上手
トーク力がある人は自分や自分の話に自信をもって快活に話すため、話に安心感と信頼感があり、営業上手な一面があります。聞き手が肯定的な気持ちになり、好感や親近感、安心感など好意的な気持ちを覚えやすくなるのです。
聞く人を魅了させる
トーク力は、自分に興味を持ってもらったり、人との関係を構築していったりするうえで大切な力。トーク力がある人は、相手が興味を持ちやすい言葉選びや話題選びに長けており、相手に話していて楽しいと思わせることができるため「もっとこの人の話を聞きたい」と聞く人を魅了する力があるのです。
トーク力を高めるために意識すべきポイント
ここからは、実際にトーク力を高めるために意識すべきポイントを紹介します。手軽に実践できるものもありますので、ぜひ今日から取り入れてみましょう。
とにかく話す機会を増やす
トーク力は一朝一夕で身に付くものではありません。話す相手に合わせて技術を使い分ける必要があるため、いくら本を読んだり動画を見たりしてトーク力を磨く知識をつけても、それを実践できなければ、トーク力向上は難しいでしょう。
そのため、日ごろからとにかく話す機会を増やして人と会話することに慣れておくのがおすすめです。実際に会話をすることで知識や技術を実践できるため、それらを繰り返していくことでトーク力が磨かれていくのです。
伝えたいことを整理する
聞き手に飽きさせず話を聞いてもらうためには、相手を混乱させない理解しやすい話の組み立てが大切です。そのため、会話やスピーチなど、話す前に頭の中で5W1Hを意識して話を整理しておきましょう。5W1Hは「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」の英単語の頭文字を取ったもの。これらを明確にしておくことで、話したい内容について的確かつ過不足なく筋立てることができるのです。もし頭の中で整理するのが難しければ、5W1Hに当てはめて書き出し、話をまとめておくのも一つの方法です。
(参考:株式会社アーティス│ビジネスの基本「5W1H」を意識し、相手に伝わりやすいコミュニケーションを実践しよう)
ハキハキと話す
どんなに面白い話でも、話し方が悪ければその良さは伝わりません。反対に、話の内容に自信が無くても、話し方次第では相手を魅了する場合もあります。
そのため、話をする際は「どのような話をするか」に加えて「どのような話し方をするか」ということを意識してみましょう。まず、しっかりと聞き手の目を見てハキハキと話すことが大切です。「この話をぜひあなたに聞いてほしい」という熱量を込めて声に乗せることで、聞き手に良い印象を持ってもらいやすいほか、話している内容が聞き取りやすいため、結果的に話がスムーズに伝わるのです。
間のとり方を意識する
トーク力を向上させるためには「会話の間のとり方」を意識することが重要です。話す中で、聞き手の反応をうかがいながら適切に間をとることで、話のヤマやオチに盛り上がりを持たせることができるのです。
おもに、間のとり方で意識するポイントは大きく分けて3つあります。1つ目は、話の内容が盛り上がってきて聞き手が次の展開を知りたがっているときの「期待させる間」。2つ目は、話の内容にオチを持たせた後、そのオチをより奥行きのあるものにする「印象づけのための間」。3つ目は、難しい内容や初めての話を説明しているときの「理解させるための間」です。この3つの間を意識することで会話に緩急をつけて、よりトーク力を向上させましょう。
(参考:DGLOSS│話し方がテレアポの成功率を左右するってホント?)
表現力を増やす
トーク力を育てるためには、「表現力」も育てる必要があります。この表現力とは、話をする際の言葉のスピードや声の大きさだけではありません。様々なジャンルの本を読んだり、様々な人と関わったりして語彙力を高め、場によって正しく使い分けることも大切です。同じ意味をあらわす言葉でも、些細なニュアンスの違いや、ほかの言葉との組み合わせ方によって、聞き手に与えるイメージは大きく違います。また、人はものの見方や捉え方、考え方、認識の仕方など、様々な面においてそれぞれ価値観に違いがあります。これを念頭に置いて違いを考慮した上で、どのように表現したら相手に適切に話が伝わるかを意識してみましょう。常に聞き手に合わせた話し方を取り入れることで、表現の幅も広がっていくでしょう。
(参考:KEE’S│抑揚の効果でスピーチやプレゼンの表現力を高めよう)
声だけでなく非言語領域も活用する
トーク力を磨くのに必要なのは声だけではありません。
人は、話を聞いて情報を取り入れるときに脳内で優先的に処理されるのは、視覚、聴覚、言語の順番であるとされています。そのため、表情やジェスチャー、口調、声色、身だしなみ、インテリアといったいわゆる非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)を取り入れて場の雰囲気から盛り上げていきましょう。非言語コミュニケーションを活用することで、相手により良い印象を抱いてもらいやすいほか、トーク力をより活かすための空気感を演出できるのです。
リアクションを取る
自然な表情やジェスチャーなど、話のなかで適度にリアクションを取ることもトーク力向上に役立ちます。とは言え、ドラマチックに芝居がかった調子で話をする必要はありません。普段通りに特に何も意識せず話している時より、2~3割増し程度にリアクションを取りましょう。加減が分らなければ、聞き手の表情やリアクションの大きさに合わせて調整するのもおすすめです。
トーク力がある人を真似てみる
自分の身の回りに、話していて楽しいと感じる人や、トークが上手いと感じる人はいませんか?トーク力を上げるには、まずは身近な人の中で特にトーク力がある人を真似てみるのも一つの方法です。その人と話す中で、どうしてトークが面白く感じるのか、自分なりに理由やポイントを探して実践してみましょう。これによって、日常会話の中でさりげなくトーク力を向上させていくことができるのです。
まとめ
トーク力は身につけるほど、自分に自信を持つことが出来る上、就職活動での面接や、ビジネスでの営業、日々の生活の中でのコミュニケーションなど、様々な場面で役立ちます。日頃から常にアンテナを張り、様々な人やものと関わっていくことで、トークのネタや語彙力を育てていきましょう。この記事で紹介した方法のなかで、取り入れやすいものから実践して、ぜひトーク力アップを目指してみてください。