手軽にアレンジできていつでも食べやすいところが魅力の「うどん」。冷凍うどんをストックしているという方も多いでしょう。実は、うどんはほかの炭水化物と比べて低糖質と言われているのです。
この記事では、そんなうどんの栄養素やカロリーを詳しく紹介します。ぜひ、今日のご飯の参考にしてみてくださいね。
うどんの乾麺と生麺での違い
乾麺と生麺のおもな違いは水分含有率であり、これによって保存期間大きく異なるのです。
「全極製麺協同組合」によると、「生めん」は以下のように定義されています。
生めんとは、常法で製造された生うどん、生(なま)そば、生中華めん又はこれに類するもので、その製法は多加水を特徴とする手打めんを除いては、通常小麦粉の26~35重量%の食塩水、希釈かんすい等を加えて製めんされたものである。出典: 全極製麺協同組合
つまり、生麺は、水分を多く含んだ茹でていない状態のうどんです。
一方で、乾麺は生地を作る段階からすでに水分を少なめにしてあり、その水分保有率は10%前後。これによって、生めんに比べて保存期間を延ばすことができるのです。
(参考:イシマル│生麺と乾麺の違いについて)
糖質の計算方法
食品表示基準において、糖質は当該食品の質量から、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分及び水分量を除いて算出されるとされています。このため、簡単に表すと以下の計算方法で計算することができるでしょう。
糖質=炭水化物-食物繊維
(参考:食品分析センター│糖質と食物繊維について)
【参考】はなまるうどんのカロリー
ここでは、うどんのおもなカロリーについて、「はなまるうどん」が公開している栄養素を参考にして見ていきましょう。
かけうどん
熱量(kcal)
小 290
中 573
大 856
脂質(g)
小 1.1
中 2.0
大 2.9
きつねうどん
熱量(kcal)
小 426
中 708
大 991
脂質(g)
小 8.3
中 9.2
大 10.1
ざるうどん
熱量(kcal)
小 297
中 582
大 875
脂質(g)
小 0.9
中 1.8
大 2.7
牛肉うどん
熱量(kcal)
小 499
中 780
大 1122
脂質(g)
小 18.2
中 19.1
大 24.8
もっともカロリーが低いのはかけうどん、次いでざるうどんでそれぞれ290kcal代という結果に。トッピングや調味料を抑えて食べることで、カロリーを抑えることができるでしょう。
(参考:はなまるうどん│メニューカロリー・アレルギー・原産地情報)
うどんとそばの糖質やカロリー比べ
ここでは、うどんとそばの糖質やカロリーを比較してみましょう。
まず、糖質量ですが、結論から言うとうどんとそばの糖質量に大きな差はありません。どちらも一食分(180g)におよそ40gの糖質が含まれています。
次に、カロリーですが、そばはおよそ260g、うどんはおよそ230gと若干さばの方が高いですが、こちらもそれほど大差はないと言えます。
一方で、食後の血糖値がどのくらい上昇したかの指標であるGI値を比較してみると、うどんは高GI食品、そばは低GI食品に分類されます。GI値が高いと、それに合せてインスリンと呼ばれる血糖値を下げる働きがあるホルモンが多く分泌され、脂肪が身体に溜め込まれてしまいます。
そのため、うどんとそばのどちらを食べようか迷ったときは、ダイエット中の方や減量をしている方の場合はそばを選ぶと良いでしょう。
(参考:大場内科クリニック│うどんとそばの糖質対決⁉︎-わかりやすい糖尿病の食事療法)
そばの糖質やカロリーについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
白米の糖質
白米100gの糖質量は、およそ35.6g。普段の食事での一食分150gに換算すると、糖質量は53.4gです。また、どんぶり一杯分である200gの場合の糖質量は71.2g。そのため、うどんの方が白米より糖質量は低いと言えます。
また、一食分のカロリーは234kcalであり、それほど大きな差はありません。しかし、基本的に白米はおかずやみそ汁とセットで食べるということを考えると、かけうどんやざるうどんをトッピングなしで食べる方がトータルのカロリーは抑えることができるかもしれません。
(参考:DELISH KITCHEN│ご飯一杯のカロリー知ってる?白米と玄米の数値を解説)
うどんがダイエットに向かないと言われる理由
うどんは高GI食品であると紹介しましたが、それに加えて、うどんは生地を作る工程で塩が使われるため、ほかの炭水化物に比べてナトリウムがやや多く含まれているという特徴があります。そのため、食べた翌日の浮腫みが気になってしまう方も多いでしょう。
そのような理由から、ダイエットには向かないとされているうどんですが、工夫次第で美味しくダイエットに活用することができます。例えば、量を減らして野菜のトッピングで補ったり、食べる時間を工夫したりするのがおすすめ。また、うどんには、「レジスタントスターチ」と呼ばれる消化吸収されない糖質が含まれています。このレジスタントスターチは、加熱して消化しやすい状態になったものを冷やすことによって量が増えるため、なるべく温かいうどんより冷たいうどんを食べるようにすると良いでしょう。
(参考:マイナビ子育て│ダイエット中にうどんは不向き? 効果的な取り入れ方とレシピ)
うどんのアレンジレシピ
最後に、うどんのアレンジレシピを紹介します。手軽に調理できるものばかりですので、ぜひ今日の食事として作ってみてはいかがでしょうか。
ピリ辛トマトうどん
余ったトマトで手軽においしく。辛いものが好きな方におすすめです。
材料
うどん(冷凍) 2玉
トマト 2個
鶏ささ身 2本
赤唐辛子(輪切り) 1本分
鶏ガラスープ 600ml
パクチー(または青じその細切り) 適量
調味料
ナンプラー 大さじ1
しょうゆ 小さじ1
レモン汁 小さじ2
1.トマトは1cm角に、鶏ささ身は筋を取ってそぎ切りにしておきます。
2.鍋に(1)のトマトを入れて、蓋をして弱火で2分煮ます。鶏ささ身と赤唐辛子を加え、再び蓋をしてさらに2分煮ましょう。
3.鶏ガラスープを加えて火を中火にし、沸騰したらアクを取って作っておいた調味料で味付けします。
4.うどんを茹で、湯をよくきって器に入れ、(3)をかけ、パクチーか青じそをのせて完成です。
(参考:Kikkoman│ピリ辛トマトうどん)
めんつゆごま油うどん
時間がないときにぴったりの簡単レシピ。冷凍うどんと卵、2つ調味料だけであっという間に完成します。
材料
冷凍うどん 1玉
卵黄(全卵でもOK) 1個
青ねぎ(小口切り) 適量
白炒りごま 適量
刻みのり 適量
ラー油(お好みで) 適量
調味料
めんつゆ(2倍濃縮) 大さじ2
ごま油 大さじ1/2
1.器に調味料とレンジで加熱したうどんを入れてよく混ぜます。
2.卵黄を落とし、青ねぎをのせます。白炒りごま、刻みのりをふりかけ、お好みでラー油をかけて完成です。
冷やし明太子うどん
暑い時期にぴったりの冷やしうどん。大葉の代わりに、お好みで小口ねぎや刻み海苔などをのせるのもおすすめです。
材料
冷凍うどん 1玉
明太子 40g
マヨネーズ 大さじ1杯
めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ1/2杯
トッピング
卵黄 1個分
大葉 2枚
1.耐熱皿に冷凍うどんを入れ、ふんわりとラップをかけて、600Wのレンジで3分間加熱します。加熱し終わったら冷水で冷やし、水気をよく切ってボウルに入れましょう。
2.明太子、マヨネーズ、めんつゆを加えて、よく混ぜ合わせましょう。
3.器に盛り付けて、大葉、卵黄をトッピングしたら完成です。
ツナマヨ冷やしうどん
大人も子どもも大好きなツナマヨをトッピング。野菜はお好みのものを選びましょう。
材料
冷凍うどん 1玉
レタスの葉 2枚
大葉 3枚
スナップエンドウ 3~4本
ミニトマト 2~3個
ポン酢 大さじ1~2
白ごま 少々
調味料
ツナ缶1缶
玉ねぎのみじん切り1/4個分
カニ風味かまぼこのみじん切り2本分
マヨネーズ大さじ1
醤油小さじ1/2
1.冷凍うどんは袋の表示に従ってレンジで加熱し、冷水で洗ってしっかりと水気を切ります。
2.レタスの葉、大葉はそれぞれ千切りにします、スナップエンドウは筋を取り除き、塩少々(分量外)を加えた熱湯でさっと下茹でし、半分に切る。
3.ボウルにツナ缶1缶、玉ねぎのみじん切り1/4個分、カニ風味かまぼこのみじん切り2本分、マヨネーズ大さじ1、醤油小さじ1/2を入れて混ぜ合わせ、ツナマヨを作ります。玉ねぎのみじん切りは、水にさらしてからしっかりと水気を切り、辛みを抑えましょう。
4.器に1、2、3を盛り付け、ミニトマトをのせてください。白ごまをふり、ポン酢をかけたら完成です。
まとめ
様々な食べ方で季節を問わず飽きずに楽しむことができる「うどん」。一方で、高GI食品に分類されるため、とくにダイエット中の方は食べすぎに気を付けてください。また、うどんを食べる際は冷たいうどんを、うどんとそばで迷ったときはそばを、という風に、この記事で紹介したことを参考に賢い選び方を覚えておきましょう。